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昨日まで、3日、4日と、京都刀剣祭りに出店して来ました。昨年に比べると成績はいまいちでしたが、刀4振りと、小物多数売れました。ただ、反省点の多い出店でも有りました。当店の場合、店の名前の垂れ幕を作っているのですが、割り当てられた場所は、後ろにレールが無く垂れ幕を吊るせない場所でした。前日、1日目といろいろ貼る努力をしましたが、壁面には粘着テープが付かず、困り果てました。昨年は、事前に話をして、レールの有る場所を割り当てて貰って居ましたが、今年ば「分かってくれてる
最初の日本刀がどういう理由から生まれたものなのかというのは、私にとってとても興味深い謎です。現在では宮中における儀礼用刀剣としてデザインされた形状なのではないか?と考えるようになりました。そういう論説をみつけたこともあって。平安時代の中頃に、朝廷での執務スタイルが大陸風の立礼から床に直に座る座礼に変化した。それに合わせて朝廷内での服装が大陸風の朝服から束帯に変化した。この座礼に適した形状の刀剣として湾刀(日本刀)が生まれたのではないか?という春日
本日も、刀剣商の市場が有りました。更に、買い取りのお客様も来られたので、結局6振り手に入りました。30日の市、1日の市、京都刀剣祭りに出店で、写真を撮る時間も無かったですが、これでやっと落ち着きます。補修の出来ている物も多数有りますので。ドンドン写真を撮ってアップします。大いに期待して下さい。面白いのも、いっぱい出します。久しぶりに、1振りアップ出来ました。日本刀入門的な一振りで大変お求めやすい設定にしています。
「なぜ日本刀に反りがついたのか?」これについて紹介したtweetが先日バズりました。このような内容が多くの人の興味を引いた事に驚いています。多くの人にとって先日の内容が珍説に思えるからなのかな?とも考えました。でも、日本刀の成立過程について歴史学の世界で現在どう考えられているのかを知れば、少なくとも「珍説」とは思えなくなると思うのです。今回改めて日本刀の成立に至る過程が現在どう考えられているのかを紹介してみようと思います。↑長らく石井昌国氏のこのような説が強く支持されて定説
備前長船助光刀匠に依頼した注文打ち。ついに完成しました。72.6cm・反り18mm以下は鍛治研ぎ後の数値元重8ミリ先重ね5.8ミリ幅は注文通りなら元幅32ミリ先幅23ミリちなみに茎が長めで7寸5分刀身重量が重くて908g鞘を払って1255g色々考えた結果、普通の寸法が一番と思いこういう感じになりました。重ねは少し厚め。そのため長さの割には重たいです。研磨は思う所あって美術研磨の化粧研ぎ(刃取り)をしていません。いわゆる居合研磨です。切れ味フェチな
現在製作中の刀は美術研磨にするので、綺麗に写真を撮ってネット上で見せびらかしたい。しかし日本刀の撮影はとても難しいわけです。日本刀を所有している人ならみんな知っていると思うし、逆に持ってない人には伝わりにくいかもしれない。↑同じ刀なのに撮り方で写り方が全く異なる。この刀は拭い・刃取りがされておらず、美術研磨ではないので刃文や鍛え肌は見えにくいのですが肉眼では結構ハッキリ見えます。しかし写真に写すのは難しい。・・・・・https://sparet
職人さんの世界では、納期の感覚が現在の一般的な感覚とは、少し違う方も結構おられます。拵や、研ぎだけで、半年、一年は当たり前と言った感じです。しかし、今時、それではなかなか、お客様に受け入れてもらうのは難しいです。と言って、余り督促し過ぎて、手を抜かれるのも困るのですが、間に入る立場としても、納期が、分からないのは、大変困ります。出来るだけ、事前に電話を入れて、混み具合を聞いてから、工作を何処にお願いするか決めて居ますが、それでも予定より大分と遅れる事も有ります。
今度は岩手県。今年は、平泉の中尊寺が900年祭。東京国立博物館展示・催し物総合文化展一覧日本美術(本館)建立900年特別展「中尊寺金色堂」www.tnm.jp昨年は名取熊野三社900年祭だったので、平泉とは密接な関係。まだ、900年祭は終わってなかったか…さて、この話、相当な話で広げる。「妄想」で聞いてね。今、エジプトではなくヒッタイト。断然、ヒッタイト派。このほのぼの獅子が、かわいい。(ヒッタイトの都「ハットウシャ)」まず、この帝国を知らずして鉄は語
