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これは絶対に現実そうじゃ無きゃ困るこれ以上何かあれば頭が混乱してどうにかなりそう「痛っ、痛いよチャンミン!」「痛くしてるんだってユノもほら、思いっきり叩くか抓ってよ」寝起きのユノの頬をむぎゅっと抓ってから、今度は自分の顔を差し出すようにぐっと近付けた僕の部屋、僕のベッドシングルサイズのベッドは育ち盛りの男ふたりが乗って動くと時々みしっと悲鳴をあげる「チャンミン、ちょっと近い」「はあ?僕を抱き枕にして寝てたやつが言う?」「……ごめん…無意識だったんだ」謝られると調子が狂う
納得がいかない現実世界で通常起こり得る筈もない驚きの出来事を切っ掛けに僕はユノと付き合う事になったなのに、恋人同士になってもユノの様子は友人の時からあまり変わらない遊ぶ回数やふたりで過ごす時間は以前よりも増えたし、何となくユノの嫉妬も感じるでも、納得がいかない極端な言い方をすれば、ユノが僕を好き過ぎるがゆえに僕はユノと同じような夢を見たそう、猫になってユノに飼われて溺愛される夢夢の中で猫の姿で散々愛されて、それまで全く意識していなかったユノに恋愛感情を抱いた「なのにどうして…」
大切な仕事のパートナーで弟のような存在であるチャンミン彼の身体が大きく変わって、そしてそれを目の当たりにして…いや、そんなのは自分のした事から目を背けているだけだ実際は、オメガになってしまったチャンミンのフェロモンに我慢が出来ずに本能のまま彼を何度も抱いた日…から、一週間が過ぎた信じられない事実を身をもって知った翌日、彼の通院に着いて行った前夜、チャンミンを抱いている最中に『オメガになったんです』そう言われたいや、それを聞く前から本能でチャンミンがオメガなのだと思っていた
漫画やゲーム、アニメや映画ロマンチスト過ぎるものは苦手だけど、世界中のヒーローが出てくるような話や現実離れした話には没頭して夢中になるタイプ『現実主義者でフィクションになんて興味無さそう』以前同じクラスの女子に言われた時に、友人のユノが僕より早く『そんな事無いよ、チャンミンは入り込むタイプ』なんて知ったような事を言っていたまあ間違ってはいない、けど…「……夢じゃなきゃ有り得ないよ何で寝たのに醒めてくれないんだよお…」「んん…チャンミン?おはよ」「チャンミンだけど、確かにチャ
SideCチョン家が治めるこの領地此処に僕がやって来たのは春の終わりだった日々は、季節は、僕達がどのようにしていたって変わらずに進み移ろいゆくのだ「…暑…っあ…」思わず口に出る程のこんな暑さは、この地にやって来て今日が初めてかもしれないひとりで居る時なら良かったけれども、今はそうでは無いからしまったと思い、慌てて本を机に置いて口を塞いだそれからふう、と小さく息を吐いて窓の方へと顔を向けたこの部屋は当たり前だけれど、屋敷のなかの一番良い場所にある風通しが良くて、夏の盛りのこ
BL表現を含みますので、苦手な方はスルーでお願い致しますm(__)m<theviewfromChangmin>ユノと、初めて一つに結ばれた結ばれた、なんて表現、男の僕が言うのはおかしいかもしれないでも、二人のした事を形容するにはそれが一番ふさわしいと思うそもそも、男性に対して”抱いて欲しい”と思う自分に驚いてしまう今まで魅力的な女性に対して”抱いてみたい”と思ったことはあっても、その逆はまずない女性に抱かれるなんて情けない
SideC僕達の関係をぎこちないものにした出来事があってから一週間同じ仕事でも別々に移動する事が増えたそれは偶然では無くて、事務所がスケジュールを調整した事によるものこれ迄ならば一台の車で移動していたのに、分乗して現場へと向かう仕事の時間にユノヒョンとふたりきりになる事が何だか減ったあの出来事の前で有れば、それはとても不安な事に違い無かっただろうだって、オメガに突然変異した僕にとって唯一その秘密を知るのは医師以外にはユノヒョンだけそして、今は恋人でも有る隣に居るだけで気持ちが
