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ずっと心の隅にあったトメへの思い(恨み)をはらしたけど、それはそれで気持ちのいいものではない親子を絶縁状態に追い込んだのは事実だから。旦那を夫として、てパートナーとして認め、許されるはずのない想いを互いに持ち、いけないとわかっていても貫いた想い。ずっと連理の枝比翼の鳥としてやって行くには私が持つトメへの思いを払拭する以外なかった今、旦那は私の気持ちに理解をし、15年前の出来事を私の望むような形にしてくれている挨拶がなんだかんだで次男、三男の嫁に意地悪をしたトメだけどかつては自分も義実
夫が義母宅に着いた時、義母はリビングのソファに座っていたそうです。テーブルにはマグカップに注がれたお酒と、空になった錠剤のゴミが散らばっていました。飲酒と過剰な薬の接種により、ボーっと虚ろな目をして一点を見つめていた義母に夫は声を掛けました。「……またおかしくなってるのかよ」しかし、義母からの返事はすぐになかったそうです。「おい!」夫が声を掛けながら義母の肩を揺らすと、まるで今やっと気が付いたかのように「あ……瑛太?帰ってきたの?」と義母は呟いたそうです。「そこからは、またいつもと
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京極はすでに事件への興味をなくいしていた。あれほど強かったミカエル・トウリへの憧憬も消えかかっている。深刻な問題が自分自身の身に降りかかってきたからだ。美也子から絶縁宣言された。憎い根本加代の口を通してだ。これほど重大なことが起こったのに、他人事を追うほど人間はできていない。木谷利男のもとを訪れたのも、情熱などでなくタダの慣性だったに違いない。それにしても、根本加代は憎い。情け容赦のない絶縁宣言も、根本加代が煽って美也子にそうさせたと京極は疑っている。そうでなくては仮にも、2年以上もつき