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(今回の主役は、真ん中に鎮座するかなや刷子です。)大正3年創業のかなや刷子。こちらは、浅草の出店で小売りをされています。本店に直接、依頼して作ってもらったのが、一回り大きめの長さ137mm、幅61mmの大判型。朴の木の木地に、毛丈もちょっぴり長めの42mmの白馬毛を植えてもらって…。軽く面取りされた白木仕上げの共蓋は、削り出しそのままのプレーンな状態。側面もフラットで、削りは入っていません。特徴的な釘打ちは、通常とは反対方向の木地の縁、例えると書類のマージンとか、紳士靴のコバのよう
申年最後の更新となりました。よろしくお付き合いください。毛の質に拘りのあるこの工房では、精毛(馬毛の原毛を洗浄し、ボイルして余分な脂を抜き、まっすぐ形を整える作業)をしてから手植えしています。これは、洋服ブラシの工程なのですが…。そこで、お願いして、同じ手間を掛けて、靴ブラシを作ってもらいました。かなり大きな長さ180mm、幅60mmの大判型の檜の木地に、毛丈40mmの白馬毛を…。洋服ブラシと同じ仕様なので、9行植えしてもらいました。緩やかにアー
もう10年になるでしょうか。桜の季節には、幾分早い弥生の中頃に、実物が見たくて、出店していた堺の高島屋に出向いたのが、洋服ブラシのイシカワ。同店の長さ150mm、幅50mmの長方形の黒馬毛は、毛丈が27mmの尾脇毛、いわゆる尾の根元に生える羽毛のような毛を使ったタイプ。火のしで、高温プレスして整えられた尾脇毛は、小筆と同じ品質で、滑らかで柔らかいのに腰があるとのこと。「このブラシは、小筆が木地の穴の数だが並んでいると考えればいい。」ご主人の物づくりに対する熱意が伝わってくる、そんな説明
江戸屋は、その名のとおり、江戸時代の中期、享保3年(1718年)に開業した老舗中の老舗。こちらの黒毛の3本は、同店の花馬毛、いわゆる馬の鬣(たてがみ)を使ったタイプ。(花馬毛の大判形と長方形です。)(角度を変えて見ました。)大判形のものは、長さ135mm、幅55mmのブナの木地に、毛丈40mmの黒の花馬毛を植えていて…。(毛丈40mmの花馬毛で、サイドに削りが入ります。)(こんな密度で植えられています。)綺麗に面取りされた共蓋(ともぶた)には、上部に「極上」の文字、下部に「○」に「
三条大橋の西詰に、古民家の落ち着いた佇まいの店があります。看板を掲げていないのですが、店先に並んだ束子や箒で、棕櫚(シュロ)の専門店である事を窺い知ることができます。文政元年(1818年)創業ですから、もうすぐ2世紀になる老舗です。(真ん中の店が今回紹介する桔梗利内藤商店です。三条大橋に向かって撮って見ました。)(通りの向かい側から撮って見ました。)棕櫚とは、ヤシ科常緑高木で、丈夫な樹皮は、縄や敷物、束子や箒に加工され、図案化された意匠は、家紋
これまで、今年で創業300年を迎えた江戸屋に始まって…。江戸屋のブログは、こちらで…「手植え靴ブラシ~江戸屋~」。江戸屋②のブログは、こちらで…「手植え靴ブラシ⑬~江戸屋②~」。藤本虎、宮川刷毛ブラシ製作所、田中ブラシ製作所…。藤本虎のブログは、こちらで…「手植え靴ブラシ②~藤本虎~」。藤本虎②のブログは、こちらで…「手植え靴ブラシ㉔~藤本虎②~」。宮川刷毛ブラシ製作所のブログは、こちらで…「手植え靴ブラシ③~宮川刷毛ブラシ製作所~」。
ある地域ブランドの紹介サイトで知ったのが、宇野刷毛ブラシ製作所。創業は、大正6年。と言う事は、来年には100周年の節目を迎えます。こちらで手に入れたのが、少し長めの155mm、幅55mmの角丸長方形の朴ノ木の木地に、毛丈35mmの白馬毛を植えたもの。オーソドックスな7行植えで、17列あるので119の穴が空けられています。木地の側面に削りが入らないタイプで、丸頭の真鍮釘を左右対称に4本ずつの釘打ち。(少し大きめの角丸長方形の木地です。)(毛丈は35mmですが、木地の厚みで、高さは大判
前々回に続いて、機械植えの靴ブラシの話を…。ドイツの靴に対する考え方は、整形外科的な健康と繋がっていて、足裏にフィットする特注のインソールの製作など、目から鱗のアプローチでした。15年くらい前、京都高島屋の1階に入っていたのがアルカ。ひと通りのレクチャーを受けた後、若干オーバーサイズのトリッカーズのカントリーとアンクルブーツ用にインソールを作ってもらいました。何故か、裏側の色が違うのが不思議ですが…。可塑性のある素材に足を入れて型を取って成形してもらい、数週間後完成する、と言った手順だ
神田神保町の山田塗具ハケ製作所は、大正2年の創業で、1世紀を超える歴史があります。ハケとブラシの専門店として、テレビでも取り上げられたことがある名店です。同店5代目のご主人に、かなり無理を言って、お願いしたのがこちら。大判形で、長さ135mm、若干細身の幅53mmの朴の木の木地に、毛丈40mmの白馬毛を植えてもらって…。この馬毛は、白さが際立っていて、真っ白に見えます。法則どおり、柔らかさも抜群です。(朴ノ木の大判型です。)(毛丈40mmのホントに白い馬毛です。)(自然光だと良く
白とくれば黒。黒とくれば白。法則のように、植えられた毛の色を選んでしまうのが、手植え靴ブラシ。(こちらは、「手植え靴ブラシ~江戸屋~」と「手植え靴ブラシ⑬~江戸屋②~」で紹介した江戸屋のブラシです。)(こちらは、「手植え靴ブラシ②~藤本虎~」と「手植え靴ブラシ㉔~藤本虎②~」で紹介した藤本虎のブラシです。)(こちらは、「手植え靴ブラシ⑧~イシカワ~」で紹介したイシカワのブラシです。)(こちらは、「手植え靴ブラシ⑯~バーゴル~」で紹介したバー
またもや、メガホースブラシの話を…。こちらは、トレーディング・ポストの別注品で、ECCで教えを受けた先生が米国に移住する際にも、プレゼントで使いました。しっかりと面取りされ、側面に削りがない長さ210mm、幅60mmのクリア仕上げの白木の木地に、毛丈40mmの栗毛を植えたもの。今考えると、荷物になって迷惑だったかもしれませんが…。(しっかり面取りされ、側面もフラットです。)(クリア仕上げの木地です。)(毛丈40mmは、手植えブラシの別注品と同じ長さです。)(黒毛に見えますが栗毛です