「使わないけど使える刀が欲しい」こういうコンセプトで注文打ちで刀を作ったり外装を揃えたりしてきました。使える刀を作るうえで大事だけど見逃されがちなのが「茎の長さ」なのではないでしょうか。成瀬関次は刀の故障の大半が柄であったと書いていて、茎の短い刀は柄が壊れやすいので良くないと書いています。「折れた柄を見れば茎の長さがわかる」とまで書いています。もっと古くは水心子正秀も茎の短い刀はダメだと書いていたと思います。茎が短いというのは具体的に何センチ以下なのか。そもそも刀の
前にも書きましたが、日本刀は作刀時期によって以下のように区分されています。古刀:日本刀誕生から戦国時代まで新刀:天下統一から江戸時代中頃まで新々刀:江戸時代後期の刀現代刀:明治以降の刀(※ざっくりした分け方です。本当はもう少し正確に決まっています)この中でも、古刀と新刀以降では刀の性質が大きく異なります。今回はその古刀と新刀以降の刀の違いをざっくり書いてみたいと思います。古刀の製作方法は単純で、鋼を、「叩いて伸ばして折り返す」→「叩いて伸ばして折り返す」→「
当店、拵や諸工作の仕事を良く頂きますが、その中には、「現在の拵の柄木を短くして使って欲しい。」「鞘が傷だらけなので、色だけ塗り直して欲しい。」と言った、今ある物を使って上手く安価で良い物にしたいと言うお客様が、結構居られます。しかし、実際には、補修や改造の方が、一から作るより高くつく事が多いのです。勿論、些細な事で有れば、言う程高くなる事は無いのですが、元の材料を無理に使おうとすると、大抵高く着く事に成ります。例えば、鞘が傷だらけに成ったので、色を無り直して欲しいと言う
研師さんから電話がありました。一昨日送った、3振りの内、1振りについて「焼き刃がなく、研いでも刃がつかない。」と言うお話でした。しょうがないので、研ぎの依頼をされたお客様に電話をして、「一旦研ぎは見合わせましょう。」と言う話をしました。少し、話を聞くと、有名工の刀が安くで出ていたので、ヤフオクで落札したとの事でした。「何か方法が有りませんか?」と仰るので、再刃を検討しています。現状、刀としての機能は、無くなってしまっているお刀なので、これ以上お金を掛ける
日本刀を見ると、樋(刀身に掘られた溝)のある刀と、樋の無い刀が有ります。私の店では、圧倒的に樋の無い刀が多いです。何故かと言うと、私自身が斬るからです。知識と言うよりは、経験則なのですが、樋の無い刀は、刀が曲がっても、研師さん等のプロに任せると、ほぼ完全に真直ぐに戻してくれます。しかし、樋のある刀は、曲げてしまうと、捩れが生じやすく、捩れるとプロの研ぎ師さんでも完全には元に戻せなくなります。なので、斬る人は、樋の無い刀を使う事が多いのです。刀が曲がると言うと、「あんな堅
経験するとすぐ解るが、本身の場合、落とし指しにすると、非常に腰のおさまりが悪い。反対に竹光は柄頭が軽くなり、どうしても柄が上に浮き気味となり、落とし指しふうとなる。食うに困って中味を売り払うと、必然的に落とし指しになるのである。袴下の角帯は三重に巻きます。外側から数えて二重と三重の間に脇差しを指し、一重と二重の間に大刀を指す。脇差しは柄頭を立てるようにして前半にたばさみ、大刀は脇差の鍔より低い位置に閂状に指す。明治維新後、山田朝右衛門𠮷亮の出仕姿の写真を参考のため転載します。よ
まずは樋入りで重ねの厚い刀↓日本一の斬れ味徳島県重要無形文化財【清心子長...-ヤフオク!日本一の斬れ味!徳島県重要無形文化財【清心子長寿】2尺3寸6分長光写し豪壮傑作刀働き見事な沸出来丁子乱れ刃両面樋入上手居合拵波兎図透かし鍔■コメント■ご覧いただきありがとうございます。【銘】表『清心子長寿作之(花押)』裏『昭和四十八年十二月吉日』長寿刀匠は本名を小島為一といい明治34年に徳島県小松島市で生まれ、父・小島友郎国友と兄…page.auctions.yaho
