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KInoshitaです。院内の業務が一気に増えた為、なかなかアップができずにおりました。ようやく時間が作れるようになりました。まだまだタイムマネージメントが甘いと自己反省しております泣では多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)のご質問を多く頂くのでPCOSについてお書きした内容を抜粋します。皆さんの中にも同じように悩まれている人がいらっしゃると思う内容です。PCOSで結果を出すために大切にしているポイントをお伝えできればと思います。Q現在、2人目不妊治療中36歳、PCOSと診断
みなさん、こんばんは。今日は、分かってるようで分かりにくい、卵子の成熟についてご説明します(分かりやすく記載するため、やや厳密性には欠けますが、その点はご了承ください)。自然の周期の場合、月経中から複数の卵胞が育ち始め、途中で1つを除いて脱落し、1つだけ卵胞が大きくなります。注意していただきたいのは、「卵胞」と「卵子」は違うということです。私たち医師はつい「たまご」とか言ってしまうこともありますが、卵胞は卵子が入っている袋で数mm~20数mmのもの、卵子は卵胞内に入っているヒト最大の細胞
【NAC】採卵周期D12~採卵日当日~①つづきです↓↓手術台までは、床に道順テープが貼ってあるのでその上を看護師さんに付き添われながら歩いて向かいます。途中、自分の名前と生年月日に間違いがないか、モニターをみながら声を出して自分で読み上げます。暗い部屋の中ではすでに寺元先生が座って待っていました。軽く会釈をしながら手術台に上り、消毒して麻酔をしていざ採卵へ。(麻酔は、いつやったのか分からないくらい全く痛みがありませんでした。)寺元先生がモニターを見ながら卵をさがす。この時点で
卵子が入っている原始卵胞は、およそ6ヶ月かけて6〜8mm程度の液体が溜まった胞状卵胞に発育しますが、この変化はコントロールできません。35歳くらいであれば、通常、月経期に10数個以上の胞状卵胞が確認できますが、卵子数が減ってくると、確認できる胞状卵胞数は少なくなります。この胞状卵胞以降の卵子(卵胞)の発育は、下垂体から分泌される性線刺激ホルモン(おもに卵胞刺激ホルモンFSH)によってコントロールされます。通常では、1つの卵胞だけが20mm程度の卵胞液が溜まった成熟卵胞に
研究紹介の第2弾のテーマは「卵子の成熟判断が難しい卵子」です。受精卵を得るためには1つでも多くの成熟した卵子を獲得し、受精させることが重要です。今回は卵子の成熟判定が難しい症例と妊娠例についての研究成果をご紹介します。前回の研究紹介でも説明しました通り、体外受精のために採卵された卵子の多くはMII期と呼ばれる状態で、特徴として極体があることや紡錘体があることなどがあげられます(図1)。卵子の成熟は極体と呼ばれる卵子から放出された染色体と細胞質の塊の有無によって判断されます。極体があればM