迫まり子(斉藤慶子)は39歳の弁護士。妹のみな子(磯野貴理子)も母の和美(岸田今日子)も弁護士で、三人共同の弁護士事務所を営んでいる。まり子は日本にはあまりなじみのない遺言状という仕組みをもっと定着させようと、遺言状専門の弁護士を志しているが、依頼はめったにない。和美は多少寛大だが、みな子は「もっとお金になることをしなさいよ」と批判的だ。まり子が雑誌に出した広告を見て、山野太一郎(津川雅彦)という老人から依頼が来た。長野の花岡市の病院に入院中の太一郎は死期が迫っており、ひとつだけ思い残したことが