ブログ記事1,136件
今までに何本の戯曲を書いてきたか数えたことはないが、まあ、たくさん書いてきたと思う。どのようにして戯曲を書くか?そのような質問をよく受けるし、その問いに何とか答えようと自分なりのその考えを述べてきた。そういう考えをまとめた「I-note〜演技と劇作の実践ノート」(論創社)という本も出版した。しかし、その本はいくつかの章に分けて戯曲創作の考え方を示した内容で、必ずしも具体的な戯曲創作のノウハウを語る本ではない。まあ、戯曲に限らず、およそすべての創作は数学の数式のように教示できるものではない点がや
六蔵です。「誰も知らない歴史」で六蔵役を演ずる役者です。さてこの度プラチナネクストで上演する「加藤道夫戯曲三選」、そもそも加藤道夫という70年前に35歳で早逝された劇作家について、我々メンバーはほとんど知らない。代表作の「なよたけ」ですら完全上演されたのは、作者死後のこと。しかし、昨年文学座3月アトリエの会にて「挿話(エピソオド)」が上演され、演出の的早孝起さんが光を当てたことにより、文学座の財産であることが改めて認識されました。偉そうなことを申し上げるつもりはありませんが、今回の我々の公
劇作家でもあり小説家でもあったつかこうへい。つかこうへいも私と同様に大の飛行機嫌いであった。「飛行機の機長だって人間だから、前日に奥さんと殴りあいの喧嘩をしてるかもしれないし、愛人と妻の間でもめにもめてる真っ最中かもしれないし、車でも初心者マークがあるようにそのたまたま乗った飛行機の機長が初のフライトってこともあるだろう…………そんなふうにちょっと想像してみるだけで、もうとてもじゃないがあのぶっそうな飛行機になんて乗れない……」つかこうへいはある時、こんなふ