【吉良荘】平安後期に現るで、吉良荘から摂関家に装束が進上されたことを紹介しましたが、吉良荘で織物が盛んだったとすると、思い出されるのが、西尾市天竹(てんじく)町の天竹神社に残る「799(延暦18)年7月、天竹の地に崑崙(こんろん)人が漂着し、綿の種のまき方や栽培方法を教え、日本に初めて綿を広めた」という伝説です。江戸時代から近代にかけて西尾市は、木綿の一大産地で織布業が盛んだったことから、広く信じられています。天竹神社は日本で唯一、綿の神「棉祖神」を祭る神社として知られ、毎年秋には綿打ちの儀を行