ブログ記事935件
患者さんがある治療を望んでも、担当した医師がその治療をしてくれない場合があります。その治療は「エビデンスが無いからやらない」とか、「エビデンスが無いからやれない」、あるいは「ガイドラインに書いて無いからやれない(やらない)」とか理由は様々です。あるいはルミナルタイプ乳がんで再発された方では、ホルトバギーのアルゴリズム(※)に則って治療します、と言われた方も数多く居られるかと思います。(※ホルトバギー先生が提唱した治療チャート。すなわち、転移が生命を脅かす様な状態で無い場合、ルミナルタイプで
EBMを語るにもう1人なくてはならない先生がおられます。「EBMの父」と呼ばれている、DavidLawrenceSackett先生です。この先生は臨床疫学と言う分野を初めて確立された方です。Sackett先生が論文内に書かれた言葉の抜粋です。料理本を見ながら料理を作る時には、通常出来るだけ忠実に、本に書いてある通りに作ると思います。同様に、ガイドラインを隅から隅まで読んで、書いてある通りに、出来るだけ忠実に実行し、書いてない事はしない、と言う先生がおられます。その様な先生は、実
『Ⅰはじめまして』はじめましていつかすべての進行乳がん(切除不能乳がん、転移乳がん、再発乳がん)を根治させたいと思い立ち、これまで研究と臨床に励んできました。今現在進行乳がんは…ameblo.jp私は切除不能・転移・再発乳がんに対し、必要であれば原発巣の切除や転移巣の切除、あるいはマイクロ波焼灼術や放射線治療等を躊躇なく行っています。それは自らの知識と技術、それらに基づいた経験上、最も良いと考えた時に、もちろん患者さんに説明をして、同意を得て行なっています。この様に書くと、特に医療者にお
EBM(エビデンスに基づいた治療)を行う事は賛成です。しかし、「私はガイドラインに書いてある事しかやらない。」や、「その治療はガイドラインに書いていないからやれない。」には反対です。ガイドラインとは、ある疾患の診断や治療を知らない人が、全く頓珍漢な治療をしない様にするために参考にする資料です。本来はその様な位置付けで作成されています。上の図は、“Physicians’andpatients’choicesinevidencebasedpractice"に掲載されてい
『Ⅰはじめまして』はじめましていつかすべての進行乳がん(切除不能乳がん、転移乳がん、再発乳がん)を根治させたいと思い立ち、これまで研究と臨床に励んできました。今現在進行乳がんは…ameblo.jpEBMに基づいた医療を実践するために、患者さんの状態を正確に把握する事と同じくらいに大切なことそれは、「患者さんの希望」です。ただし、患者さんに判断し得る充分な知識が無ければ、誤った選択をしてしま可能性があります。それを回避するために、研究エビデンス(研究により証明された選択肢の有効性や治療