舞台は商人の町・大坂天満。主人公の松吉は仇討ちで父を亡くし、自分もあわや討たれるかというところを、偶然居合わせた寒天問屋井川屋の主人・和助に銀二貫で救われた元武士の息子である。生きるため井川屋の丁稚(でっち)となった松吉だが、武士を捨て、商人の道を歩むことに心が揺れていた…。大火で焼けた天満宮再建のためにかき集めた大切な銀二貫で松吉を救った主人の和助や信心深いが故に松吉に辛くあたる番頭の善次郎から、商人としての厳しい修行と躾(しつけ)を受ける。更に小さな寒天問屋ののれんをめぐる数々の事件を乗り越