自分の部屋とトイレがすぐ傍じゃなくて良かった今日ほどそれを強く思った事はない「……はあ…」音を立てて流れていく欲望を見下ろし頭を抱えた賢者タイム、だから溜息が出たのではない今までもチャンミンの事を考え、想像して抜いた事はあるでも、当の本人が直ぐ近くに居るのにこんな事は初めてだった後悔と自責の念、自らへの嫌悪感で頭を掻きむしりたくなる「なら我慢すれば良いんだよな、なのにどうして…」蓋をした洋式便器に腰をかけ項垂れた何が起こったかと言うと、ついさっきの事だ俺の部屋に遊びにきたチ
SideC自分自身の事は誰よりも自分が分かっているつもりだった真面目で勤勉、そして民にも分け隔て無く接する未来の領主そう、常に周りから言われている通りの自分が素顔の僕だと思っていた十八を迎えて、そして…生まれて初めて故郷を離れて訪れたこの領地へとやって来るまで僕の生まれた領地は豊かでは無いそれでも、一部の金持ちや貴族は金に物を言わせて遊び呆けたり、特に男は女性を物のように扱う事もあるそんなやつらは結婚していようが関係無しに、権力を誇示する道具のようにして女性と遊んでいる僕はと
進化し過ぎた挙句、結婚をして出産をするひとが世界的に減ったそうして何時の頃からか少しずつ人口が減少し、緩やかに衰退への道を辿り出した人類そんな人類を救ったのが二次性だなんて言うこの上無く面倒で、そして…文明が進化して人々が寄り添い合う事無く個々で生きていく世界には合わない、前時代的な、ヒトの本能に司られる第二の性が現れたのは、俺達が生まれるよりも随分と前の事男女という一次性とは別に、第二次性徴期に現れるアルファ、ベータ、オメガという三つの二次性それが存在しなかった世界なんて俺達には想像
成人指定です大丈夫な方はこちらからお願い致します↓Fated57ランキングに参加していますお話のやる気スイッチになるので足跡と応援のぽちっをお願いします↓にほんブログ村このお話は特殊設定のオメガバースです1話からお読み頂ければ分かるようになっていますが、詳しくはこちらにも説明を載せてあります↓Fated設定とお知らせ
チャンミンは二日に一度は父の部屋で彼から直接帝王学を学ぶつまりは、領主として土地と民を治める為に必要な術の事実の息子である俺だって、忙しい父に直接、だなんて…なかなかそんな贅沢な事はさせてもらえないのにそんな気持ちも確かにあるのだけど、それ以上に大きな気持ちがあるつまりは、チャンミンが父とふたりきりで部屋に閉じこもる、という事実は心を掻き毟るような焦燥感となって俺を覆うのだチャンミンに具体的に何をしているのかと尋ねてみたら、最近は専ら父の蔵書を読んでいるくらいで、後は他愛の無い話をし
成人指定です大丈夫な方はこちらからお願い致します↓Fated56ランキングに参加していますお話のやる気スイッチになるので足跡と応援のぽちっをお願いします↓にほんブログ村前回からコメント欄を閉じていますが、メッセージ等で感想をくださった方がいらっしゃったので…ありがとうございますコメントに関しましては、これまでの長編のお話同様、この先の展開だったりを伏せる為に一旦閉じています読んでくださってありがとうございます
SideC別に未練がましく覚えていた訳じゃ無いそもそも自分自身の甘酸っぱい感情は覚えていたって、彼の姿は何だかとても…心のなかで美化されていて、汚してはいけない美しい思い出のようになっていただけつまりは偶像崇拝のようなもの甘酸っぱい、と思うのも僕が一方的に何かが僕達の間で有った訳でも無い「…え……」一瞬、何が起こったか分からなかった僕は紺色のブレザーを着て、ひとり用の木製の机の前に座っている「よおシム、学校に来て男漁りか?」「…っ、は?ふざけるなよ」肩を掴まれ顔を上げた
