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私たち医療者は患者さんの今後の経過を検査結果や症状、状態から予想します予後という言葉を使いますが余命とほぼ同じ意味ですその予後を予測して患者さんに伝える際にそのまま「2-3ヶ月です」と数字でいう医師もいますがその時期により年は越せないとか桜は難しいという言い方や月単位週単位という表現を使う医師もいます週単位は来週の今日は状態が変わっていてその翌週はさらに変わっていくという状態で残り時間は1ヶ月くらいの時に使います月単位は週単位ほど早くはないものの
患者さんの娘さんから相談がありました数年前に転倒して大腿骨を骨折手術してから骨折外来に通院していました骨粗鬆症が原因で主にその治療をしています骨密度を測定し注射をする→この注射は入居している施設で実施施設へ訪問診療しているのでこの注射の処方は私がずっとしてきましたもともとある神経難病が進行して通院が難しくなってきています骨折外来に行くか行かないか娘さんが悩み、考え今後は通院しないことになりました骨折外来はキャンセルの連絡をいれ今後は訪問診療の先生にお願いしたいと
退院する時に同時に訪問診療を始めました今後は自宅で療養すること最期の時は緩和ケア病棟を希望していることそれは主治医からの紹介状に書いてありましたしかし約1ヶ月後の外来予約もあります「来るのが難しければいいからね」そう主治医は言ったそうですが患者さんもご家族も行く気満々しかし私も訪問看護師さんもお看取りのお話をしておきたいと感じましたこの「差」初めてお会いして気持ちが外来通院に向いている状況でそんな状態ではないということをどう伝えるかお別れまでの時間を大切にして
医療の進歩で病気が減り患者さんの数が減った領域があります。その領域の専門医の先生の仕事も当然減ります。仕事が減れば立場、収入も減ります。これは、専門医にとっては、死活問題です。以前ある領域の専門医セミナーに参加しました。そこでどこに患者さんがいるか、いわば掘りおこしをどうするかの話し合いがありました。確かに専門医の先生の生活もあるでしょうが、何か違和感を覚えました。困っている方が、まずいてそれに対して行うのが医療です。求められるから行うのが自然
85歳ですが病気になるまでは一人暮らし毎日近所へ出掛けて買い物や友達とのおしゃべりを楽しんでいた方ですリンパ腫が頭蓋内に広がりふらつきがひどくなり歩けなくなりました退院はご本人の強い希望です離れたところから手伝っていたご家族が同居してお世話をすることになりました初めて訪問診療に行った時患者さんは大変喜ばれ家で過ごすこと使い慣れた布団で眠れることをニコニコしながら話してくださいました病院の主治医は退院をしぶり「動けないんだから入院してていいよ」と言い続けたそう