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この不思議なタイトルの映画を知ったのは、今年3月のアカデミー賞の発表の前でした。私が推していた『PERFECTDAYS』とともにアカデミー国際長編映画賞にノミネートされていたからです。結果として『関心領域THEZONEOFINTEREST』が受賞しましたが、観て思ったのは「それにふさわしい映画だな」ということでした。アウシュビッツ強制収容所の所長と家族の日常を描いた『関心領域』。人間はなぜここまで冷酷になれるのでしょうか?<ストーリーの概要>※ネタバレ注意この映画には
2024年6月17日17時25分回☝️この壁のすぐ向こうには、アウシュヴィッツ収容所がある。タイトルで想像できるように、「人は見たいものしか見ない」というのがコアたるテーマなんだと思うけど、それ以上の想いをもたらす映画。説明がかなり少ないので、人によって受けとるものは違うと思います。その人の想像力の多寡とか、感受性のアンテナがどのエリアに立ってるか?とかでしょうか。音声や映像が不安を掻き立て、不快になるように仕立てられていて、そのくせ科白や演技は自然を装っていて…その
今日1人で出かけた先は、映画館の八丁座。映画の話の前にまずは映画館の話から…。見てわかる通り、館内めっちゃ和の素敵な雰囲気。スタッフさんが全員法被を着ていたり、上映タイトルが筆文字で書かれてたり細部にもこだわりが。パンフレットを買うと、何と手袋をしてパンフレットを渡してくれましたロビーのソファもゆったり。(何ヶ所かある)※以下は全て画像お借りしました🙏映画館の座席はゆったりで、ドリンクを置くスペースも座席の手すり部分じゃなく前部分❗️最後尾の席はもっとゆったりしたテーブルがあって
「関心領域」を観てきました。Fan’sVoiceさんの独占試写会が当たり観せていただきました。(@fansvoicejp)ストーリーは、何もない画面に段々と鳥の声が聞こえてくる。画面が開けると、青い空と美しい川辺で遊ぶ家族の光景が。家族で水遊びに来ているらしい。そして家族は家に帰っていく。黒いドイツ車で家に着くとそこには大きな家に豪華な庭。美しい花が咲き乱れている。幸せな家族の日常がそこでは営まれている。可愛い子供たちは元気に遊び、学校へ通い、妻は優雅にガーデニングを楽しむ
映画「関心領域」2024(令和6)年5月24日公開★★★★☆原作本「関心領域」マーティン・エイミス早川書房(ドイツ語:字幕翻訳松浦美奈)子沢山のドイツ人の家族が川のほとりでピクニックし、水遊びを楽しんでいます。自宅に戻ると、そこは手入れされた広い庭園のある豪邸。花壇にはバラやダリア、ヒマワリなどが咲き誇り、菜園にはキャベツやカボチャなどの野菜も実り、蜂蜜もとれ、芝生の中央にはすべり台つきのプールもあり庭師やメイドや運転手・・使用人も大勢いるセレブな一家のようで
前回の「前置き」が長くなっていしまいました。感想に移ります(多少のネタバレを含みます)今回あつかう『関心領域』という映画は、前回解説したナチス責任者の「悪の凡庸さ」を、終戦後の裁判のような、後からの振り返りではなく、当時の状況を再現してそこにいた様々な立場の人たちを通して「リアルタイム」に描いた作品と言えるのではないかと思います。それも、異常そのものである「強制収容所の中」ではなく、その外側で、粛々と営まれる「市民生活」を描くことによって。本作では、出演者