「自白がすべて。それが江戸の裁判だった」「目を覆いたくなるような拷問と、鳥山検校の弁明を涙ながらに訴える瀬川」江戸の裁判の実態を、詳しく見ていこう。鳥山瀬川事件は、江戸の恐怖の司法制度を明らかにした。鳥山検校は、座頭貸しの首領的存在で、巨万の財を築いた実在の人物である。「検校」は盲人社会の最高位で、当時の江戸には百人ほどいたが、富裕層の中でも最上位であった。鳥山は、毎晩のように吉原通いをして、吉原一の花魁・瀬川を囲い、自分の思い通りに動かそうとしていた。やがて鳥山たちの悪辣な取り立てが問題となっ