ブログ記事683件
あたしは横たわる候爵の隣に身を滑らせた。帳の薄暗闇の中で私は自由に振る舞った。指先で彼の頬に触れて輪郭をなぞる。そっと頬擦りする。彼の身体からは男らしい体臭と衣服に焚き込められた香が混然となって立ち昇りあたしの心は震え、身体の奥に火を着けた。その愛おしい唇に口づけしようとした瞬間、表から慌ただしい蹄の音が聴こえて来た。あたしは彼を起こさないよう注意を払いながら寝台を降りた。窓から覗くと官兵が丁度馬から降りて後ろから来た馬車に何かを伝えている。息を殺して見つめているとその馬車から降
あの日のままで、止まった六話、煩い続け吹替版を観ていないとわからないフレーズで始めてみたけれど。二年半前、途中で書くのを諦めた『天官賜福』第一季。続きを書くなら、第二季が放送されている今のうちじゃね?…と考えてみた。正直に言おう!吹替版で固有名詞の意味がわからず、原作の翻訳版も発売されていない頃だったので、どうしていいかわからなくなったのだしかも、画像に台詞がないので、ツッコミようもなかったという…。←それは今でも変わらないがな。よりによって、大事な大事
外は大風が吹き荒れていた。春の嵐の晩。旦那様の衣服は西跨院に辿り着くまでのあいだに横殴りの雨にびっしょりと下着まで濡れてしまった。私は慌てて服を脱ぐお手伝いをし、お身体を拭いて差し上げた。炉の炭火を熾しておいて良かった。「旦那様、こんなに濡れてらっしゃって…笠も被らず…風邪を召しますよ!」小言を言うと旦那様は笑って済ませた。「一刻も早くお前の顔を見たかったんだ」そんな事を仰られたらもう何も言えないじゃありませんか。旦那様のお身体を温める為に薬酒を温める。心を温める為には何
じれじれと表で待っていた十一娘は誰も出て来ない奥の様子を伺っていた。すると突然、先程の波斯国人が猛烈な勢いで意味不明な異国の言葉を喚き散らしながら飛び出して来た。頭のてっぺんに布を巻き付けた顔がどす黒く、顔を覆う髭が恐ろしい。十一娘は咄嗟に逃げようとしたが遅かった。それよりも早く男は十一娘の背後に廻り込むと首を右手で締め上げた。左手は腰から抜いた小さい半月刀を握りしめている。「奥様っ!」男を追って来た萬大顕が叫んだ。萬大顕の後ろから楊謙が必死の形相で走ってくる。十一娘には既視感
幸村「ばーか。これからもっとすごいわがまま言うに決まってんだろ」「え!?」(どんなわがままをいわれちゃうんだろう・・・・・・)気になって、幸村の腕の中から顔を見上げた。「も、もっとすごいわがままって・・・・・・何?」幸村「さー、なんだろうな」幸村は楽しげに口角を吊り上げた。「教えてくれないとわからないよ」そう言うと、抱きしめている腕から解放して、幸村が私の手を引く。幸村「こっち。来いよ」「え?うん・・・・・・」素直に従うと、そのまま布団まで連れて行かれて------幸村
やっと〜孤城閉50話位まで辿り着きました😑昨日眠くて何話か記憶なし😑この二人仮面夫婦の皇帝と皇后がどんな風に近付いていくのかと…前回書きました。もう終盤に差し掛かったところで遂に二人はバーニング🔥メラメラ🥰👏🥳なんですけど結婚して10年以上の月日経過しとる😭月日は百代の過客にして行き交うヒトもまた旅人なり怒涛の合体は⬅あからさま皇帝がまじギレして皇后に強引にキスして机の上のモノ薙ぎ払い押し倒す🫣…というハードランディング🫣😳錦心でも雨の庭園抱っこからずぶ濡れ十一娘の涙
徳興君は見事に断われた。面白い女人だ!後はお任せしますが、先にやらなければならぬ事があります!と監禁していた慶昌君を縛って典医寺へ行った。直ぐ様伝令が走る。医仙!連れて参りました。それが、連れて参りましたなの?病人を縛るなんて、馬鹿じゃないの?患者を診せて!慶昌君様は連れて参りました。この先は、でぃ、でぃーる?と言う事に。じゃあ、いいわ!連れて帰って!は?あなたはディールの意味がわかってないわ!一度取引した事を覆すのは、信用されないって事よ!えっ?だから
翌朝。日が昇る前、ヨンは開京の外れへと高麗軍と合流する為、身支度を整えている。ヨンの身支度を手伝うウンスをヨンは愛おし気に見つめている。「なぁ~に?そんなに、見つめて・・・私、変なことでもしてる・・・?」ウンスは、ヨンの視線に気づき頬を染めながら聞いた。『いえ・・・いつまで経っても、愛らしく・・・愛おしいと想って・・・』ヨンは、熱を帯びた瞳でウンスに告げる。「ちょ、ちょっと・・・もう・・・貴方って、本当にそういう言葉、サラッと口にするんだから・・・」ウンス