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南座での吉例顔見世興行、たっぷり5時間の昼の部のキリは、「平家女護島」から「俊寛」です。吉右衛門亡き今、修行中の役者が挑む中で、これぞ俊寛だと感じるのは、仁左衛門だけ。役を確実に演じながら、その奥に人間・仁左衛門を感じさせる。何より、周りの役者たちを引き立たせる。それが、仁左衛門の芝居への向き合い方。共演する役者はみんな、臆せず大きくのびのびと。鬼界ヶ島の浜辺に現れた俊寛。杖を頼りにによろよろと、哀愁たっぷり。それでも奥に、生きる希望が。訪れた隼人の成経と橘三郎の康
さて、恒例12月南座の顔見世である。この日は晴天、のはずが、出かけるとほんの少しの雨が。駅まで歩いている間にはほぼ止んでいた。京都はこの時、ほんの一時じゃじゃぶり。四条の橋は濡れていた。逆光に映えるまねき。14年ぶりに中村屋の勘九郎、七之助のまねきがあがる。八代目尾上菊五郎、六代目尾上菊之助の襲名祝幕。フランスのブランドモワナと永井一正さんのコラボ作品だそうだ。伝統と革新。後ろの煙のようなものは連獅子の毛だそうだ。なるほど。斬新。いやーめでたい限り