ブログ記事247件
高校時代の話です。桜蔭に通っていた知り合いの女の子がいました。彼女とは、3年生のとき友人を通してある図書館の自習室で知り合いました。今日は、その桜蔭の彼女がやっていた「スピードぐるぐる勉強法」(←苦し紛れにネーミング)について書いてみたいと思います。彼女は優秀な桜蔭生の中でも極めて学力が高く、毎回の模試で志望校欄に「東大文Ⅰ」と書き、そして毎回のようにA判定を獲得していました(A判定以外取ったことがないと言っていたような・・・)。私は、いまと違い当時は人間の地頭(=先天
本日は、司法試験の受験予備校で用いられている入門テキストの話をします。現在、4大予備校が用いている入門講座用のテキストは以下の通りです。①伊藤塾⇒入門講義テキスト②LEC⇒セブンサミット③Wセミナー(TAC)⇒デバイスネオ④辰已⇒入門テキスト(名称よく知りません・・・)名称はどうでもいいのですが、全てのテキストに共通の特徴は、とにかく無駄に分厚いことです。民法などの大部な科目では、1000ページ前後になると思います。こういった、テキストというより辞書といったほうがいい
現在の司法試験対策に一行問題は必要でしょうか?一行問題(説明問題)という問題類型は、旧司の商法・訴訟法においてよく見られたものです。一部民法などにもあったものの、一行問題の大半は商訴からの出題でした(大昔の司法試験はほとんど全部が一行問題だったのでその時期のことは除きます)。事案処理型&論点型の出題だと、どうしても出題範囲がピンポイント型になりやすいわけですが、その点、一行問題は幅広い知識を横断的に聞くには格好の問題類型です。それゆえ、旧司時代を通じて一行問題が出題され続けていたの
このブログの頻出概念である「潰す」という言葉の意味について、何人かの方からご質問を受けました。これについては、以前、コメントの返信という形で以下のように書いたことがあります。①単に頭で「覚えている」以上の、使えるレベル②頭で理解している以上の、体で体得しているレベル③100回解いても100回間違えないレベル④特定の問題の処理について質問されたとき、考えて答えるのではなく、脊髄反射的に口が勝手に答え始めるところまで内在化されているレベル要は、40度の熱で朦朧とした意識の中で寝込んでいる
伊藤塾の新司法試験部門の講師です。特に論文対策講義について、最もおすすめな講師のひとりです。伊藤塾でも一定の人気があるようで、たくさんの講座を担当されています。中でも、本試験分析講座が際立って良いです。論文の処理過程の部分、すなわち、・問題文から一定の生の主張が立てられるプロセス・一定の生の主張から条文が立てられるプロセスこういった、文字情報としての解答例には表れてこない思考過程の部分の説明が上手です。問題文の事情を使うスキルも高いです。「問題文にこう書いてあ
会場の真ん中に進み出て、右足を「ヒョイ」と上げる(→で、そのまま帰る)。ただそれだけの競技があったとします。右足をヒョイと上げる美しさ、俊敏さ、力強さ、滑らかさetc…競技者がどれだけ右足をヒョイと上げることに習熟しているか。競技の評価基準はだいたいそんなところでしょうか。いずれにしても、大した身体動作を要するわけではない、極めて単純な競技です。この、右足をヒョイと上げる競技で高い得点をあげるにはどのような練習をすればいいでしょうか。一番とはいわなくても、相対的に上位
ブログを始めてから1年半、途中中断した時期を除けば、実働期間は1年くらいでしたが、実質的な更新は今日で最後です。なお、このブログ自体は、今後も(Amebaが置いてくれる間は)消さずに残しておきます。これから先も、新しい教材が次々と出版されていくと思います。長い目で見れば、試験傾向はもちろん、制度自体も変わっていくことになるでしょう。ブログで書いた内容の多くは、十年も経てばそれなりに古くなっているだろうと思います。そこで、十年後にこのブログを読む受験生に対して、いくつかメッセージを残
更新が遅くなりましたが、今日はわたしがやっていた勉強方法をお知らせします。市販の参考書等お伝えできればと思います。わたしが主に使っていた参考書&問題集はこちら・辰巳の趣旨・規範ブック・京阪神の過去問・論証スタンダード100・LECのC-book・伊藤塾の赤本予備試験用・判例百選こんな感じですかね。趣旨・規範ブックは必須ですね。試験会場に持っていくものも限られるのでわたしはいつもこれだけを持って行っていました。これをほぼ覚えればいいんですが、憲法統治や行政
