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日本刀には反りがあります。昔、初めて買った刀を持った時に、私はこの反りに違和感を覚えました。なんというか、しっくりこない感じです。初めて刀を持つ者には、この刀の「反り」というのは馴染まないのかもしれません。当時買った刀の反りがどれくらいだったか覚えていませんが、平均的な日本刀の反りであったと思います。昭和55年作の刃長約70センチの刀でした。幕末期の新々刀には反りが浅いものや無反りに近い刀も多いのですが、竹刀剣道が隆盛した幕末期の武士達も、私同様に反りのある刀
備前長船助光刀匠に依頼した注文打ち。ついに完成しました。72.6cm・反り18mm以下は鍛治研ぎ後の数値元重8ミリ先重ね5.8ミリ幅は注文通りなら元幅32ミリ先幅23ミリちなみに茎が長めで7寸5分刀身重量が重くて908g鞘を払って1255g色々考えた結果、普通の寸法が一番と思いこういう感じになりました。重ねは少し厚め。そのため長さの割には重たいです。研磨は思う所あって美術研磨の化粧研ぎ(刃取り)をしていません。いわゆる居合研磨です。切れ味フェチな
居合刀には、大きく分けて、標準刀身の比較的軽いお刀と、幅広、あるいは厚口刀身と呼ばれる重量のある刀身に分けられます。それ以外にも、女性や子供用として、薄口刀身もありますが、基本的には標準刀身と厚口刀身があると理解していただければ良いと思います。当店の場合、標準刀身として、雲竜拵と厚口刀身を使うものの、金具を安く設定した、練武刀池田美術モデルの2種類を中心に商品展開しています。(標準刀身の雲竜拵)(厚口刀身の練武刀)主に、男性で、私の所属する団体に入ってきた人
かなり使い込んだ刀の鯉口ですが、ここまで傷む前にまめに補修してあげると、簡単に補修出来るのですが。写真の鯉口は、抜刀道の方が長く使われた刀の鯉口です。ここまで傷めると鯉口の補修もかなり面倒に成りますが、早め早めに補修していたら、物の5分で終わる作業なんですが。こちらは、私が30年以上前に買った、最初の刀の鯉口です。この頃は、私も良く分からず、抜刀、納刀を自己流でして居ましたので、かなり、鯉口に無理をかけて居たようで、鞘が割れそうな程、内側を削ってしまって
おはようございます。神仏応援団リュウです。またまた内容がないのをアップしてしまいました。そうなんです。おつかれなのです。さて、今日は私の密かな楽しみについて。私は、かれこれ18年くらい神社仏閣を巡っています。スピリチュアルの世界にどっぷり入る前からも巡っています。なので、巡っている年数もなかなかな感じになって来ました。子供だったら生まれてから、もう高校卒業です。あなたも高校卒業するまでにはいろんな事を経験しましたよね?幼馴染がいたり、勉強や部活を頑張ったり、挫折
昨日、同門他支部の若手が事務所にやってきました。刀の鍔を交換してほしいと言う話でしたが、一目見て「こんなもん、交換できるわけないやないか〜」となりました。元の拵に付いていた鍔は3ミリ程度の薄い鍔でしたが、新しい鍔は、カタログデータ8ミリの、外形は小さいながら、厚みがかなりある鍔でした。鍔の中央の穴をヤスリで広げれば入ると考えていたようですが、鍔を交換する場合、厚みが1番問題になります。そこには考えが、至っていなかったようです。使う内に、少し木が痩せて、切羽を多目にして
前回の続き。サンライズで行く香川・福山の旅(と言ってもほぼ香川県内をウロチョロ)1日目の朝は、空が明るくなってくる気配に5:50ごろ起床。暫くぼーっと窓の外を眺めていると、もうすぐ岡山に到着するとの車内アナウンスが。慌てて顔を洗って着替えて眉毛を書き、岡山駅到着と同時にホームに出て、サンライズ瀬戸と出雲の連結車両にダッシュ。東京駅からは連結した状態で出発するサンライズ出雲とサンライズ瀬戸は、岡山駅で切り離し作業が行われる為、その瞬間をシャッターに収めようと既に乗客の人だかり
