誉田哲也の姫川玲子シリーズを映像化した『ストロベリーナイト』は、事件の異様さで視聴者を引き込みながら、その奥にある人間の傷と、捜査する側の倫理へ踏み込んだ刑事ドラマである。2012年の連続ドラマ版が描くのは、犯人を特定する過程だけではない。正義を信じる者がどこまで踏み越えるのか、誰かを守ろうとする愛情が何を生み出すのか。その問いが各事件に姿を変えて現れ、解決後にも割り切れない感情を残す。女性刑事を特別な謎解きの能力だけで際立たせず、組織の偏見や権力関係の中で判断を貫く人物として描いた点にも、本作