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今月の歌舞伎座は、松竹創業百三十周年を記念して、三大名作のひとつ、『菅原伝授手習鑑』を昼夜通し上演しています。ちなみに、“通し狂言”とは、作品の最初から最後までをすべて通して上演すること。これに対して、“見取り(みどり)狂言”というものがありまして、複数の演目の名場面や舞踊などを組み合わせて上演する形式を指し、今の上演の主流は“見取り狂言”です。しかし、“通し狂言”は、長いお芝居を最初から最後まで観られるので、初心者には物語に入りやすく、また見慣れた人に
今回は最近入手した貴重な小芝居の筋書を紹介したいと思います。※注:今回の筋書に出て来る役者名は当時名乗っていた名跡で記しますのでご注意ください。大正8年3月吾妻座演目:一、白虎隊二、菅原伝授手習鑑三、梅の由兵衛四、明烏六花曙大正7年から大正9年までの2年3ヶ月間という短い期間ながらも浅草に存在した劇場である吾妻座の筋書になります。余談ですが浅草にはもう1つ吾妻座を名乗った劇場があり、そちらは吾妻座→浅草座と名前を変えた後、明治30年代に再度名前を変え浅草の