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動物が病気でご飯を食べないとき、本当に困ります。病気が何であれ、絶食時間が長くなると体は弱ってしまいます。強制給餌といって、無理やり口に入れる方法もあります。しかし、動物と飼い主さんにとって大きなストレスになってしまいます。あまり無理をさせると、誤嚥性肺炎になることも。そんな時に、強い味方になってくれるのが「経鼻カテーテル」なのです!!<経鼻カテーテル?>鼻から、食道(胃の手前)まで、カテーテルという管を入れます。この管から流動食を入れてあげると、ストレスフリー
まずは写真をご覧ください。かわいいウサちゃ(Hちゃん))のオマタに何か膨らみがありますね。これは何でしょうか?nこれは精巣腫瘍(ガン)です。精巣が腫瘍化して、大きく腫れているのがわかります。高齢の男の子に結構多い病気です。一緒に生活していても、オマタについては意外と見えません。うさちゃんの場合、おなかやおまたを意識的に見てあげてくださいね手術については、通常の去勢手術と少し異なります。腫瘍を完全切除するために、陰嚢切除術(いわゆるフクロも摘出します)という
副作用が強い!!何となく怖い!!一般の方が抱かれる抗がん剤治療への印象は、ネガティブなことが多いです。ガン治療の1つですから、大変な治療であることは間違いありません。しかし抗がん剤治療は、効果が高く非常に有効な治療です。今回は、なかなか見られない、動物病院での抗がん剤治療の実際をお見せします。これを見ることで皆さんのイメージが少し変わるのではないでしょうか?想像したくないことですが、皆さんのペットが癌になる可能性は十分にあり得ます。抗がん剤治療について知っておいて
「猫目線」を想像したことありますか?ワンちゃんに比べて、猫は神経質で臆病な動物です。そして残念ながら、猫にとって動物病院は嫌いな場所です!通院のストレスで検査データに異常が出たり怒ってしまって必要な検査ができなかったりすることがあります。従って飼い主さんが「猫に優しい(ストレスの少ない)通院」をしてくださると獣医師は助かります。そしてそのヒントになるのが、「猫目線」です今回は猫目線を知ることで、「猫に優しい通院方法」を考えましょう!<実験してみま
皆さんは犬や猫の爪切りの時に出血してしまった時につけると魔法のように血が止まる黄色い粉をご存知でしょうか?サロンなどで爪を切りすぎて血管と神経(クイック)まで切ってしまった時につけて止血するのですが...これは焼烙止血剤と言われるもので『クイックストップ』『スチッパー』などの商品名で売られており、血液と反応して組織を焼く事で止血をするものなどで、即効性はありますが神経が通っている部位に使うと激痛が走ります。しかもそれが一瞬ではなくかなり長く続きます。これ
皆さんは愛犬のお散歩の後の足拭きはどうなさっていますか?多くの方は絞った布やウェットティッシュで拭いて、終わりだと思うのですが...中には潔癖が過ぎて毎回散歩の後に足をシャンプーなどの洗剤で洗い、ゴシゴシとスポンジやブラシでこすって温水で流すというご家庭もあると思います。「うちは同じベッドで一緒に寝てるから拭くだけじゃムリ!」とか、「新型コロナウイルスが付いてたら大変だから神経質になってる」とかで、1日2回以上シャンプーなどの界面活性剤で洗っている飼い主さんもいるで
2016年7月28日。最新設備の整った県外の大きな動物病院へ行くことになったわけですがその前に、ここまで病状が悪化してしまうまでのモニカの体調の経緯を2016年7月16日。午前2時・4時・6時と、2時間置きに噴水のような下痢モニカは幼少期からお腹の弱い子だったので、かかりつけ医から処方されて常備してあった下痢止めと整腸剤(デルクリアー、ビオイムバスター)を午前2時に各1錠ずつ投薬デルクリアー錠ビオイムバスター錠7月18日。噴水のような激しい下痢が続く動物病院へ下痢によく効く
野ウサギの食事を知ると、飼いウサギの理想の食事が見えてくる!うさぎの飼い主さんに広く知ってもらいたいのでリブログ大歓迎です!<野ウサギの食事って?>最近、こちらの専門書を読みました。その中で、「これは飼い主さんたちに伝えたい!」と思ったページがありました。それは野ウサギの食生活に関する記述です。そのエッセンスは、野ウサギは外敵に追いかけられ、常に緊張状態生息環境によってはみずみずしい草は少ない、そもそも食料が少ない特に冬は、緑の草などはなく、木の枝や樹皮
