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目でとらえた視覚情報は、視床でいったん処理され大脳皮質に届けられます。届いた情報を分析し意味づけしているのは、大脳皮質の一次視覚野です。今日はこの辺を勉強しましょう。視細胞が感受した視覚情報は、網膜内で二次ニューロンである双極神経細胞に伝えられ、さらに神経節細胞へと伝導されます。神経節細胞は、たいへん大きな神経細胞で、約100万個存在しています。そしてその線維が視神経線維として、眼球から出ていきます。視神経は、眼球後部の視交叉で交叉して視索(しさく)となり、視床の外側膝状体(がいそく
大脳に注目が行きますが、小脳も大切。勉強していきましょう。脳幹の背側に存在する小脳の、左右に張り出した部位を小脳半球、背骨のように走る隆起部を虫部といいます。脳幹の中脳、橋、延髄とは、神経線維束が通る3対の小脳脚で連絡しています。中脳と連絡しているのは上小脳脚、橋と連絡しているのが中小脳脚、延髄と結ばれているのが下小脳脚です。小脳には、蛇腹状の溝(こう)と回(かい)、そして深い溝である裂があります。小葉(しょうよう)はこれらによってこまかく分類されているが、大きくは3つに分けられま
今日は脳がどう成長・発達するかについて勉強していきます。いろいろな脳の名前が出てきますので不明な場合は、以前の勉強会を見てくださいね。受精後の初期段階(胚、いわば卵の状態)では、ヒトという種の進化の過程をたどることが知られています。脳も例外ではなく、脳の起源である1本の神経管(長さ2mm!)の形成から始まります。やがて神経管に前脳胞、中脳胞、菱脳胞という3つの膨らみが発生し、前脳、中脳、菱脳に分化します。その後、前脳は終脳と間脳に、菱脳は後脳と髄脳に分かれます。さらに後脳は橋と小脳
さて、今日の勉強会始めます。今日は脳を取り巻く環境について説明します。脳は非常にデリケートな組織のため、多少の衝撃にも耐えられるよう、厳重に保護されています。いちばん外側で保護しているのが、多くの骨片で成り立っている頭蓋骨です。脳がおさまる部分である脳頭蓋は9種15個の骨片で形成されており、目・鼻・口などをガードしている部分は顔面頭蓋という骨片の集まりで構成されています。実はこの骨片と骨片の間は接着剤みたいなものでくっついていますが、これも実はクッションの役
母の認知症を改善しようと、アメリカ留学時代の友人達(お医者さん×2)に勧められたUCLAのブレデセン博士のリコード法(ReCODEプロトコル)をできる限り実践中。手に持っていたものを忘れてしまっていた母が、今は食事を一応作り続けられるようになりました。詳しくは、そして正しくは、もうすぐ発売のこちらの本を読んでいただきたいと思うのですがアルツハイマー病真実と終焉”認知症1150万人”時代の革命的治療プログラムAmazonできる限りの実践を
眼や耳などの感覚器官でキャッチした情報は、脳幹へとつながる脳神経を経て、脳に伝えられます。脳からの指令もまた、脳神経を通じて伝えられます。12対の脳神経は、頭側から尾側へと順に、それぞれの名称とともに、Ⅰ~Ⅻまでの番号がふられています。Ⅰの嗅神経は嗅索に、Ⅱの視神経は間脳に出入りしますが、そのほかはすべて脳幹部に出入りし、脳幹内にはそれぞれの脳神経に対応する神経核が存在します。各神経核は、頭側から尾側にかけて、細胞の柱として連なっています。脳神経はすべて、頭蓋底面にある孔
体性感覚情報の伝導路には、後索-内側毛帯路と脊髄視床路の2つがあります。ここでは後索―内側毛帯路で触圧覚や深部感覚が伝わる仕組みを見ていきます。体性感覚神経は、脳と内臓以外の全身にくまなく分布しており、さまざまな刺激を感知しています。なかでも感覚受容器が密集しているのが皮膚です。皮膚は体表側から順に表皮、真皮、皮下組織の3層構造をしています。感覚神経の末端はおもに真皮内に伸びており、いくつかの種類があります。ひとつは末端に特別な感覚受容装置を持たない自由神経終末と呼ばれるタイプで、痛
栄養を運び終えた血液は、静脈血となり静脈を経由して心臓へと戻ります。脳をめぐる静脈は表面を走る浅静脈(せいじょうみゃく)と、深部を走る深静脈に大別されます。今日はこの辺を中心に。二酸化炭素などの不要な物質は、静脈血にのって心臓へと戻ります。脳の静脈には、脳表面の浅静脈と脳深部の深静脈があります。細い静脈(細静脈)によって脳表に集められた浅静脈は、上大脳静脈、下大脳静脈、浅中大脳静脈、上吻合静脈、下吻合静脈を介し、静脈洞に注ぎます。一方、深静脈では、視床線条体静脈、脈絡叢静脈など
昨日の白澤先生のクリニックに対するちえぞうさんのブログと、それを紹介する私のブログ。いろんな反応がありました。Yumikonnu@akahai6262@UniKurosawa記事を拝見し、憤りを覚え、いてもたってもいられずコメントさせていただきました。課題満載なクリニックですね。名誉や利益よりも、まずは、ご本人への配慮や適切な診療が第一優先だと思いますが。。残念です。お母様のお疲れが早く癒されますように。もちろん娘さんも。2018年07月18日20:34nyanco
さて、もう1,2回面倒ですが読み進めてくださいね。1921年にアセチルコリンという物質がはじめて発見されて以来、数多くの神経伝達物質が脳内にあることがわかってきました。神経伝達物質は、大きく4つに分類できます。小分子伝達物質であるモノアミン類、アミノ酸、アセチルコリンの3つは、窒素原子を含む小さな有機分子です。神経終末のシナプス小胞内に貯蔵されていて(昨日を思い出して)、Ca2+などが神経終末に流入すると、それをきっかけにシナプス間隙に放出されます。もう1つの神経ペプチドは、ア
神経系の全貌を理解するには脳と双璧をなす神経器官であります、脊髄について知らなくてはいけません。ここでは脊髄を構成する要素を詳しく見ていきます。脊柱の椎骨と椎弓の間隙である脊柱管になかにある脊髄は長さ40~45cm、直径約1cmの円柱型をしています。脊髄は、脳と同様に内側から軟膜、クモ膜、硬膜の3層の膜(髄膜)に覆われています。硬膜と椎骨の間には静脈叢や脂肪組織が存在しています。脊髄の表面には溝があり、とくに深い前正中裂と後正中裂が脊髄を左右に分けています。溝が比較的浅い前外側