何気ない幸せ

不倫発覚前までは、私が仕事に出勤する時、妻は必ず玄関までついてきてくれて見送ってくれた。「いってきます」と言うと「気をつけてね」と返してくれた。それが10年以上続いていたけれど、不倫が発覚し、ウジ虫野郎との連絡を一切取らせないようにしてからは、妻は見送ってくれなくなった。「行ってきます」と言うと妻は私に目を合わせることなく、小さな声で「行ってらっしゃい」と言う。その度に、胸にナイフを刺されるような感覚に陥る。何気ない幸せな日常を壊したウジ虫野郎が許せない。あいつさえ存在しなけ

彼と一緒に暮らし始めて５ヶ月が過ぎたベランダに干した2人の洗濯物床を走るお掃除ロボット彼が脱ぎ捨てたパジャマのズボン全てが愛おしく幸せだった人ってそれが普通にあると当たり前になってしまうんだね明日それらが全てなくなってしまうってなると見える景色は１８０度変わって幸せのはずの景色は苦しく辛いものに変わる見てるだけで涙が出てくる時間が止まってしまえばいいのに彼の横で夜眠りにつく時、このまま目が覚めなければ幸せなままで