チャンミンは勤勉だ毎日本を読み、父や俺にこの領地の事を尋ねてくる彼の父が治める領地とこの土地と、一体何がどう違うのかどうすれば彼の領地が豊かになり民が苦労する事無く暮らせるようになるのかそれを真剣に考え、そして吸収しようとしているように見えるそれは時期領主として良い心掛けだと思うけれども理解出来ない事もある街に出ては、建築物や人々の暮らしぶりを彼自身の目で見て自ら民に話し掛けたり、屋敷の使用人達に対して敬語を使ったり俺からすれば幾ら貧しい隣領地の…とは言え、次期領主としての立場を
SideC人生なんて簡単に進んで行くものでは無いこれまでだって、試練と呼べるようなものは幾つもあったから分かっている事もしかしたら、アイドルとしての僕を見る誰かは、僕の事を『普通であるベータなのに、特別であるアルファ達のなかで同じように活動してラッキーだ』なんて思っている…いや、いたのかもしれないオメガに突然変異して、更に番の契約を結んだ相手が居る、と名前を伏せて公表した事だって…何処かの誰かは、『簡単に公表しているし今までと変わらずに活動するらしいし、何も動じていないようだ
友達リスト、から探し出した登録名は『チョンユノヒョン』これはその本人が登録したものでは無い、そもそも不特定多数に自分自身を紹介する時に『ヒョン』と自称するひとなんてそうそう居ないつまりこれは僕が登録した名前「ヨボセヨ、ユノ先輩」『おお、チャンミナ…って、就業中でも無いのに先輩だなんて余所余所しいな畏まってどうした?』「あの、今はスピーカーにしてて…シギョニヒョンに聞こえてます」机を挟んで一、五メートル先優しげな風貌に反してとても鋭いところのあるヒョンはくすくす笑って僕達を…いや
SideC僕にとっては青天の霹靂とも言える告白を受けただって、彼は…つまり、ユノヒョンにはスジンという彼女が居て、擦れ違いの末だとは言うけれど別れたばかりだったからそれを分かっていても、オメガになってしまった自分の肉体的欲求を満たす為にヒョンに抱かれていた僕に何も言う資格なんて無いのだろうけどけれども、僕にだって良心は有るしヒョンの事を尊敬しているし幸せになって欲しいと思っているし…だから、別れたと聞いて申し訳無い気持ちがあったそれでも、ユノヒョンは『チャンミナの所為じゃ無い』
BL表現を含みますので、苦手な方はスルーでお願い致しますm(__)m夕飯を食べながら、数日前に故郷の古い友人から連絡が来たという話をしたその友人は地元の企業に就職し、週明けに出張でこちらに来るので会わないかと誘われている事もチャンミンは、「良かったですね」とか、「楽しみですね」とか言うでもなく、俺が話すのをただ黙ってじっと聞いて、話が途切れたタイミングで口を開いた「二人だけで会うんですか?」「え?うん、そうだよだって、そい
成人指定です大丈夫な方はこちらからお願い致します↓ライアーライアーランキングに参加していますお話のやる気スイッチになるので足跡と応援のぽちっをお願いします↓にほんブログ村
SideC何が正しくて何が正しくは無いのかそんな事は、狭い世界しか知らない僕にはまだ分からない分かる事は大切なものは男として守るべきだという事その為に必要ならば動かなければならない、という事僕の生まれた領地について少し語るならば…僕が生まれる以前から財政は厳しい状況だったもう亡くなってしまったけれど、前領主、つまり僕の祖父の悪政が原因だったそうだ民は反乱を起こしたり別の領地へと逃げたりそれを、僕の父である現領主は若くして領主となってから必死に建て直したそもそも土地は痩せてい
BL表現を含みますので、苦手な方はスルーでお願い致しますm(__)m珍しく積極的なチャンミンだったから、ソファで一回、それからベッドでも一回抱いた本当はまだまだ抱きたかったけれど、チャンミンの方がもう無理そうだったのでそれ以上は求めなかったそしてそのまま翌日の昼頃まで、二人で死んだように眠った「なんでアラームを掛けておかなかったんですか」「そんなの、休みなんだから別にいいと思うだろ?」「お陰
