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本家の浜松藩主井上正モト(いのうえまさもと)の力を借りて、分家である下妻(しもつま)藩主井上正広(いのうえまさひろ)は、遠州茶の取引に携わることになりました。同じく分家の高岡藩主井上正紀(いのうえまさのり)は、茶と、同時に運ぶことになった米の輸送のための船の手配に手を貸しました。正紀の近習の植村仁助(うえむらにすけ)は、下妻藩と浜松藩の荷を運ぶ二艘の船の護衛役の一人となりましたが、覆面姿の四人の侍に船上で襲撃されました。二艘の船ごと荷を強奪され、下妻藩と浜松藩の護衛役は、殺されまし
恋愛、ぅ—ん、いや、純愛。本書は、純愛小説です。植村仁助(うえむらにすけ)は、下総高岡藩主井上正紀(いのうえまさのり)の近習です。正紀は美濃今尾藩主の次男でしたが、高岡藩主の娘と祝言を挙げ、高岡藩の世子となりました。正紀について高岡藩に入ったのは、植村ただ一人でした。植村には事情がありました。<今尾藩では大きなしくじりをして、お手討ちとなる寸前のところまでいった。しかし正紀に庇(かば)ってもらって、事なきを得た。以来正紀のことは、主君と思うだけでなく、恩人と考えて懸命
ご存知ですか?おれは一万石シリーズ歴史関係、読書好きの方には、知られている本だと思いますが…千野隆司さんおれは一万石国替の渦(第26巻)面白くて、ついつい一気読みしたくなる家族で大好きなシリーズです我慢出来ず、昨晩寝しなに読み、寝落ちしそうな寸前で付箋挟む❣️という雑さですが一時素敵な栞にハマりましたが、付箋がラク〜気軽に剥がせるし、折れても悲しくないオススメですよ
藩とは何か?国替えという事件を通して、藩の姿が見えてきます。下総高岡藩主井上正紀(いのうえまさのり)は、酒価の値上がりを見越して、自領で百姓たちから自家用のどぶろくの買い集めを命じました。その折、結果として、天領で、高岡藩が二升の酒を仕入れるという、松平定信の触(ふれ)に反した行いが起きました。それを理由として、松平定信は高岡藩を含む三藩の国替えを企んだのです。正紀は、尾張徳川家の付家老である兄から、その話を告げられました。今回の国替えは高岡藩に対する懲罰的な意味合いを持っているため
『おれは一万石』も25巻になった。稲の不作がたたり、酒が値上がりしていた。下総高岡藩主井上正紀(いのうえまさのり)は、領内の百姓から、自家用にこしらえた酒であるどぶろくを買い集めることにした。商家に纏めて売ればそれなりに稼げるはずであった。正紀から、買い集めを命じられたのが、廻漕河岸場奉行助役の杉尾善兵衛(すぎおぜんべい)と廻漕差配役の橋本利之助(はしもとりのすけ)である。彼ら二人は、正紀が新藩主になって抜擢された者たちである。正紀を前に、二人は答える。<「百姓も、酒好きは少な
幼い若殿が、たとえつかの間であったとしても、とまどいつつも幸せを感じている場面は、読んでいて心地よい。将軍家の法事が終わり、各家の家来たちが慌ただしく動いている最中に、七、八歳の若殿ふうの子どもに、二人の侍が切りかかった。たまたま通りかかった北町奉行所与力、山野辺が、子どもを助け出す。子どもに供侍は居らず、一人だけであり、山野辺の問いに、どこの誰とも答えなかった。山野辺は、風体を考えて、昵懇の間柄である高岡藩藩主井上正紀(いのうえまさのり)に子供を預けることにした。正紀は、子どもを上屋敷
*千野隆司著『おれは一万石西国の宝船』双葉文庫書き下ろし双葉社2022.12.18井上正紀(いのうえまさのり)は、下総高岡(しもうさたかおか)藩一万石井上家の当主となった。新たな治世に際し、実力本位で人心を一新した。藩内は、親正紀派と反正紀派に分かれていたが、新人事に不満だったのは、どちらかというと親正紀派の一部であった。不満は各所で燻ぶり、造反するものまで出てしまった。人事の不満を抑え込むためには、すべての藩士が納得する施策を成功させる必要があった
(坂本公民館の本)Y.S先生の寄贈本2019年3月発行いつの時代も上の方の人が私欲に走るとロクなことにならない。。。2019年7月発行ここに来て、主人公の妻の母親・和(大名の奥方様)が活躍する。婿入りしたころには特段の出番もなかったのに、そろりと妻と姑の良いところを挟んでくる。2019年8月発行主人公が大名の世子だから、自由に江戸を出られない。国もとでの話を進めるのに家臣の活躍が必須でも、そんなに活躍する家臣がいないような…主人公が一番活躍するのが当たり前と言えば当た
