ブログ記事141件
二十歳にも満たない頃、キャンディはマーチン先生を故郷の村に呼び寄せ、診療所を開いた。テリィはスザナと婚約し一緒に住んでいたが、スザナが亡くなり、その一年半後にキャンディに短い手紙を書いた。当小説はそこから始まります。11年目のSONNET―ソネットープロローグキャンディ変わりはないか?・・・あれから一年たった。一年たったら君に連絡しようと心に決めていたが、迷いながら、さらに半年がすぎてしまった。思い切って投函する。――ぼくは何も変わっていない。この手紙が届
★★★2-19事故で騒然としていた昨日とはうってかわり、今日のグランドセントラル駅は貴婦人のようなよそ行きの顔を取り戻していた。シカゴ行の特急列車は下り方面のみ運転を再開したようだ。「本数が減ってる・・。今日はあと二本しかない。―・・次の便に乗るか?」列車は既にホームに入っていた。出発する人、見送る人でいつもより人が溢れている。「・・そうね、残念だわ。これじゃ乗り直しが一回しかできない」キャンディはおどけるように言いながら、帽子とサングラスで顔を隠したままのテリィをちらっと見た。
★★★1-2翌日は朝から空が重く、午後になるとぽつぽつと降りだした雨が地面をぬらし始めた。「はあ~・・、降ってきたの」「・・ぬかるんだ地面に足をとられない様に・・気を付けて行って来てください・・」マーチン先生は、覇気がないキャンディの様子が気になっていた。今日のキャンディは包帯を巻く部位を間違えたり、診療代をもらい忘れたりと、集中力に欠けていた。(・・地に足がついていないのは、キャンディじゃろ)マーチン先生は一抹の不安を覚えつつも、往診に行く準備を終えた。「新患が来たら待たせてお
今なら大炎上?の最終回ポニーの丘から始まり、ポニーの丘で終わる。丘の上の王子さまとの出会いから始まり、再会で終わる。このラストは連載開始当初から決まっていたようです。初志貫徹した素晴らしいラストでした。連載を見続けてきた読者は、王子様の存在など最終回まで忘れていたと言って過言ではありません。構図的にはアルバートさんとの未来を予感させるものでしたが、自分の足で歩き始めたキャンディの自立とも読み取れます。つまり読者の想像にその後を委ねる形のラストになっていました。設定としては「赤毛
あのひとはどっちか?『あのひと考察』の本丸です♪ファイナルを未読の人でも分かるように書きました。一緒に考えましょう物語を自分の想像力で楽しみたい人は、お控えください🙇♀️アルバートファンの方は、前ページを必ずお読みください。※公平を期すため、アルバートさんの敬称を省略させて頂きます。二人が別れてからの10年間まず、ファイナルに書かれている流れを確認します。テリィ側ハムレット役で返り咲き、スザナと婚約したらしいが、結婚しないままスザナが亡くなった。「ぼくは何
★★★1-6瞳に靄が掛ったような朝を迎えて出勤したキャンディは、朝からため息ばかりついていた。腫れぼったいまぶたと充血した眼。明らかに昨日より重症だとマーチン先生は思った。気力なく待合室を掃いているキャンディを見て、朝一番の患者が言った。「あれは恋煩いよ」おせっかいなベテラン主婦の勘だという。「確かにその辺も絡んでいそうだが・・―」恋の相談に乗ることなど、六十歳を超えたマーチン先生には逆立ちしてもできそうにない。「さて、診察を始めるとするか。ステラおばさ―」マーチン先生がため息
目次は、既に本編を一読した読者の為の詮索用です。あの回だけ読みたいという時にご活用ください副題はネタバレをくらってしまう可能性があります初見の方はこのページを飛ばしモノローグへFINALSTORYの考察は考察へブログ主の草ネタブログは井戸端会議場へ目次11年目のSONNET∻☆・∻☆…∻☆・ロミジュリ読みは濃いピンク字です1章手紙①10年振りの手紙②ハムレットの招待券③出さなかった手紙④待合室で⑤スザナの死⑥妊婦の
こんばんは。前回のブログ「スザナの死に思うこと」が、ハッシュタグの少女漫画部門で1位になったそうでびっくりしました~。。。これも読んでくださってる皆さまのおかげですっありがとうございます。※追記:ハッシュタグの順位は数日の集計のようで、一瞬で順位は変わりました〜。写メっとけば良かった(笑)前回のブログはこちら~『スザナの死に思うこと』こんにちは。今日はお休みで、朝から色々とやってましたが、ふっと思い立ち検索して巡り合ったブログの中で、スザナの死を知ったキャンディのと
