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【恋心63話の翌日】朝目覚めた時、同じ枕に十一娘の艶艶しい頬があった。その瞳は閉じられていて微かに寝息が聴こえる。共寝して初めて自分のものとなった滑らかな肌をいくら愛おしんでも足りないのに朝の光が差し込み無情にも彼女の瞼を照らす。けれど焦る必要はない。「これからは毎朝旦那様と一緒に朝餉を食べて旦那様を見送ります」起きぬけの十一娘の約束は令宣に劇的変化をもたらした。その日朝参すると何時も鹿爪らしい顔で必要以上に口を開かない令宣が会う官僚毎ににこやかに挨拶するものだから区励行などは不