(坂本公民館の本)2017年9月発行Y.S先生が14巻までを、まとめて寄贈してくれた千野隆司さんの本は初めて読む。表紙イラストは、なかなか渋い。2017年10月発行私が今まで読んでいた時代小説は、大名が主人公というのは無かったような…2018年2月発行このシリーズの主人公・井上正紀は次男だったので婿養子に入って大名の世子としてがんばる。2018年4月発行剣術もそこそこ強くて、正義感もあって。カッコいい・・・というほどの容姿ではないようだけど、男っぷりは良い2018
本のハナシ『おれは一万石繰綿の幻(十一)慶事の魔(十二)』千野隆司(双葉文庫)当主井上正国も奏者番になってし、領地運営もボチボチな高岡藩。なので、高岡河岸の納屋を増設して更なる発展を目論むけど、先立つものがない。そんなだから、主役である世子井上正紀はつい勘定頭に強く当たってしまう。何とかしようとした勘定頭は、商人の甘言に乗り、公金まで使って繰綿相場に手を出してしまうが、実は罠だった。なんとか切り抜けたけど、その時の遺恨で、正紀に姫が産まれたりした時のどさくさ紛れに罠に嵌められる。
随分と久しぶりだし、ネタも貯まってますが、本のハナシ『おれは一万石』シリーズ双葉文庫千野隆司第9弾「贋作の謀」第10弾「無人の稲田」藩主である井上正国が奏者番に無事就任したとはいえ、逆にお役目多忙だから、世子井上正紀の藩政切り盛りも相変わらず御用繁多。でもシリーズを通して頑張ってきたから、領地高岡藩の藩政はまあまあ安定してるので、物語的には他藩のピンチに介入したりします。とにかく本シリーズは、無茶苦茶な異能とか、変な権力者とかがいないので、主役正紀を始めとして家臣や知己達も、泥臭
読書のハナシ『囲米の罠おれは一万石(八)』千野隆司(双葉文庫)前回、悪戦苦闘して集めた米だけど、予測以上に江戸の米不足解消が進まない。調べてみれば反松平定信(旧・親田沼意次)な老中も関わってるらしい、ぐらいまで行く直前で家臣が捕まってしまい、完全決着までやらないとダメになり大立ち回り。普通に考えたら、井上正紀は藩内でもう士心を得ているので、捕まった家臣は忠心から直ぐに自害しそうだけど、なぜかしなかった。ワタシはとっくに死んでると思ってたからビックリ。でも、正紀活躍の過程で、既に正紀派
コッチも結構前のです。『紅霞後宮物語第零幕(三)二人の過誤』雪村花菜(富士見L文庫)帯に書いてある通りです。まだまだ軽妙に見てられる「青春」ぶり。本編の方が気になってる状態なので、本編では既に退場しているキャラも含めた青春時代は、スゲーやきもきします。スパロボ的な鎮魂効果が無いから。皇后出征前か、本編完結後に読みたかったかしら。第零幕。楽しみ方を間違え始めてます。『草雲雀』葉室麟(実業之日本社)葉室麟という作家のイメージブランドに引きずられた煽り文の帯ですが、本作は軽妙なバディ物
一揆を力で押さえつけるしかないのか、民も納得出来る方法はないか…悩む若きお殿様なかなか面白かった…が、何故だか新年から毎日昼寝をしているのに本を開くと2ページくらいでまたウトウトしてしまう一気に読んだらもっと面白かっただろうな次は久しぶり畠中恵の「まんまこと」シリーズまったなし「しゃばけ」シリーズが面白くなくなってきて、ずっと前にストップしていた。平行して発売されていた「まんまこと」シリーズは泣けて面白かったのだけど…まったなしが発売された時にレビューをみたら評価が悪かったしゃ
友に頼まれた真っ赤な布でとあるものを制作中久しぶりで、手こずってる午後には読書に入れるように頑張ってます
読み終わりました‼段々と面白くなってきました今までは、向かってきた困難に何とか処理したぐらいの活躍だったのが…先読みをして対処したりして、こちらから動くようになってきたので、これ好きなパターンになってきました今まで時間がかかっていたのは、話の流れの他にも、出てくる人の名前が正広正紀正◯正□覚えられないし、読めないキラキラネームか!それがやっと慣れてきて話に集中出来るようになりました次も一万石シリーズにします
最近全然読書が進まないずっと前に読み終わった【紫の夢】すごく時間がかかった。そして次の【麦の滴】これも長い時間をかけて読んでいたのだけど、中盤から面白くなってきて、今日で一気に読み上げた。なるほど…そういう手もあるのね!久しぶりに読みごたえを感じた続きもあるけど、次は入り婿侍シリーズの新刊【凶作年の騒乱一】にしよう!