今回の記事は、診察室でよくする小話です。「うちは猫にはカリカリのキャットフードしか食べさせていません!健康的でしょう?(キリッ)」と言う飼い主さんは結構多いです。しかし私は「猫には普段からいろいろなものを食べさせておいてくださいね!」とお伝えしています。なぜでしょうか?それは病気をしたときに困ってしまうからです!猫は若いうちに味覚の幅が決まってしまう動物ですドライフードしか食べていない子は生涯ドライフードしか食べません、つまり味覚の幅が狭いです。反対にカリカリ
動物病院には時々、トラが来院されます。そう、病院が大嫌いで激怒した猫ちゃんです!怒った猫ちゃんは適切な治療や検査が受けられませんとはいえ、猫ちゃんたちに「病院が病気を治してくれるところ」であるとは理解できません。そんな猫ちゃんの飼い主さんに朗報です!来院前に飲ませると、リラックスできるお薬があるのです!<ガバペンチンというお薬>当院では「病院大嫌い猫ちゃん」に、ガバペンチンというお薬を処方します。この薬を飲ませてから病院に来てもらうと、お怒り度が70%O
小型犬はキシリトールガム一粒で中毒に!キシリトールガム、皆さんのカバンやポッケに入っていませんか?しかしキシリトールは犬にとって毒性の強い物質です。<キシリトールの作用>キシリトールを摂取↓犬の体内で「インスリン」という血糖値を下げるホルモンが過剰分泌↓血糖値が下がりすぎる、低血糖症状(意識混濁、ふらつきなど)の症状低血糖の症状を放置しておくと、命に係わる副作用が出ることがあります。しかも早ければ30分程度で症状がでます<どのくらい食べたらまずいの?
猫、特に若い猫ちゃんは「異物誤飲の腸閉塞」が多いです。そして、「腸閉塞を起こすと、猫は「マーライオン」のように吐きます。毛玉を吐くときや、その他の体調不良の時と異なり、液体を止めどもなく吐く傾向があります。「腸閉塞→胃液や腸液が流れず溜まってしまう→マーライオン化」という仕組みです。若い猫ちゃんは好奇心が旺盛なので、異物誤飲には注意してくださいね。また、猫ちゃんがマーライオンになったときはすぐに病院へいきましょう!先日、当院を受診された患者さんです。やはりマーラ
ハリネズミは口腔内腫瘤(口のできもの)がとても多いです!飼育されている方は、アンテナを張っておきましょう!食欲の低下や、顔やアゴが変形するといった症状があれば動物病院を受診してください。<やはり悪性の場合が多い>ハリネズミの口腔内腫瘤は「悪性腫瘍」のことが多いです。具体的には「扁平上皮癌」・「骨肉腫」などです。これらの病気は予後(見通し)が悪く、有効な治療はありませんしかし抗生物質や痛み止めの投与により、まずまずのQOL(生活の質)を維持できます。幸いハ
動物病院で「軟膏」を処方された場合、使い方に少しコツがあります。軟膏は「お散歩の前」に塗りましょう!皮膚科治療において「外用薬(軟膏)」は欠かせません!私も何種類かの軟膏を処方しています。しかし、軟膏にはデメリットがあります。それは「塗っても舐めてしまう問題」です。私は軟膏を処方する際は「お散歩の前」に塗るようお願いしています。軟膏を塗ってすぐにお散歩に行ってください。そうすれば「軟膏が気になる、ぺろぺろ」➡「お散歩楽しい♪」に変わります。そしてお散歩をし
まずはこちらのレントゲンをご覧ください。こちらはカメのレントゲン写真ですそして、お腹に白く写っているのが、「膀胱結石」です!大きい!クサガメのCちゃんは1ヶ月間食欲がないとのことで来院されました。御年17歳の立派なクサガメちゃんです。大きい膀胱結石があるため、おそらく苦しくてご飯が食べれなかったのでしょうさて、手術で摘出してあげましょう!!麻酔をかけて気管チューブを入れます。甲羅は整形外科用のドリルで開けていきます。亀の手術では甲羅を開けるのが一苦労です