昨今の食品の値上げを始めとした、色んな物の値上げに伴い、職人さんからも刀匠さんからも値上げを求められて来ました。特に鞘師さんは、高齢化が激しく、比較的若い方は、食べて家族を養っていかなければならないので、安い料金では、仕事を受けてくれません。今日、割合当店と客層の近い店の諸工作を見て回りましたが、自社製品以外の工作を休止して居る店が多数有りました。悩みました。当店も、自社製品以外の工作を引き受け停止にすべきか、価格を上げて、対応可能な工房を増やして行くのか。
今日、スタッフの一人が、ティシュの上にカマキリの子供を見つけたと騒いでいました。「私もこの前、旧事務所の前で見つけたよ。」と言って写真を見せました。そう、私の店の周りはこの村でも少しは緑が残っている地域なのです。裏口を開けると、こんな感じで、今も緑が多いです。2年前までは、ここも水田で、旧事務所(私の実家)の窓を開けると秋など、稲穂が風に揺れて緑の海の様に波打っていました。両親が亡くなってから、数年無人の時期もあったことから、ベビーゴキブリが
写真のお刀、当店に来た時は、研ぎ減りと、無理な深樋が原因で、大きな鍛え傷があちこちに出てしまっていました。昔ながらの彫金師さんに埋め金を頼むと、大変な金額に成るのですが、精密溶接の会社で、刀の刃切れや、埋め金を自社の業務として上げている会社を、他の刀剣商から教えてもらいました。出して見ると、細い、シャープペンで描いた様な細い溶接跡が、一面に出ていましたが、研ぐと、綺麗に消えてしまってます。研げば綺麗に成るのは当然かも知れませんが、何より凄いのは、溶接した周辺
昨日、この関係で一つ記事を書きましたが、やや言い過ぎかなと思う反面、もっと言いたいと思う事も出てきました。私は、軍刀の評価に付いて、も不満があります。軍刀は、あくまで、武器であり、日本刀では無いと言う評価が有ります。しかし、私は、俗に「スプリング刀」と言われる大型ナイフに近い官給品の軍刀に至るまで、日本刀だと思っています。当時、それを心の拠り所として、出征した方々が多数おられました。「日本刀とは、単に、玉鋼を使用した刀の事では無い。」と思っています。
今日は、東大阪市の石切劔箭神社に宝物の石切丸を見に行ってきました。昔、母が生きていた頃は、毎月お参りさせていただいていたのですが、母が亡くなってからは数えるほどしか言っていませんでした。たまたま、宝物展をやっていることを妻が教えてくれて、仕事漬けの気分転換も兼ねて行ってきました。大変よかったです。河内國平刀匠の石切丸写も良かったですが、オリジナルの石切丸は、何とも言えない優美な太刀姿で、非常に存在感のあるお方でした。その他にも、三条宗近等、多数の刀剣
使わないけど使える刀が欲しい。そんな所から色々調べて注文打ちで刀を作りました。過去に書いた事も合わせて、一度まとめておきたいと思います。刀身・鞘・柄について。基本的にはすべて伝統的な素材・製法で、お金を払えば入手可能な範囲で。今回は刀身刀身に関しては刀が好きな人はそれぞれに考え方にこだわりも強いので書くのが難しいです。一応はじめに言っておきますが、以下の記述は言うまでもなく私の妄想です。・・・・・結論をはじめに書いておきます。複数人
日本刀の棟の磨きの練習です。薄錆があったので、砥石を掛けて表面をキレイにしてから、磨き棒で磨きます。棟に錆がある刀も結構見かけますが、どこまで行うかは刀にもよるかなーと思います。保存や特保に出す場合は、作法として磨いた方が良いと思います。日刀保の学芸員に聞けば分かりますが、保存鑑定は基本的に本阿弥系統の鑑定手法を用いています。美術性の評価も本阿弥に則っているので、やはりキチンと磨いた方が安心でしょう。しかし、居合向けの刀の場合
前から分かってはいましたが、日本刀は刃筋を立てないと斬れません。では刃筋を立てるにはどうしたらいいか?答えは簡単でした。まず日本刀を把持している手の内が柄の真上の中心を制している事。柄を横から握らない事。その上で尺骨の向きで刃の向きを制御するだけです。最初は刀の円運動の遠心力を使って斬ってましたが、これは初心者の使い方だと分かってきました。正確な刃筋を通せれば大きな円運動や大きな遠心力は要りません。また腕の力もいりません。円運動や腕力を使わないと斬れない人は振りかぶったり構えた