読書のハナシ『維新始末』上田秀人(中公文庫)最近なぜか新装版が出てた「闕所物奉行裏張合」シリーズのエピローグみたいなハナシ。ワタシは「闕所物奉行裏帳合」シリーズを当時初版で読んだきりなので、主要キャラ三人以外は忘れてました。なんだろな。やはり「なぜ?」感が拭えない。上田さんは歴史小説で幕末は書いたけど、時代小説では多分初の幕末物になると思います。これから時代小説でも幕末をやるのかしら?と考えちゃうような「習作」感がありました。帯の高田純次さんじゃないですけど、ワタシの上田秀人さん
本のハナシ『金の邀撃日雇い浪人生活録(五)』上田秀人(ハルキ文庫)『妾屋』シリーズとキャラ配置がモロ被りだし、内容も地味だと思っていたら、思っていたより快適です。江戸町奉行所事情が絡むのなんかは『内与力』シリーズと被るけど、もろもろ含めて本作はキャラクターにイライラ感が無くていいです。「浪人」、しかも仕官を望んでいないというのが地味に活きてます。主君の無茶ぶりがない。これって上田作品では初かな?しかも戦闘力がビミョー。得意な得物も鉄扇で益々ビミョー。女性キャラも今のところ陰がないです
ちょっと新趣向です。「聖地巡礼」してきました。旧高岡藩の陣屋跡辺りと三峰神社です。『おれは一万石』シリーズ(千野隆司)の舞台のひとつです。作中で高岡藩世子井上正紀は頑張ってますが、一万石なんで、ドラマチックな活躍を劇中でしても、今の高岡は長閑な田園。いや、それはそれで正しいんですが。劇中でホットな水運関連も、今の利根川下流じゃ有り得ないから(だって治水重視だから)、パッと見では名残が分かりません。神社もよく分かりません。跡地のメインはJAかとりなんですが、それは撮ってないです。「
本のハナシシリーズものです。『おれは一万石麦の滴』千野隆司(双葉文庫)シリーズ第4弾です。正紀の金策試練はまだまだ続きます。今度は井上家本家から。帯参照。今度は同じ井上分家にして正紀の剣友でもある、下妻藩世子の井上正広とともに同じ試練に協力して挑む。二人とも世子だけど、藩内に敵が多いのです。始めは布施集めだけど、シリーズ初期と違って、正紀は幾人もの商人の信を得ているから結構集まるけど、目標額には全然。そこでタイトルに関わるアクション。捕物と剣戟もやります。金策はクリアだけど
本のハナシです『埋伏表御番医師診療禄(11)』上田秀人(角川文庫)矢切良衛のピンチは続く。綱吉側室のお伝の方に付く羽目になってるから、歴史に関わるような勝利をしないのが確定しているとはいえ、今度は綱吉本人の食事にも疑惑(あえて塩分多目にして血圧を上げまくる)、しかもそれは将軍任官以前からのことと分かり、それも調べる羽目になる。荒事を仕掛けてくるのは、今のところ落ち目の破落戸だけだし、裏社会への貸しも増えてるので、江戸以外の隠密が出てこなければ大丈夫かな?今の良衛には、幕臣である伊賀や黒
そんじゃ本のハナシ『おれは一万石塩の道』千野隆司(双葉文庫)前巻は治水でしたが、今回は商業振興。タイトル通りてす。大名稼業は楽じゃない。出だしは捕物帖スタートでしたが、そこから塩の利権のハナシになり、です。まだまだ主役の井上正紀は走り回っています。正直、バレたらお取り潰し(勝手な国入り)なマネもしてます。剣戟もしてます。小藩だし、これだけの活躍をしたら婿殿でも士心を統一出来そうだけど、まだまだ前途多難です。夫婦仲は、どちらも「落第生」だから、見ていて恥ずかしい。微笑ましい。『蒼