注意司法試験まで半年を切っている方は、今はこの記事は絶対に読まないでください。初めて読む方は、試験が終わってから(受かってからor落ちてから)読んでください。なお、これから司法試験の受験を考えている方や、予備校の入門講座受講生、予備試験受験生、ロースクール受験生、そしてもちろんロースクール生には、むしろ積極的に読んで腹をくくっていただきたいです。********************以前、ロースクール進学のリスクというエントリーを書きました。そ
今日は雑談です。少し自分のことについて書きます。先日、弁護士の友人に、私が正直に未修入学者であることなどの事実を書いているにもかかわらず、未だに私の属性を知りたがる人が後を絶たないことをボヤいたところ、その友人曰く、「その気持ちも分かる気がする」「きっとみんな、そんなわけないだろ、って思ってるんですよ」ということでした。つまり、私の方法論は、未修ロー生の常識的レベルを遥かに超えており、経歴自体に嘘があると考えなければ、普通の受験生は納得できないものだということで
こんばんは、らみです。質問箱をゆるゆると再開しました。飽きるまでは開設していますのでゆるゆると質問してください。今日は、質問箱の中でもよくいただく質問についてお答えします。今後もブログでお答えすることがしばしばあると思いますのでよろしくお願いいたします。今日の質問はこちら!!なぜ一橋や東大ではなく京大にしたのか。これは本当によく聞かれます。入学したてのときに入学祝賀会というのがありまして、そこで有名教授の先生方とお話しする機会があったのですが、そのときも何回も聞かれまし
★このブログは、2011年7月から2012年12月まで本体部分が書かれ、その後、約11年にわたり断続的に加筆・修正を行ってきましたが、2023年12月をもって完全に終了しました。(2024年1月1日)********************ブログのおすすめエントリーを、50個選んで貼り付けておきます。・勉強法関係・司法試験・ロースクール関係・予備校関係・その他以上の4つのカテゴリーに分類しました。タイトルの文字を大きくしているエントリーは、おすすめのものです
司法試験予備試験新・論文の森憲法上/東京リーガルマインド¥3,990Amazon.co.jpLECから出版されている問題集です。予備試験対策問題集ですが、新司法試験対策にも使えます。【良い点】①1科目100問(行政法は50問)と問題数が多い。②事例問題中心の構成。③実務科目まで出ている。事例は、120選やえんしゅう本に比べると長いものが多いです(もっとも、一行問題も結構あります)。これらの問題集よりは新司向きと評価できます。【悪い点】①解説部分
あなたがテニスをしたことがないとします。完全な初心者であれば、普通はあまり上手くいかないはずです。ラケットの握り方・振り方からして最初は違和感ありまくりだと思います。サーブも入りませんし、レシーブに至ってはボールがどこに飛んでいくか保証の限りではありません。コートの中を駆け回りながらラリーの応酬を繰り広げるなんて、夢のまた夢です。テニスの初心者がテニスをするというのは、0歳の赤ちゃんがブロック遊びをするのと同じです。頭と体(行動)が全く連動しません。完全に行動において不自由な
司法試験講師のランキングをしてみました。インプット部門・アウトプット部門、それぞれ10点満点です。友人3名と私の計4名(受験生2名・新司合格者弁護士2名)で意見を出し合って評価を調整しました。どの講師を受講するか迷われている人がいたら参考にしてください。なお、個々の講師の評価自体は真面目にやっているつもりですが、所詮は忘年会の余興です。あまり真に受けて怒ったりするのはやめてください。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【インプット部門】呉(伊藤塾)
講師紹介は今日で最後なので、最後に友人の講師を紹介させていただきます。以前、学校の勉強と試験勉強で、根源的に試験に強いタイプとして紹介した人です。総論的な勉強法、具体的な個々の方法論、いずれもこのブログの方針と99%同じです。このブログの内容に共感していただいていた方には、間違いなくどの講師よりもおすすめできます。まず、今まで何度となく同じことを書いてきましたが、もう一度だけ最後に書いておきます。試験に限らず、およそ何か物事を成し遂げるのに必要なことは、次の2つしかありません。
