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★★★8-18黄金のオーラを身にまとい、本物のエレノア・ベーカーが目の前に座っている。テリィはその大女優を『母さん』と呼び、キャンディは『ママ』と呼んでいる。分かり過ぎる状況なのに、アーチーにはこの状況がてんで理解できない。(こ、これは、・・いっ、いったい、・・どういうことだ――!?)アーチーはまばゆいばかりの美しさを放つその人に恐る恐る目を向け、隣にいるキザな奴と見比べた。何故今まで気づかなかったのか。二人が親子であることは一目瞭然だ。(そのままの顔じゃないかっ、いったい今まで、
タイトルヤバっさてさてブログを始めまして間もなく1年説明に「テリュース大好きにつき呟くかも」こんなん書いておきながら1度もないと気付きまして💦💦なので呟いてみようかなと…まず名前あのキャラにピッタリだと思いませんか〜?もうね、これ以外あり得ない「G」が「グレアム」だと分かった時は「えーっ😲」深く考えたことはなかったけれどなんとなく違和感🤔Gは「G」のままがいい!そう思ってしまいましたごめんなさい(__;)「グランチェスター」の響きは高
バレンタインDAYということで私がキャンディキャンディの中で好きなシーンやセリフを告白します。なお私は少しズレているかもしれません大目に見てください出て行ってほしいハッキリ言うなカーソン普通の少女漫画なら・・👱♀️「スージーも治ったし、行きますね」👨🦰「いや、でもキャンディ、、もう少し」一旦は引き止め👱♀️「私、旅の途中なので」が、王道じゃないですか?ですがキャンディキャンディは違
★★★8-14「テリュースさん、ご結婚おめでとうございます!一言お気持ちをお聞かせください!」今日のテリィは当然逃げない。「ありがとうございます。管理人の許可を取りましたので、どうぞ中へ―」浮足立っている記者連中を綿あめ製造機のごとく絡め取る様に徐々に後退し、アパートの踊り場へ招き入れる。喜色満面のテリュース・グレアムを前に、記者たちは一様に目を丸くした。箸にも棒にも掛らないような態度を取り続けてきた人物とは思えないほどの対応の良さ。さすがにハレのネタは違うようだと感じた記者たちは
★★★7-13「フンギャー・・フグッ・・オンギャー」どこかで泣き声がする。車内を見渡すと、いつの間にか混雑し始めていた。都市が近いからなのか、夕刻の一時的な混雑なのかは分からない。通路にも人が立ち始め、押し出されるように赤ん坊を抱いた若い夫婦がキャンディの直ぐ横に立った。「あの、この席をどうぞ」即座に立ちあがったキャンディは、テリィに肘で合図を送り通路へ出た。「え・・いいんですか?」「赤ちゃん、お腹が空いているのかしら?・・立ったままじゃ無理でしょ?どうぞ」奥に座った若い母親
★★★8-15「く~っ、かっこいいねぇ。何をしゃべっても芝居のセリフにしか聞こえんよ」「しかし、本音を言ってたよな?十年以上だんまりを決め込んでいた人物とは思えないぐらい」踊り場で待たされていた記者たちは井戸端会議を始めた。「ああ、惚れ込んでいるのは伝わったよ。財産目当ての線は消えたな。そもそもテリュースの実家もかなりの資産家なんだろ?」「どうかね、貴族って言ってもピンからキリまで。落ちぶれた貴族だっているそうじゃないか?」記者の一人がそう言った時、さきほどの女性記者が毅然とした態度
★★★8-17「どうされましたか?ウィリアム様」運転席のジョルジュは、笑いをこらえているようなアルバートの声に気付き、後部座席にちらっと目を向けた。「いやぁ~、この設定はすごいよ。キャンディは住み込みの看護婦で、テリィがマーロウ家に入り浸っていたのはそのせいだって。ゴシップのプロの発想はすごいな。そんな筋書き、僕には思いつかない」ニューヨークで調達した新聞を見て、アルバートはしきりに感心していた。「グランチェスター様はインタビューに応じたようですね。その記事、どうなさるおつもりです?」
★★★6-6夕食会も終わり大御所たちが引き上げたタイミングで、イライザの金切り声が長い廊下に響いた。「あなたたちが何と言おうと、私は騙されないわよっ!」部屋に戻ろうとしていたキャンディとテリィの足は、階段を数段上った所でピタリと止まった。「――どうぞご勝手に」まだ言い足りないのかと内心舌を打ちつつテリィが振り向くと、イライザの三白眼がキラリと光った。「キャンディ、あんたって本当に卑しい泥棒猫ね。スザナが死んで傷心極まるテリィの心の隙間に押し入るなんて、図々しいったらないわ!」「イラ