2019年07月19日断捨離嫌い断捨離という言葉が大キライなワタシのあちこちにある屋敷には妖しいコレクションが溢れているそれぞれにストーリーがあり、来歴があり、妄想も加わっていて、屋敷に来れば実物を見せながら一晩中でも楽しめるシステムになっている好きな人には日本刀や甲冑もある武家屋敷や二子玉の土蔵に至っては!ワタシでも危なすぎて全貌を把握出来ていないのだ(-""-;)バーでそういった画像を見せながら噺をしようものなら、こういったモノに興味津々な女子ならば落ちたも
え?なななな…なに?びっくらこいた(@_@;)薄暗い親世帯の物置部屋で箱開いたら日本刀出てきた(*_*;落ち着いて見たら模造刀やったそらそ〜やわな…笑なんのために?いつ?そういえば床の間に飾ってあったことある…ような…と旦那は言うけどそんな記憶ないなあ…イチバン奥に鎮座している「桐のタンス」母が嫁いでくる時に持ってきたやつで引き出しはゆがんでガタガタだ。前にもこの中にある着物を整理したことがあるけれど…今はもう入手困難なつむぎとか渋い柄行きのものは捨て難く、
今日は定休日で、雑用を片付けていますと、(池田美術は、変則的ですが、日祝と火曜日が定休日に成っています。)大手の刀剣商の方から、「刃引き刀」を置いてませんか?」という照会を頂きました。どこかの学校で、剣道の指導をされていたお客様から、「引退するので、探して欲しいと頼まれた様です。」ただ、当店は、「斬れる刀が無いか?」と聞かれると「有ります。」と言えるのですが、わざわざ刃引きした様な刀は有りません。刃引きした刀をわざわざ探す位なら、真剣で無くても居合刀(模擬刀)で少し金具
写真の柄ですが、どちらも、元は同じ様に、黒く霞んで、菱形に汚れがこびり付いて居ました。それが、古い歯ブラシを、短くカットした物でゴシゴシやると、上の柄の様に、綺麗に成りました。本当は、販売する刀はみんな、鍔や金具類等も、細かな、錆を綺麗に落として、油を付けて揉んでやるとぐんと綺麗になります。刀に着いている鍔等の金具類もそうやって、綺麗にしてあげてから、写真を撮るともっと綺麗に見えるのですけど。ただ、時間的な制約は大きいです。当店の様に、独立したホーム
先日、大正時代の現代刀を仕入れました。昭和の軍刀はたくさんありますが、大正の刀って珍しいですよね。当時はサーベル全盛期なので、ほぼ刀の長脇差です。整形研磨は問題ないのですが、鞘も無い状態での保管だったためか、薄錆と保管に伴うヒケがたくさんあります。そのため、ヒケと錆びを研磨で落としてから販売しようと思います。錆び部分は中名倉位から初めて、内曇りを引き、その後に刃艶を掛けます。刃艶というと刃紋を出すためのモノというイメージがあるかも知
(居合刀用の柄木です。中に深めに茎を刺す穴が開いています)何度かお話ししているのですが、居合刀は、基本的には分解できないよう作って有ります。厳密に言うと、分解は可能なのですが、一般の人には極めて分解しにくい様に作成されています。居合刀の柄は、量産された柄木です。なので、刀身を差し込む時に経木などで、固めてガタツキが出ない様にして、押し込んだ刀身ごと、目釘穴を斜めに開けて、そこに目釘を差し込んで、両端をカットします。説明書きの有る場合は、大抵、分解しない様に書い
買ってきた刀の鞘が合わせであったり、市販の替鞘を使用していて、鞘の先の方を振るとカラカラと中で刀身が暴れるという経験をされた方は居られませんか。ちゃんと直したいと思えば、本歌で職人さんに鞘を作ってもらうしかありませんが、それは高額に成るので嫌だなーと思っておられる方に、比較的簡単に出来る修正方法をお教えします。私も、古い刀剣商に教えてもらってやり始めた事ですが。一ひねり加えました。いろいろあるやり方の一つとして、考えて頂いたら良いかと思っています。必要な物は、釣