自分の道場に刃筋を合わせるのが得意ではなく、畳表試斬の際にパワーで無理やり斬り抜ける人がいる。先重ねが薄めの刀を使用しているため、しばしば刀を曲げているが曲がりは直せる。しかし柄の方がガタガタになり、柄を新調して数ヶ月なのに茎がカタカタと踊る状態になっている。刃筋が狂った状態で無理やり畳表を斬り抜けると、刀身には弾力があって捻れたりしなったりしながら斬り進めるものの、柄はしなったりしないため衝撃や負荷はとても大きいのだろう。パワーで無理に斬らず刃筋が通る人は、斬り損じて刀身が
1年ぶりの投稿です。お久しぶりです。tiktokは頻繁にあげてるんですけどアメブロの存在をすっかり忘れてました(笑)すいません。ブログなにも更新してないのにアメブロのフォロワー数が1万7千人になってました。それにビックリ!ちなみにtiktokも5万8千人のフォロワー数になってしまいました。フォローしてくださってる方々には本当に感謝しておりますありがとうございます。そしてご報告です。コツコツと3年間続けてた居合道で昨年の秋にとうとう黒帯になってしまいました。石の上にも三年って言いますけど、め
ゴールデンウィーク最終日は、戦国時代を満喫。1階から4階まで、日本刀、兜・甲冑、銃、弓矢、矢じり…輝く刀身と、細工が鮮やかな鞘。兜の個性的な前立ての面白さ。隅々まで見てたら3時間以上過ぎていました。身障者手帳を持参すると、介助者1名も入場無料です。◆名古屋刀剣ワールドhttps://www.aichi-now.jp/spots/detail/2974/名古屋刀剣博物館「名古屋刀剣ワールド」名古屋刀剣博物館「名古屋刀剣ワールド」は、愛知県名古屋市中区栄に開館予定の刀剣博物館
斬れ味の落ちた刀を簡易に蘇らせる方法として、寝刃合わせと言う事が昔からされています。書物などによって、書いている内容が少し異なるので、私の理解で書きます。どんな刀も、刃物であるからは、少しずつは、斬れ味は落ちてきます。これは、高級包丁も、日本刀も同じです。そんな時、刃先の部分を僅かに研いで、斬れ味を蘇らせると共に、少しだけ、刃先を鈍角にする事で刃毀れの防止にも繋げるというものです。ただ、何でも寝刃合わせすれば良いというものでは無く、刀身の状態に合わせて、
今日は、古くからのお客様が信州から来られて、終日、お供させて頂きました。(私よりずっと若い女性の方です)お客様と言っても、お互いの生い立ち等の境遇をメールで何度も話して居たので、初めて会っても初めての気はしませんが、直接会えた事には感動でした。実はその人の叔母さま夫婦が私と同じ門真市に住んで居られたので、一緒に来られました。一通り挨拶した後、私が氏子総代をしている、三島神社に行って朱印を貰って、事務所に戻って拵の相談をして、昼食まで、叔母さまにご馳走に成りました。
日本刀の柄が固くて抜けない時の外し方。今日大刀の手入れをしたので、動画を撮ってみました。不器用なので当て木がブレてしまっていますね。実践される方はハバキ元の切羽部分からブレないように気を付けてください。鍔や切羽にキズをつけないよう布を一枚かませてやる方が良いですね。私の鍔は真鍮の厚い鍔なので割れる事はないので、普段はゴムハンマーで直接鍔を叩いて柄を外しています。鉄鍔、特に透かし彫りの鍔であればちゃんと当て木と木槌を使って抜くべきでしょう。鍔が割れてしまう場合があるそう
前回の続き。サンライズで行く香川・福山の旅(と言ってもほぼ香川県内をウロチョロ)1日目の朝は、空が明るくなってくる気配に5:50ごろ起床。暫くぼーっと窓の外を眺めていると、もうすぐ岡山に到着するとの車内アナウンスが。慌てて顔を洗って着替えて眉毛を書き、岡山駅到着と同時にホームに出て、サンライズ瀬戸と出雲の連結車両にダッシュ。東京駅からは連結した状態で出発するサンライズ出雲とサンライズ瀬戸は、岡山駅で切り離し作業が行われる為、その瞬間をシャッターに収めようと既に乗客の人だかり
