ブログ記事647件
40年ぶりに再読。1962(昭和37)年刊。さすが、20数カ国語に翻訳され、ノーベル文学賞候補となった氏の最高傑作、すごいの一言。素人が言うのはおこがましいが、村上春樹の作風や言い回しは安部公房のそれに似ていると思う。二人ともノーベル文学賞候補なので、あながち的外れでもないんじゃないかしら。奇怪なところや、はじめて聞く比喩が特に。村上でいえば、空からイワシが振ってくる。さて、『砂の女』。砂掻き作業をしないと村全体が砂に埋没してしまう。そんな村の大穴に監禁され、砂掻きの作業を強制さ
こんばんは〜!!ゴールデンウイーク、どのように巣ごもりされましたか??ささかわは読書、飲食!飲酒!!の合間に、メルマガ読者さま宛てにオンライン選書をさせていただきました!!思いつきではじめたのですが、思った以上に好評でとても嬉しかったです・・!!おかげさまでとても充実したゴールデンウイークを過ごせました!貴重な時間をいただきありがとうございました^^オンライン選書サービスをメルマガご登録特典にしましたので、オンラインで本をさく
勅使河原宏監督の『砂の女』(1964)は、原作・脚本が安部公房、音楽が武満徹、タイトル・デザインが粟津潔という、現代芸術の分野で名を馳せた製作スタッフに支えられた見応えのある作品ではないかと思います(※)。冒頭のタイトルで出演者の個々の存在を表す印鑑や人間の指紋をイメージした画面が登場しますが、この映画はそれまで社会の構成員であった岡田英次演じる男(役名:仁木順平)が蟻地獄に捕らわれた蟻の様に、村人達により世間から砂底に閉じ込められることでその存在が社会から抹消される過程が描かれております。
『終わりし道の標べに』が、故郷という鎖からの脱却を図ったのに対し、この作品は、意味さえ不明な「故郷」の中に意味さえ不可解な「自己の存在」を探しに行く物語です。終戦前後の満州は、ソ連の侵攻、八路軍、そして潰走する日本軍の中、住民達はいずれとも旗色を鮮明にできず、状況に応じた生しか残されていません。村に侵攻してきたのはソ連で、主人公・久三は将校アレクサンドロフにかわいがられ、そのまま生き延びる事を考えるのが妥当ではあったでしょう。更に彼にとっても故郷とは、思い出多きその村自体であったはずです
【今日の深夜放送!】3月24日(日)の深夜(月曜の午前4時)から、NHK「ラジオ深夜便」で『絶望名言』の放送があります!今回は「安部公房」の名言です。生誕100年です!3月7日が誕生日でした。▽絶望名言アンコール-ラジオ深夜便▽絶望名言アンコール「安部公房」(初回放送2020年4月27日)▽誕生日の花・番組予告www.nhk.jpこちらでお聴きいただけます。プレーヤー|らじる★らじるNHKラジオラジオ第1(R1)・ラジオ第2(R2)・NHK-F