★★★5-15私生活の動揺が演技に現れるほど、今のテリィは青くない。「よし、今日の公演から変更だ、もう一度バルコニーのシーン!」とはいえ、張り切る監督をよそに、リハーサルの合間に見せるテリィの表情は今日も冴えない。「次の公演『夏の夜の夢』に決まっただそうだ!来月早々にオーディションだってさ」ナイルが浮足立っている。「ラブストーリーか。よし、次こそ主役の座を奪還してやる、お前には負けないぜ、テリィ!」ジャスティンが意気揚々とライバル宣言をする横で、テリィは大きく息を吐き「・・君たち
★★★1-13母親からもたらされた情報に勇気づけられたとはいえ、実際に手紙を出すまでには、ニか月間のイギリス公演を挟まなければならなかった。このタイミングでの渡英は当初もどかしく感じたが、これもまた運命と言うのか、イギリスでは数々の予想外の出会いがテリュースを待っていた。それらに突き動かされるように、イギリスの劇団、RSC―ロイヤル・シェークスピア劇団と電撃的な移籍契約を交わすことになったのは、自分でも全く想定外の出来事だった。帰国後テリュースは直ぐにキャンディに手紙を書いた。移籍の時
★★★6-8広いルーフバルコニーに出たキャンディはしばらく顔を覆うように泣いていた。頬を伝う涙が、キーンと鳴るような真冬の冷気にさらされ、顔が凍るように痛い・・。全ての感情が凍りついたように、何も考えられなくなってしまった。天上には冬の星座が一面に広がっている。本宅の上に広がる雄大な星空。遮るものは何一つない。キャンディは白い息を吐きながら、夜空を見上げた。――あの時も星がきれいな夜だった。別荘からなんとか脱出したところを、探しに来てくれたアルバートさんに助けてもらった。
今回の考察は、ファイナルには全く触れられていない「空白の10年」を扱っています。つまりほぼ妄想です。くだらぬものに付き合わせて、申し訳ありません皆さんのお考えと違うところも多々あると思いますが、一意見としてご覧ください手紙を隠したスザナファイナルで初めて追加された、スザナが手紙を隠していたエピソード。漫画のスザナはどうだったか?テリィは不注意で手紙を落とし、それをスザナが拾います。拾ったから渡す、という普通の展開でした。つまり、漫画版スザナは
★★★8-20「キャンディ、そろそろいくか?」お皿を下げようと席から立ち上がったキャンディに向かって、テリィは声を掛けた。「・・やっぱり弾く?」キャンディは不安そうに返す。「その為に練習してきたんだろ。早くっ」テリィはキャンディの手をとって、グランドピアノへ誘導した。「キャンディがピアノを弾くの!?」アーチーとアニーは驚きのあまり大声を上げた。キャンディがピアノを弾く姿など見たことがなかったからだ。「・・スコットランドのサマースクールで練習して以来なの。上手く弾けるか分からな
★★★7-12キャンディは移動中も気遣いは忘れなかった。「あなたが窓側に行くべきよ!通路側じゃ顔を見られちゃうわ」「レディが窓側に行くべきだ。通路側じゃ誰かに襲われた時、守れない」「想像力が飛躍し過ぎよ。襲われたりしないわっ」「よく言うよ、イギリスへ着いた途端暴漢に襲われただろ?ジャスティンから聞いたぞ」「襲われたのはジャスティンの方!私は暴漢を襲った方よ」事実を聞いたテリィは呆気にとられ、思わず額に手をあてた。「・・君が襲うのは、俺だけにしてほしいな・・」結局座席の譲り合いは
★★★7-5「皆がお昼寝している間に、ポニーの丘に散歩に行かない?」そろそろお疲れかしら?と思ったキャンディは、三時のお茶が済んだ頃テリィを誘った。キャンディの好意を即座に察し、「いいよ」と答えると、テリィは一冊の本を手に取った。「・・この木?君が木登りの練習をしたっていうのは」テリィは大きなナラの木を見上げた。全ての葉が落ちた今の季節、空に高く突きだす煙突のようだ。「そうよ。お父さんの木って呼んでいるの」「へえ、お母さんの木もあるのかい?」辺りを見回すテリィに、キャンディはそん
★★★8-12ブロードウェーから四ブロック入ったウエストサイド地区。狭い道路の頭上には蜘蛛が巣をはるように洗濯物が干されている。お世辞にも高級住宅街とは言えない。「寒くないか?角部屋で窓が多いから、隙間風が入ってくるんだ。この部屋、冬は最悪で、」「大丈夫よ。部屋が狭いから暖かくなるのも早いわ。ストーブの薪がいいのかしら?」キャンディは部屋をゆっくり見回した。きれいに掃除されているとはいえ、テーブルの横はすぐベッド。一流の役者に似合う部屋とも思えない。「・・引っ越そうとは思わなか
★★★2-5黒い車に先導され赤い車が後に続く。大きな正面玄関のすぐ脇に車を停めると、玄関を入って少し進んだ所にある部屋に通された。大きなガラス越しに手入れの行き届いたトピアリー、色鮮やかな花壇や噴水が見える。部屋の奥にある大きなデスクと革張りの椅子が、いかにも大富豪の執務室といった趣で、中央には大きなソファがローテーブルを挟んで向かい合っていた。「こちらでお持ち下さい。お口に合うか分かりませんが、そちらのドリンクと食べ物をご自由に」ジョルジュは退室し、一人残された