5分で分る漫画キャンディ♡キャンディ※ご存知の方はとばしてください。次へ©水木杏子・いがらしゆみこ/画像お借りします物語を忘れてしまった(知らない)人の為に、ロマンス部分を中心にざっくり内容を紹介しますこの漫画は3人の男性をキーマンに、大きく3つに分かれているように思います。初回舞台は20世紀初頭のアメリカ中部。生後間もなく捨てられたキャンディは、山間の小さな村の孤児院ポニーの家で元気に育ちます。6歳の頃、一緒に育ったアニーがお金持ちに引き取られ、喪失感のあ
間もなく漫画キャンディ♡キャンディ主人公キャンディの誕生日きっとあちらこちらで賑わいますね〜漫画のキャラの誕生日をお祝いするキャンディにハマってから初めて知りました2年前ですそれだけファンの皆さまは熱い気持ちを持っていらっしゃるんですよねほんとに熱いんですよ、キャンディファン50年近く前の漫画ですよ今だに語られているなんてねー何故でしょうね名作だからです主人公のキャラに好感を持てることはもちろんですが満画の中でキャンディが大好きなテリィと結ばれなかったこ
***小説キャンディキャンディFINALSTORY(長い物語のかけら1月の物語)***❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆ある歌がきっかけで、妄想が浮かびました。細かいことは関係なし。構想ZERO。思いついたままの文章です。あくまで一個人の妄想のお話とご理解の上、流してお読み下さい。◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄それは、氷の鏡のような湖。緑色のモール
*****小説キャンディキャンディFINALSTORY(長い物語のかけらPART2【4】)*****暖かな腕の中でキャンディは、微笑んだテリィを見て、安心させるようにかすかに微笑を浮かべた。その瞬間、腕がきつく締められ、しっかりと抱きしめられた。テリィは何も言わなかったが、キャンディには彼のいいたいことが、気持ちが、伝わってくるようだった.。「…大丈夫だから」キャンディはテリィにだけ聞こえるようにそういった。マーロウ夫人のそばには連れと思われる同年代の女性が
**小説キャンディキャンディFINALSTORY(長い物語のかけらPART2【2】)**今は11月、スザナが亡くなってから2回目の秋を迎えていた。美しい紅葉を前にしながら、キャンディはスザナを、スザナの母のマーロウ夫人のことを考えていた。キャンディがスザナの死亡記事を見たのは、一度だけのことだった。掲載されていた写真には、美しく年を重ね、幸せそうに微笑む彼女がいた。スザナはあの大怪我で女優を辞めざるをえなかったが、それを乗り越え、意欲的に新しい仕事をしていた
妄想作文を読んだら、とても懐かしくなりました。『1月の物語(短編)<真冬の恋人たち>』***小説キャンディキャンディFINALSTORY(長い物語のかけら1月の物語)***❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆❄◆あ…ameblo.jpもう1ヶ月以上前のこと、この時期の時間の経過はとても早く感じます。ほおっておいたら忘れてしまいそうなので、覚え書きを残しておきます。きっかけは、テレビで松田聖子さんの「真冬の恋人
*****小説キャンディキャンディFINALSTORY(長い物語のかけらPART2【1】)*****◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ある本を読み終えたら、また妄想が復活しました。それをのんびりとマイペースで書き残しています。結婚の手続き、時代考証等の細かい事は関係なし。構想ZERO。思いついたままの文章です。以上の点をご了承できる方のみどうぞ。そして、『自己責任』でお読みくださいませ。あくまでいち個人の妄想のお話とご理解のうえ、流してお