海馬に必要だと認めてもらうには、できるだけ情熱を込めて、ひたすら誠実に何度も何度も繰り返し繰り返し、情報を送り続けるしかないのです。そうすると海馬は、「そんなにしつこくやって来るのだから必要な情報に違いない」と勘違いして、ついに大脳皮質にそれを送り込むのです。古来、「学習とは何か」に対して、「学習とは繰り返しである」と言われてきたのは、脳科学の立場からもまったくその通りだと言えます。池谷裕二『最新脳科学が教える高校生の勉強法』われわれは、日常言語を用いるとき、基礎
⇒処理手順の進化史からのつづきです。前回、「紛争構造型」が処理手順(思考方法)として最善の方法論であると述べました。今回は、その思考をもとにした答案の書き方について、2つの型を提案します。【あてはめ一貫型】【1】あてはめ→【2】条文→【3】論点→【4】あてはめ型答案の書き方といっても、ここで別段特殊なことを書くつもりはありません。予備校の解答例のような一般的な答案の形をここで否定するつもりはありません。ここでは新たな型を提案するのではなく、既存の型の説明の仕方を
伊藤塾の若手講師です。なんでも旧司に論文1番で合格された方だそうで、その実力の通り、たとえば辰已の素人っぽい新司合格者講師と比べると、インプット講義の端々に単なる分かりやすさ以上の実力が垣間見えます。話すスピードが超絶速いです。早口の講師が多い伊藤塾の中でも、一番の速さではないかと思われます。憲民刑集中講義は超おすすめです。上級者のまとめ用講座としても、ロー未修者の補習講座としても、幅広く使えると思います。
通称「問研」。伊藤塾の基幹講座(論文マスターなど)で配布される、受講生限定のオリジナル問題集です。内容は、旧司過去問+新作問題、あとロー入試過去問も一部収録されていたように記憶しています。問題数の多さはスタンダード100並みです。全問を潰し切ることは通常は不可能でしょう。講座でも全問を採り上げることはないと思うので、講座の受講者は講師の指示に従ってメリハリづけをしていけばいいと思います。答案の出来ですが、市販の問題集と比べると非常に良くできていると感じます。スタンダー
判例百選のエントリーで、>たしかに、百選掲載の重要判例を知っていることは(特に短答では)必須かもしれません。>しかし、だからといって、百選を使用することまでが必須とは言えないと思います。と書きました。今回は特に論文試験について、もう少しこの点を突っ込みたいと思います。【論文で判例学習はどこまで必要か】論文試験において、判例学習は必須だという意見が受験界の多数説です。(論文こそ判例だ、という意見も根強いです)しかし、私は、ほとんどの方に呆れられるの
S式1問1答重要論点問題集/自由国民社¥2,415Amazon.co.jpLECの柴田講師作成の教材です。S式法律用語問題集の姉妹版(応用編)です。科目の基本の修得を狙った前掲書と比べ、本書の価値は微妙です。まず、論点の修得を目的とするのはいいのですが、本書が論点の「何」を修得させようとしているのか、いまひとつ分かりにくいです。本書を開いたことがない人ならば、あるいは本書で論点の規範と理由づけの記憶チェックができると思うかもしれません。しかし、本書のチェック項目は
民法(1)総則第3版補訂(有斐閣Sシリーズ)/山田卓生¥1,680Amazon.co.jp有斐閣Sシリーズの民法(共著)です。Sシリーズは、どの科目もコンパクトにまとまっていて分かりやすくおすすめです。【有斐閣Sシリーズについて】刑法は(結果無価値なので)受験対策本としては使えません。民法・商法・民訴・刑訴の4科目は、どれも薄めの基本書として及第点以上のテキストです。順番としていうと、まず民法が一番、次に民訴・刑訴、最後が商法という感じかなと思います。なお、憲
伊藤塾のエースです。塾生の支持が非常に高く、人気のある先生です。【インプット】インプット講義(入門講座)の分野では、受験界でNo.1の講師だと思います。全体的な講義の質は塾長よりも高いです。特に、伊藤塾の目玉講座である基礎マスター講義(他校でいう入門講座)や商訴集中講義は、全ての入門者に自信をもっておすすめできます。テキストを読み進めながら、細かくマーク箇所を指定していく講義スタイルが特徴です。この講義におけるマーク指定は、その場の適当な思い付きでなされているも
S式1問1答法律用語問題集/自由国民社¥2,625Amazon.co.jpLECの柴田講師作成の教材です。主要7法の定義・概念・考え方といった、一言でいえば科目の基本を修得するための問題集です。タイトルの通り、一問一答形式で知識チェックができます。大学入試の問題集みたいで使いやすいです。入門講座の受講生や未修1年目のロー生が、授業と並行して本書を潰していくというのがおすすめな使い方です。論点的な知識は全く掲載されていませんが、論点以前の基本の理解・記憶をこれほ