猫、ヒモ、やばい!すべての獣医師にはこの思考回路があります。私は猫を二匹飼っていますが、「長いヒモの付いたおもちゃ」は絶対彼らに渡しません。なぜなら猫がヒモを飲み込んでしまうと、とんでもないことになるからです。すべての猫飼いさんにお伝えしたいのでリブログ大歓迎です普通のおもちゃであれば、手術は難しくありません。しかし、ヒモの場合、「たぐり寄せられて」しまい、アコーディオン状になります。すると腸管が壊死してしまい、大変な手術が必要になります。発見が遅れると
カメも手術できます!亀って人間との距離感が不思議な動物ですよね。亀を知らない人はいないし、小さいころに飼っていた方も多いでしょう。昔話にもよく登場します。しかし、亀も病気になり、手術が必要になる、なんて考えたことのある方は少ないでしょう。亀も動物である以上病気になります。そして当然、外科手術が必要になることも。「亀も手術できるんですね!」と驚かれることもしばしばです。今回はカメの「開甲手術」をご紹介します(普通の動物だと、「開腹手術」と言います)【実例紹介】
亀さんの来院理由で多いのが、「お尻から何か出ている!」という症状です。オスの亀では陰茎(ペニス)が脱出する「陰茎脱」という病気が多いです。陰茎脱の直後であれば、元に戻すことが可能です。(過去の記事をご参照くださいミドリガメの陰茎脱|木場きたむら動物病院のブログ(ameblo.jp))陰茎脱になり長時間経過した場合や、陰茎の損傷が激しい時は陰茎切除という手術を実施します。今回の患者さんはダイヤモンド・バックテラピンというマニアックな亀さんです。甲羅や顔が非常に
うさぎさんの飼い主へうさぎは中年齢(およそ4歳以降)になると、皮膚腫瘍(皮膚がん)が発生しやすいです。なおかつ、急激に大きくなります。時々、「しこりがないかな?」と意識しながら撫でてあげてください。特にお腹側のしこりは意外と気づきにくいので、意識しないと見逃します。しこりが出来た時は早めに動物病院を受診してくださいねこれはウサギに関わらず、犬でも猫でも同じですね<実例紹介>うさぎのFちゃんはお腹の腫瘤で来院されました。最初はとても小さいしこりでした。しかしわ
[庆祝][庆祝]お待たせしました!日本人獣医師がいよいよ着任[庆祝][庆祝]【先生からのご挨拶】この度、浦東動物医療中心(ANICOMTOKYO)で診療顧問を務めさせていただくことになりました、日本人獣医師の大坪と申します。日本ではわんちゃんねこちゃんを中心とした小動物臨床に従事しておりました。上海在住の皆様に日本と同等の安心できる獣医療を提供いたします。浦東動物医療中心(ANICOMTOKYO)には高品質の検査機器、診療機器が揃っており、検査や治療の幅も広くなっておりますが、我々はそ
デグーという動物を知っていますか?最近、ペットとしての人気が急上昇しているのが「デグー」です。ペットショップで見かける機会が増えており、当院への来院数も増えています。デグーは手のひらサイズで、姿かたちはマウス(ハツカネズミ)に似ていますが、実は「モルモット」にとても近い動物です。南米が原産の、完全草食動物です。さて、そんなデグーに多い病気が「不正咬合(ふせいこうごう)」です。不正咬合は齧歯類やウサギに多い病気で、「歯のかみ合わせが悪くなること」を言います
猫ちゃんの飼い主さんへ唇(くちびる)腫れてませんか?写真の猫ちゃん、唇がぽってりしているのわかりますか?ただ見ようによっては口紅を塗ったみたいで、ちょっと可愛く見えるかもしれません。しかしこれは猫ちゃんの唇の病気なのです。患部を拡大すると、唇の粘膜が荒れて炎症を起こしています。これは「好酸球性肉芽腫(コウサンキュウセイニクガシュ)」という、猫の唇に発生する独特な病気です。頻度も結構高い病気です。アレルギーの関与が疑われていますが、詳しい原因はわかっていません。
最近、フクロモモンガが大人気です。当院でもモモンガの患者さんが急増しています。さてモモンガちゃんも去勢手術を実施することがあります。愛好家の方々へ向けて、去勢手術の詳細をお伝えしますね。リブログ大歓迎です<去勢手術の目的>①繁殖の制御フクロモモンガは繁殖力が旺盛です。複数が同居する場合、男の子が手術されることをお勧めします。女の子の避妊手術は、お腹を開ける負担の大きい手術だからです。②自咬症の予防と治療発情ストレスによる自咬症を、去勢手術により予防または治療できます