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【鉱物言葉集】春日武彦「猫・勾玉」より石に関する言葉ときおり〈ねごと)が書斎に入ってきて、机の上をチェックしていく。勾玉には気付いたようだったが、2、3秒ほど訝しげに鼻で嗅いでからそのまま立ち去ってしまった。感想を聞きたいところだが喋ってくれない。やるだけのことはやったのである。茶トラの猫と虎眼石の勾玉とで、もはやわたしの運勢は盤石である。春日武彦著「猫・勾玉」(『作家と猫』所収、p158.159)「人生がつまらない」と感じていた著者は、ある日、占い師のもとを訪れ
【鉱物言葉集】種村季弘「石の夢あるいは木内石亭」より石に関する言葉石の夢を見た。時は寛保元年(1741)、正月18日夜のことである。夢のなかで市中を通りすぎて、ある古鉄店の前にさしかかった。店先に青々とした葡萄の実が糸で吊り下げてある。近づいて見ると葡萄の実と見えたのはじつは石だった。葡萄石。値段をきくとべらぼうに安い。かねて念願の葡萄石を手に入れて、してやったりとばかりほくそえむ。そこで目がさめた。夢だったのだ。種村季弘著「石の夢あるいは木内石亭」(