SideC僕が以前想いを寄せていたアルファの女性、スジンアルファの女性ははっきりとしていて自我が強いとは言え男勝りな訳では無いし、美人ばかり勿論、アルファだからあらゆる人間としての能力も高い好きだったのはもう何年も前だし、今となっては彼女のどこを一番好きだったか、と言われてもあまり分からないどちらにせよ想いを口にする事すら無いまま終わった恋だからスジンは、当時友人のように付き合っていたベータの僕では無く、アルファのユノヒョンと付き合ったユノヒョンは昔からずっと一貫していて、自身
電車で隣に女の子が座っていても、部屋のなかにどう見ても隠すように可愛いぬいぐるみを幾つも隠し持っていても、それでも彼女は居ない、だなんて言われた「俺は何回も言ったけと、チャンミンが好きだよだから、もしチャンミンに彼女が居たらショックだでもチャンミンは俺に恋愛感情なんて無い筈だよな?だからゆっくり行こうと思ってたでも、もしそうなら…どうして俺に彼女が居ると、そんなに…」「そんなの知らない、何も分からないよ…」ユノヒョンが何を言っているのか分からない分かるのは、掴まれた肩が熱くて
SideC推しと共同生活、いや、結婚生活を送るだなんてたった一度足りとも想像した事なんて無かった推しと二十四時間一緒に居るだなんて推しを穢してしまいそうで…なんて思っていた「…な訳無いだろ、僕の馬鹿」ひとり、アトリエ部屋で呟いたアトリエは主に僕だけのスペース、と言うか僕の仕事部屋カメラは回されていないから、まだ完全には慣れない一ヶ月限定の新居でもある程度はリラックス出来ている今取り掛かっているのは、締切がある個展用の作品…では無く、個人的に描いている作品モチーフは二十四時間
嵐が去るとはまさにこういう事かと今まさに身をもって実感している「大丈夫か?」「...大丈夫じゃない、疲れた」ククって肩を震わすチョン・ユンホにもたれるように倒れこんだら、直ぐに肩に手をまわしてそのまま頭を撫でてくれる顔だけじゃなくてやることもカッコいいなんて、これじゃ女の子たちが放っておかないわけだイケメンなチョン・ユンホの顔が大好きだが、彼氏となった今ではイケメンも過ぎると心配しかないこれは由々しき問題だ「なに?」ジッと至近距離から
SideY片想い歴、それなり相手は告白なんて出来ない同性の友人ドラマなんかで『今の関係を壊したく無いから好きだと言えない』と出てくるけどまさにそう…いや、対異性の恋愛模様を描くドラマよりも俺の方がもっと切羽詰まっている切羽詰まってはいるけど、深刻で思い詰めるような恋では無かった友人として特別な位置に居られるように努力した結果、自分なりに満足出来るくらい近くに居られる何かあれば頼ってもらえるし、お互いの家に行き来したり親も公認の仲の良い友人になれた告白して砕け散って今の関係を壊す
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四月十四日つまり、先月のブラックデーに恋人の居ない僕は黒い服を着る事は無かった周りには『恋人が居ないから』とその日黒い服を着て過ごして良い出会いがあったやつも居たらしい正直、少し羨ましかっただから、今月…まだたった二日前の十四日、イエローデーに友人から『黄色い服を着てカレーを食べないと、本当に恋人が出来ないかもしれないぞ』なんてけしかけられた時に鬱陶しそうな顔をしたけれど、本当はこれでやっと僕にも出会いがあるかもしれない、なんて思った「チャンミン…大好きだよ諦めるつもりなんて無
色を無くしたような顔をして、蹲り静かに涙を流すチャンミン膝まで覆う前開きの絹の寝巻きから覗く脚と脚の間にどろりとしたものが垂れ落ちてきているのが分かって、彼が父に抱かれたのだと確信した父が恋愛感情なんて抜きで男を抱ける事そして、チャンミンを気に入っている様子なのも分かっていたむしろ、『そのつもり』で呼んで肉体的に隣領地の時期領主を支配する事で我が領地の権力を示して…そして、見返りにチャンミンの父が治める領地に金銭的な支援を行うのだろうと思っていたから、俺の想像の範疇内だったのだ愛する