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「琴子、あんたのお母さんって亡くなってるんじゃないの?」「そうよ。でもね、病室で、私が心停止してから、お母さんとお空から見てたの。」「……?」みんなは何を言ってるの?という顔で琴子を見る。「琴子さん、何がともあれ、無事、元気に退院できてよかったわ。」「琴子、仕事はいつ戻るの?」「入江君から許可がおりたらかな?」「いつでも待ってるからね、琴子。」家に帰るとお馴染みのパーティー。琴子は家に帰ってきた実感が沸いてきた。好美も参加し、盛大なパーティーだった。夜。「琴子、明日の
こんにちは許婚がまだ書けてないので今週は奇跡の塊です直樹はベットの横にあるモニターを見た途端その場に崩れた。「よかった……生きてた……」「な、直樹くん、急に崩れ込むなんて心配させるなよ。」「すみません。」「まもなく主治医がこちらに来ますので。」看護師はそういうと頭を下げて出ていった。「直樹くん…これって…」「事故にでも会ったんだと思います…身体中なので殺人未遂とかそういうのではないかと…」「よかったというべきなのか……」「こんな状態でも生きてたのは奇跡ですね。」トント
重樹が家に帰り、琴子と直樹と2人だけの病室。琴子が再び目を覚ました。「入江君。」「なんだ?」「一つ聞いてもいい?」「ん?」「私の手術中に、私、心肺停止になった?」直樹は驚いた。「なんで知ってるんだ!?誰に聞いたんだ?」琴子はニコッと笑うと言った。「誰にも聞いてないよ。お母さんと空から見てたの。私の手術の様子。」「お袋と?」「違うよ。私の死んじゃったお母さんだよ。」直樹は半信半疑。「あのね、気づいたら雲の上にいて、お母さんが居たの。」「お義母さんが?」「そう。
琴子は琴美を連れて斗南大学に来ていた。すれ違う人は大学に赤ちゃんがいることが珍しく、つい振り向く生徒が多かった。「失礼しまーす。」琴子がそーっとドアを開けると、啓太がいた。「け、啓太くん、他の人は?」「なんだ、琴子か。まだ来てない。そいつがお前の子供か?」「う、うん。琴美って言うの。」「ふうん。」琴子は抱っこ紐から琴美をおろした。「なあ、お前の夫って誰?」「え?…この子のお父さん。」「当たり前だ。そうじゃなきゃお前は夫を裏切っていることになる。そうじゃなくて名前だ。」
今日は幹事の集まりの日。今度、20年振りに学年全体で同窓会をすることになった。琴子と里美とじんこは幹事になった。「会場どうする?」世間話を終え、馬野が切り出した。「会場はお義父さんとお義母さんと裕樹君に頼んでパンダイの経営している所、貸してもらおうか?」「いいのか?」「その日が空いてれば使わしてくれるよ。」「今度の集まりまでに聞いといて。」「分かったわ。」さて、会場が決まったら「料理はどんなのにする?」そう、料理だ。「どうしようか…」「和食か洋食か中華のどれかに統一す