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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2まず、図8の3つの状態曲線が、秋田、館野、松江のいずれかは現時点で不明であるものの、(A)の状態曲線において、気温と風向の鉛直分布から判断される最下層から2つ目の前線面の高度は何hPaか気温分布から考えてみます。前線面では、寒気の上空に暖気が流れ込みますと、暖気と寒気の接する部分に遷移層が形成され、その中では気温減率が小さい気層、すなわち安定層が見られます。また場合によって気温の逆転が見られ逆転層が見
こんばんは。新年あけましておめでとうございます。2025年も当ブログ「てるてる風雲録」を宜しくお願いします。いよいよ第63回気象予報士試験も今月ということで、早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2まず、850hPa面での前線について、初期時刻の29日21時では問1(2)①、24時間後の30日21時では問1(5)の考察より、ともに6℃の等温線に対応してることがわかりましたので、12時間後の30日9時においても6℃の等温線に対応しているものと考えます
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2大気の静的安定性につきましては、大気の熱力学、図として一般気象学p71の図3.13「湿潤大気の静的安定性」で学習しましたように、気温減率が湿潤断熱減率より小さい、すなわち立っている状態であれば「絶対安定」、乾燥断熱減率より大きい、すなわち寝ている状態であれば「絶対不安定」、乾燥断熱減率より小さく、湿潤断熱減率より大きければ「条件付き不安定」ということでした。(A)これを踏まえて(A)の状態曲線から
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問2まず初めに、一般知識の「大気の熱力学」で学習する、持ち上げ凝結高度、自由対流高度、平衡高度(中立浮力高度)から復習してみることにします。地上のある未飽和の空気塊が断熱的に上昇することを考えます。気温においては、未飽和の状態で上昇していく際、乾燥断熱線に沿って気温が下降していきます。一方の露点温度においては、空気塊が未飽和である限り、すなわち空気塊の中で凝結や蒸発といった相変化が起きない限りは、空気塊の混
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1・問1(3)今回の問題は地上前線の位置から福岡の距離は500kmで福岡上空まで転移層の厚さが一定であるとしたときの前線面の勾配を求め、さらに求めた勾配と(3)①の解答を基に地上における前線帯の水平幅を求めよ、という内容の問題です。まず、前線面の勾配値1/Fの分母の値Fを求めてみます。地上前線の位置から福岡までの距離が500kmですので、簡単のためmに換算しますと500000mとなります。一方、(3)①
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問2(図1)(図2)図1は前問の問2(2)で持ち上げ凝結高度・自由対流高度・平衡高度を求めたときの図、図2は露点温度が18日9時と変わらないとしたときの18日の最高気温が30℃になる場合の持ち上げ凝結高度・自由対流高度・平衡高度を新たに求めた図になります
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2ショワルターの安定指数(SSI)とは、850hPaにある空気塊の気温と露点温度によって持ち上げ凝結高度を求め、さらにその空気塊を湿潤断熱線に沿って500hPaまで持ち上げたとき、実際の500hPaにおける気温から、その500hPaまで持ち上げた空気塊の気温を差し引いた値のことで、大気の鉛直安定度を求める方法の一つです。値が負であれば不安定、正であれば安定となりますが、正の値であっても+2℃以下であれば雷の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1・問1(3)初めに、図3(下)に着目しますと、東シナ海において、地上の停滞前線は850hPa面の12℃の等温線に概ね対応しており、これに直交するように南西風が吹いていることがわかります。福岡はその概ね北東の延長上に位置していることから②の問いで勾配を求めることができ、また、③の問いにおいて転移層よりも上層で湿数が小さいことから、福岡で観測される主に上・中層の雲の成因に前線面が大きく関わっていることが考えられ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2まず初めに、状態曲線(エマグラム)を見ることによって、ある地点上空の空気の湿り気がわかるという特徴について簡単に触れておきたいと思います。この図8では、気温を実線、露点温度を破線で表しています。この両者のの差のことを「湿数」と呼んでいるわけですが、ある高度において、気温と露点温度の線が大きく離れていれば、その高度における空気は乾燥していることを示し、逆に接近していれば湿潤であることを示し
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1・問1(3)問1(1)⑧⑨の問いにおいて、図1の福岡の実況は、「上・中層雲を主体とする雲に覆われており、下層雲の雲量は8分の1である。」ということでした。この知見から図4を見る以前に、福岡においては下層よりも上・中層の方が雲が多いのに対応して湿数が小さいのではないかと概ね推察されます。実技試験の問題演習をするにあたって、問題を解きながら、行き当たりばったりではなく、これまで積み上げてきた学科試験の知識をベ