最近、また、柄糸について、いろいろ質問を受けることが多く成って来たので、かなり初期の頃に書いたブログの記事ですか、解説している記事が有るので、新しいお客様にも理解して頂く為載せてみたいと思います。皆さんは、柄糸と言うと、何を思い浮かべられるでしょうか?当店では、柄糸として、正絹、正絹絹紡糸、表革、ヌバックを販売しており、偶に、お客様の要望で木綿を取り寄せたりして居ます。拵の注文を受ける時、これらの商品の違いについて、色々と尋ねられることがあります。なので、少しその
お客様から、拵を作った後の白鞘に簡単で良いのでツナギを作って欲しいと頼まれました。昨晩、少しやりかけましたが、木が分厚くて、鞘に全く入らなかったので、かなりナイフで削ったものの、断念。本日、朝から、電動工具の力も借りて頑張って作りました。私は、基本的には、白鞘から拵に入れたら、後は稽古に使うだけで、何年後かに十分使った刀を休めてあげるまでは、白鞘に戻す事も無く、白鞘は、見た目に繋がっていれば、十分という考えで、紙を巻いた物や、小さな木片でとりあえずつなげているのが殆どです。ただ
2024年映画鑑賞17本目。今年初の劇場にて「名探偵コナン100万ドルの五稜星」。22時過ぎの開始回だったから空いていて足も伸ばせて快適。相変わらずコナンくんは函館山に登るロープウェイのロープをスケボーで上がって頂上まで。この時代、誰かしらSNSにあげて黒の組織に速攻で見つかると思うけど。そして今年は犯人予想外れました。あらすじは、北海道函館にある斧江財閥の収蔵庫に、怪盗キッドからの予告状が届く。キッドの狙いは新選組副長・土方歳三にまつわる日本刀だったが、折しも函館で開催される剣道
(写真は、長船助光刀匠の新作刀です)今朝、事務所に来て仕事中に何気なく、ユ―チューブを見ていると、次の様な動画が、流れて居ました。もしかして、今日到着予定の刀の事かな?と思って、、助光刀匠にメールで確認した所、「そうです」という回答。待ちに待った物がやってきました。助光刀匠は、修行中と言って、大変安い料金で作刀を請け負っていた付けが未だ会って、更には、実用刀剣を打つ刀匠として売れっ子刀匠に成ってしまって、二年待ち位で無いとなかなか売ってもらえない様に成っ
「見てきましたよ!!!犯罪都市3、今回はマズル刑事、ミケットも一緒に三人で行きました!もう、私の大好きなドンソクさんの素手で大暴れのシーンが盛りだくさん!さらに、映画が終わってから、出演者の青木さんの舞台挨拶もあり、映画やドンソクさんのエピーソードも聞けたり、さらに!」「ですよね!さらに!たまさんに良いことが!!!」「おーほほほほほほ」「青木さんのおしゃべりが終わり、さあ、抽選会ですよ!ってなって。今までそんなもの当たったことない私は、青木さんの撮影に夢中!なん
この青銅ナイフ(セトハルコン)のナイフが届いたのでレビューを書いてみたいと思います。このナイフは瀬戸氏が作ったオリジナルの銅合金「セトハルコン」で、従来の青銅よりも強靭だとの事です。一体何を混ぜたのか気になります。まず見た目。もっと黄色いのかと思っていましたが結構銅っぽい感じがします。あと、側面部分がザラザラして綺麗ではない部分が多いです。特に裏面の方。鋳型に使用した砂の凸凹がそのまま残っているのだと思われます。こんな風に作っているみたいなので
モデリングサポートグッズ日本刀モデリングサポートグッズから日本刀です。こいつを選んだ理由はメッキシルバーNEXTの試用にちょうど良さげだったのと石川葵ちゅわぁ~んに合いそうだったからだ。●中身厚紙兼説明書とランナーが2つだけのシンプルなもの。正直シンプルすぎて説明書もいらないレベルである。●組み立てランナーから切り離しただけでほぼ完成である。ちなみに短刀110mm、長刀140mmくらいです。柄やつばの部分をつや消しブラック。刃を艶ありブラックで塗装後メッキシ
本日二つ目の記事ですが、、、前回の記事で紹介した石井昌国氏の名著を読んで思い出した事があります。古刀は芯鉄を入れない無垢鍛え・丸鍛えという方法で作られていたという俗説があって、結構信じている人がいるようです。これは完全にデマ、というか誤解です。無垢鍛え・丸鍛えの刀は古刀にも新刀にも現代刀にも一定の割合で存在しますがいつの時代においても常に少数割合です。今回はこれについて書いていこうと思います。・・・・・蕨手刀日本刀の始源に関する一考察/石井昌国著/雄山閣/