使わないけど使える刀が欲しい。そういうコンセプトで色々調べて注文打ちで刀を作りました。過去に書いた事も合わせて、私が調べた事や考えなどを一度まとめておきたいと思います。刀身・鞘・柄について。基本的にはすべて伝統的な素材・製法で、お金を払えば入手可能な範囲で。『刀の柄』使わないけど使える刀が欲しい。そんな所から色々調べて注文打ちで刀を作りました。過去に書いた事も合わせて、一度まとめておきたいと思います。刀身・鞘・柄につ…ameblo.jp『鞘について』
日本刀の研磨の工程の一つ「拭い」ざっくりいうと、差し込み研ぎの場合は磁鉄鉱を油で溶いたもの、現代の美術研磨では酸化鉄を油で溶いたもので刀身を磨く(拭う)そうすると刀身が黒っぽく変色します。なぜ黒くなるのか理屈がわからなかったので過去に調べた事もあったのですが、わからず終いでした。今回ふと見た動画で研ぎ師の方が「なぜ拭いで黒くなるのか」について語られていました↓「鉄の組織の間に拭いの成分が入り込んで反射で黒くなる。光を吸収する事によって黒が見えやすくなる」とい
刀が好きな人間としては刀匠から直接なにかを教えてもらうと嬉しくなるものです。それが本やネットには書かれていないような事だと、なんだか「刀作りの真実」とか「業界の真実」の一端を知ったような気になってしまったりします。これは私が作刀依頼に関して助光刀匠と連絡を取り合っていた時に、ついでに色々教えてもらって実感した事です。客観的にみると、こういう体験をした人は日本刀の注文打ちを経験した人や刀匠と個人的に親しいような人であればきっと他の人も経験してきた事なのだと思います。注文打ちを
どちらも同じ刀の鞘なのですが、上は替鞘です。下は模擬刀の鞘だと思います。ただ、栗型の位置が1㎝程違います。これが、左手の握り具合に大きく影響します。指定しないと、メーカーの人の話では、2尺3寸以下は、指定が無ければ、鯉口から6.5㎜で、2尺3寸より大きな刀は、7.5㎜程度で作成して居るそうです。長く販売しながらも、私自信は自分の刀で注文した事が無かったので、あまり気にした事はありませんでした。たまたま、お話があり、触って見ると、確かに、握り心地が
ども。TreeFieldです。鉄砲ネタがなく今回も刀関係になってしまいました。今まで刀を購入してきましたが、私の好みの刀は拵えも作って満足してしまったので、脇差に手を出してみました。無銘(本物なら・・・同田貫兵衛)一尺六寸四分反り:11mm元幅:29.5mm先幅:22mm元重:6mm先重:5mm左行秀の突兵拵と合わせたいなと思い脇差を探していました。刀ほど拘りは無く、丁度良さそうな感じだったので、とりあえず購入してみました。しかもヤフオクです。。
原作:瀬川はじめ、監督:あおきえい、制作:asread.、AICスピリッツ。第1話葵上(あおいのうえ)首都高速で、大規模火災が発生した。消防活動を行う消防士たちの前に、シーカーを装備した防衛省の特殊部隊が舞い降りる。彼らは悪霊が原因の災害を専門に扱う部隊であった。特殊武器で次々と悪霊を抹殺し、火災も鎮火へと向かうはず、だったのだが……。<雑感>「怪獣8号」みたいな話なのかとコーヒーをすすっていたら、最後に怪獣討伐部隊が日本刀を持った女子高生に惨殺されて終わった。
研師さんから、値上げ要請がありました。確かに、食料品も大変値上げしていますし、ガソリンも上げ止まったまま下がる気配もありません。いろんな生活に関するものの値段が上がっています。当然それを支える収入も上がらないと生活が成り立ちません。刀鍛冶さんも、炭代等かなり値上がりしているそうで、当店がお願いしている刀匠さんは、すべて値上げ依頼が来ました。白金師さんも値上がりしました。何とか今は営業努力で耐えていますが、いろんな工作材料がみんな上がると、それらを集合体の
刀関係の長い物を送り合うのは、私の様に刀を仕事にしている所では、日常の作業で道具も揃っているので、良いのですが、一般のお客様からすれば、「どうやって送ったらよいか。」「宅急便に持っていったら断られた」と言った話を良く聞きます。(皆さんの苦労の跡です)確かに私も、以前は結構困っていました。まず、刀を入れるのにちょうどよい箱が売っていないのです。ゴルフクラブ用の箱は、販売されていたので、それを買ったり、工作を居合刀メーカー系の会社に出すと、大抵、そこのまともな箱に入っ