こんばんは。今回は、図8の(A)(B)についての問題です。この両者の状態曲線の1000hPaから600hPaの範囲における静的安定度の特徴を両者の違いに着目して述べよ、という内容で、明確な条件付き不安定の範囲が100hPa以上あるときには、その範囲を20hPa刻みで言及せよ、と但し書きがあります。一般知識の大気の熱力学の復習になりますが、しっかり知識が定着しているか考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2問題文及び図表は一般財
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問3今回は、図11の名瀬における状態曲線と風の鉛直分布を用いて、①では、図に見られる2つの前線性逆転層のそれぞれについて、逆転層の上端の高度およびその高度の上層50hPaから下層50hPaの範囲における温度移流の種類を、②では、750hPa〜550hPa、および550hPa〜450hPaにおける温度移流の状況について、温度移流が明確な場合はその方向を示して簡潔に答えよ、という内容の問題を2問まとめて考えてみま
こんばんは。前回の①では、鹿児島の状態曲線より空気塊を強制的に持ち上げたときの自由対流高度を求めました。今回はこの空気塊が自由対流高度を越えて上昇したときにやがて浮力がなくなる高度を求める問題です。エマグラム上浮力がなくなる高度に達するときとはどういう状態か、また図8ではその高度が300hPaより上になるか下になるのかについて次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2(3)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。1
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1問題では、図4の福岡の観測では、華中から東シナ海にのびる停滞前線の転移層がみられる、とあります。この「転移層」とは何かと言いますと、前線面において、寒気と暖気が接している気層のことで「遷移層」とも呼ばれていて、先に解答を述べることになりますが、下端650hPa〜上端630hPaかけて高度が上がるにつれて気温が上昇している部分がそれにあたります。ここで一般知識の大気の熱力学で学習した大気の静的安定度について
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2まず、(A)について見ますと、湿数は全層にわたって湿潤で、図6(上)の予想においても湿数3℃以下の湿潤域と700hPaと一致していること、また地上における風向については、図4(下)の等圧線の走向から北から北西と推定され、状態曲線でも地上付近で弱い北から北西の風向となっていることから、秋田と判断されます。したがって、(A)は秋田となります。次に(B)について見ますと、(2)でも考察しましたように、風向が全層
こんばんは。今回は、図4の鹿児島の状態曲線(エマグラム)を使って、鹿児島上空の大気の状態がどうなっているのかを見る問題です。今回の①では、鹿児島上空の温暖前線面の気圧を答え、さらに、そのように判断をした根拠を簡潔に述べよ、という内容です。温暖前線面はエマグラム上でどのような特徴として現れるのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問1問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。10日分の考察編は次回更新の予定
こんばんは。今回は、問2の(1)〜(4)のこれまでの考察に基づいて、(A)(B)(C)の状態曲線がそれぞれどの地点のものなのか、という問題です。気温減率、湿数、風向からその地点と判断できる決め手は何かを考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいとお見ます。第62回試験・実技試験2・問2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。5日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2(3)前回の問2(3)①では、自由対流高度は920hPaと求められました。空気塊はここから浮力を得て、強制的な力を与えなくても、ひとりでに湿潤断熱線に沿って上昇することになります。上昇を続ける空気塊はやがて再び気温の鉛直分布と交わり、浮力がなくなります。このときの高度のことを「中立浮力高度」とよんでいます。図に示しましたように、自由対流高度から先へ上昇していく空気塊はどういう動きになるか、湿潤断熱
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2今回は、図8の鹿児島の状態曲線(エマグラム)から自由対流高度を求めてみます。図8の右側に「エマグラムの右下枠内の拡大図」が抜き出されており、求めやすいように配慮されていますので、これを用いてみましょう。地上の空気塊は飽和するまでは乾燥断熱線に沿って上昇しますが、持ち上げ凝結高度まで上昇して空気塊が飽和し、水蒸気が凝結し始めますと、空気塊は湿潤断熱線に沿って上昇することになります。
こんばんは。今日は気象庁から、僕が住む大阪を含む近畿地方が梅雨入りしたとみられる、との発表がありました。前回は850hPaの高度から500hPaの高度まで空気塊を持ち上げてショワルターの安定指数(SSI)を求める問題でしたが、今回は、地上から空気塊を持ち上げたときの持ち上げ凝結高度、自由対流高度、平衡高度(中立浮力高度)を求めよ、という問題です。今回の設問も一般知識の「大気の熱力学」の復習として、持ち上げ凝結高度、自由対流高度、平衡高度(中立浮力高度)のそれぞれの意味を確認
