ブログ記事57件
すっかりブログがご無沙汰になってしまいました。新しいセラピストを四人迎えることとなり、楽しく忙しい毎日に追われています今日は、ABAについて、考えていることを書きたいと思います。私は、実は、ABAのやり方は、ある意味、危険な側面もあると考えています。ご褒美を使って、行動を強化したり消去したりしていくわけですが、見えているその行動の「動機」が何であるのか、が、実際には、すごく重要になってくると思うのです。しかし、動機によっては、対応を変えるべきである、という考え方が、ABAのマニュア
私が講演会で、なんどか紹介した論文(*1)に、「自閉症児がABAを受けるに値する10の理由」があります。私が一番共鳴するのは、「理由2.親はいつか先立つから」です。だからこそ、将来のわが子の自立と幸せのために、自分が教えられることは教えたいと思う親心、です。著者のWalsh先生は、哲学・神学がご専門のようで、論文中のお写真から、自閉症のお子さんを持つお母さまと思われます。ABA療育の何がいいのでしょうか。まず、「エビデンスがある」と言われます。自閉症児を、知的に
「ABAにはエビデンスがある」とよく言われます。ABAって、なんでしょうか。「ご褒美を使う早期療育のことかな」と思われるかもしれません。行動の「あと」に、いいことがあると、その行動は増えるこれが基本です。※ABAは本来、早期療育に限りません。「応用行動分析学」の考え方は、学校教育現場でもよく使われます。長澤正樹先生の本1)、有川宏幸先生の本2)も、ぜひご覧ください。要点は、1.大人は子どもの「外に現れた行動」をよく観察する。2.大人は子どもの行動の前後に何があっ
私自身が小学生の頃のことですが(50年くらい前です)、何か言うと「証拠は?」と、いちいち言う子がいて、嫌でした。「僕は見た」だけでは証拠になりません。しかし、当たり前のことなら、証拠など不要です。「エビデンス」も同じです。エビデンス、エビデンスと、あまり言うのもどうかと思いますが、医療では、エビデンスを「無視することはできません」。私個人の考えで、定義ではないのですが、医療におけるエビデンスは、論文の質の良さ、数の多さです。学会発表の場での、十分な討論を経て、よいエビデンスと
右側に、この本*1の帯(おび)を拡大しましたが、VB(言語行動)指導法は、ABAに基づいたものです。VB;VerbalBehavior、とは、何でしょうか。通称「ホワイトブック」(日本語訳、第2版)*2、の866ページに記載があります:スキナーは、言語行動(VerbalBehavior;VB)を、他者の行動を媒介として強化される行動として定義した子どもが「窓を開けて」と言い、お母さんが窓を開けてくれたら、子どもは、いつかまた「窓を開けて」と言うでし