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文字通りの東奔西走で激務の8月があっという間に過ぎました。ブログに書きたいことは山ほどありましたが、ありすぎて書けませんでした(苦笑)。ちょっと時間差になりますが、8月の備忘録を取捨選択しつつも少しは書き残したいと思います。まず、8月上旬の東北大学での集中講義の続編です。学生からの感想文の中に「配慮表現はたしかに興味深いテーマだが、外国人留学生にどのように説明すれば理解が進むかが難しい」というのがありました。講義でも副詞「毛頭」や形容詞「滅相もない」は日本人学生は少なくとも聞いたことがある
10月31日(水)「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』第3章「関連性理論」の2回目をやりました。前回の講義終了後に、「表意と推意の違いがわからないので、もう一度教えてください」という質問がありました。今回の講義では板書でも説明しましたが、本書を補う意味で改めてここで整理して説明します。表意と推意とを対比的に説明するとしたらこんな感じになります。「表意」(explicature)とは、当該発話の想定を確定するために必要な情報を文脈から呼び出して明示したもの「
文学部授業「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』を用いて講義を行っています。今回は第7章「日本語の配慮表現」の章末の練習問題への模範解答と解説を記します。第7章日本語の配慮表現[練習問題]p.177「たしかに僕の言い方にも問題があったかもしれない。ただ、君のせいにするつもりなんか毛頭ないんだ」という発話に含まれている配慮表現をすべて説明しなさい。[ヒント]7.5の語彙群に記載されているものが4つありますので、探してみましょう。見つけたら、それぞれの表
最近、家族と連絡を取り合うことがありまして、それに伴って調べものをすることが多いのですが、結構それが大変に思うことがあります。こういった時に職場に行くと、日常とは違うスイッチが明確に切り替わるので、その切り替わりが自分の中で良い形で作用しているのを感じます。よく仕事をしている自分からプライベートの自分に切り替わることを肯定的(解放感等)に書かれた文章やお話を見聞きするのですが、日常を離れて仕事モードに切り替わることを肯定的に捉える文脈がもっとあっても良いのになと思いました。
文学部授業「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』を用いて講義を行っています。各章の章末にある練習問題を小テストとして行い、模範解答を示して解説を行います。通信教育部からの受講生のためにも、今日は4月に遡って第1章「語用論の基礎」の練習問題の模範解答と解説をここに再掲します。第1章語用論の基礎[練習問題]p.36「俺にはあんなど真ん中に投げる勇気はないな」この発話はプロ野球のある試合のあとに監督が、ホームランを打たれた敗戦投手について新聞記者に語