こんばんは。今回は、館野において、18日の日中の露点温度は変わらず、地上の最高気温が30℃になった場合の持ち上げ凝結高度、自由対流高度、平衡高度の変化と対流雲の成長について述べた文章をその下の枠内から選択して穴埋めしていく問題です。図6の状態曲線を使って求めていくのですが、気温が上昇するとどう変化するのか、次回一緒に考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問2※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。13日分の考察編
こんばんは。今回は、図11の名瀬における状態曲線と風の鉛直分布を用いて、①では、図に見られる2つの前線性逆転層のそれぞれについて、逆転層の上端の高度およびその高度の上層50hPaから下層50hPaの範囲における温度移流の種類を、②では、750hPa〜550hPa、および550hPa〜450hPaにおける温度移流の状況について、温度移流が明確な場合はその方向を示して簡潔に答えよ、という内容の問題を2問まとめて次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問3問題文
こんばんは。今回は、図3の850hPa面に風おいて東シナ海では概ね南西風になっていることについて、このことと、図4の状態曲線、および(3)②、(3)③の考察で得られた解答を参考に福岡付近の雲の成因について述べよ、という内容の問題です。前回と前々回の問題では何が主題になっていたかを考えますと、これが福岡で主に観測されるの上・中層の雲の成因と大きく関わっていることがヒントになりそうです。あとは学科試験で学習した知識を駆使して解答に落とし込んでみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思い
こんばんは。今回の問題は地上前線の位置から福岡の距離は500kmで福岡上空まで転移層の厚さが一定であるとしたときの前線面の勾配を求め、さらに求めた勾配の分母の値Fと(3)①の解答を基に地上における前線帯の水平幅を求めよ、という内容の問題です。計算自体は難しくありませんが、試験本番では案外慌てることもありますので解法をよく理解できるまで慣れておきましょう。次回一緒に考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1・問1(3)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了
こんばんは。今回は、図8(C)の状態曲線についての問題です。この状態曲線から、初期時刻の地上天気図の九州付近の低気圧に対応する前線面の高度を求めるという内容で次回、2025年1月1日から一緒に考えてみたいと思います。2024年も、当ブログ「てるてる風雲録」をご覧いただき、ありがとうございました。1月の受験に臨まれる方におかれましては、年末年始に関係なくスパートをかけておられる方が多いかと思います。僕も受験時代はそうでした。インフルエンザも流行っているようですので、無理をしすぎず、
こんばんは。今回は図4の福岡の状態曲線(エマグラム)を使った問題です。福岡の観測では、華中から東シナ海に延びる停滞前線の転移層が見られるとし、転移層の上端の気圧と転移層の厚さを10hPa刻みで解答し、指定気圧面の高度からの比例配分により、転移層の上端の高度と転移層の厚さを10m刻みで解答せよ、という内容の問題です、エマグラムの読み取りとして転移層に相当するところはどこか、次回一緒に考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1・問1問題文及び図表は一般財団法人気象業務
こんばんは。今回は、図4の福岡の状態曲線を用いて福岡の上空の雲に対応すると考えられる湿数3℃以下の湿潤層と、停滞前線の転移層との関係を述べよ、という内容の問題です。問1(1)の図1における福岡の実況はどうだったかがヒントになります。次回、一緒に考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1・問1(3)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。20日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回は、図8(A)〜(C)の30日9時における秋田、館野、松江のいずれかの状態曲線と風の鉛直分布を使った問題です。まず初めは、(A)図の気温と風向分布から判断される、最下層から2つ目の前線面の高度を20hPa刻みd解答し、気温については前線面と判断した理由を、風向については前線面を挟む上下100hPaの範囲内の風向の特徴をそれぞれ述べよ、という内容です。以前、第62回試験・実技1・問1(4)でもこれと類似した問題がありましたね。今回はどうでしょうか、次回、一緒に考えてみたい
こんばんは。今回は、図8(B)の状態曲線について、湿数および風向の鉛直方向の変化について他の2地点と異なる特徴をそれぞれ述べよ、という問題です。湿数の見方に少し触れながら、どのような違いが見られるのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。30日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回は、初期時刻18日9時における館野の状態曲線を事例にショワルターの安定指数(SSI)を作図の上で数値を求める問題です。SSIとは何か、またそれを求めることによって何がわかるのか、一般知識の「大気の熱力学」の復習をしながら、次回一緒に考えてみたいと思います。第53回試験・実技2(解答用紙)解答用紙はこちら→気象業務支援センターHP「過去の試験問題」または、東京堂出版の、気象予報士試験模範解答と解説53回令和元年度第2回Amazon(アマ