★★★6-11昨日アルバートの仕事部屋でキルトを試着していた時の出来事だ。「これは鷹ですか?それとも鷲?」テリィはバックル中央に刻印された紋章に気が付いた。「鷲だよ。スコットランド移民である先々代が好きだったようだ」「スコットランド移民?(ああ、それでキルトなのか・・)」「鷲も鷹も同じタカ科なんだが、一般に鷲の方が大きくて、翼を開いて飛ぶ姿がとても美しいんだ。飼いならすこともできるほど頭が良くて、食物連鎖の頂点に君臨しているとも言われている」「だから貴族がこぞって紋章に使いたがるわ
ずっーと張りつめていた糸が切れたかのように心身ともに一気にきて今日はメイクもせずずっと自分の部屋でひたすら寝てました人間こんなに眠れるの?ってぐらい…体の疲れはとれたけど心の疲れは時間がかかりそうさてダッフィー&フレンズのカム・ファインド・スプリング!キャンディー700円イースターエッグみたいでかわいいです完全にパケ買いピーチサイダー味リーナベルの飴ちゃん中身も可愛かったディズニーシーへ行ったらお土産にオススメです52%OFFセールで4,199円⇒送料
★★★7-8何がそんなに難しかったのかと思うほど鍵はいとも簡単に開き、水色のリボンで固く結ばれた束を手に取ったキャンディは、懐かしそうにそれを見詰めると、そっと胸に抱いた。「象嵌細工の宝石箱にしまおうかな」「・・これを?」黄ばんだ記事の切り抜きと封筒。ハガキも混じっている。ふさわしい収納場所とは思えない。「だって、テリィの手紙だもの・・。宝石箱は私の好きに使っていいんでしょ?持ち歩いていたデビュー当時の切り抜きが、既に王様のように収まっているのよ?これも仲間に入れてあげないと不公平だわ
★★★本編最終話ステアの『幸せになり器』ほどのその箱は、テリィの大きな手にすっぽり収まっていた。白いリボンが結ばれたターコイズ・ブルーの小箱。見たのは初めてだったが、何が入っているのかは鈍感なキャンディでもさすがに分かった。「指輪・・?」震えているようなキャンディの声に、テリィは静かに頷いた。「誕生日プレゼントも兼ねて去年渡すつもりだったんだ。でも――・・再会した日にリングのサイズが違うと分かったから、ここを発つ前日に店に預けたんだ。イギリスで直しても良かったけど、どうしても買っ
★★★5-1キャンディはどんな風にテリィと顔を合わせたらいいものか考えていた。お芝居を見て苦しかった、などという主観にすぎない感想を、わざわざ伝える必要はないのかもしれない。客観的な意見を伝えるのが本来妻の役目なはずだ。看護婦の仕事のタイミングが悪かったのも追い打ちをかけた。二人の看護婦のフォローを急きょした為とはいえ、すれ違いが続いてしまった。結果的にテリィを避け続けるような状況になってしまい、今更ながら罪悪感がつのる。ケヤキに掛かったハンモックの所までやって来た時、ふとオリーブ
★★★6-7時計の針が二十二時を半分まわった頃だった。ラフなガウン姿で部屋から出てきたテリィを待ち伏せするように、アーチーは四階の廊下に立っていた。「テリュース、部屋を出るなよ。見たところ就寝準備も終わっているじゃないか。明日に備えてさっさと休んだらどうだ」対峙した二人の顔は大人の紳士とは程遠く、まるで学院時代に戻ったかのようなトゲトゲしさだ。「君こそ、何故未だにタキシード姿なんだ?監視当番なのかい?ここはセントポール学院の寮じゃなかったよな。就寝時間の規則などなかったはずだが」足を
★★★6-4テリィが客船でプレゼントしてくれた緑色のイブニングドレス。イギリスから持参して今夜の席に着たかったのに、何故かテリィは置いていけの一点張りだった。アメリカでなら着ていいと言われた記憶があるが、そんな意味じゃないと言うだけで、ろくに説明してくれない。そして一言、花嫁の父に最後の花を持たせるべきだ、と言ったので、仕方なく従うことにした。テリュース・グレアムの結婚の事実は、不思議なことにアメリカでは全く報道されていなかった。数か月前に新恋人と会っているところをゴシ
★★★2-6それは先ほど眺めていた、緑の瞳を持つ女性の肖像画だった。「ローズマリー・ブラウン。歳の離れた僕の姉だ」歳が離れていると言われてもテリュースにはピンとこなかった。二十代に見えるこの貴婦人がアルバートさんの姉だという事だけを頭に入れた。「姉は幼いアンソニーを残して若くして亡くなった。ばらを愛する優しい女性で、自慢の姉だった」「亡くなった・・?アンソニー・・?」どこかで聞いたことがある名前―・・・。少し考えてテリュースは思い出した。夭折したキャンディのばらの君―なんども
💛前回までのあらすじ十年ぶりに届いたテリィからの手紙に戸惑うキャンディ。テリィの婚約はおそらく偽装だと言うアルバートに背中を押され返事を書き、文通が始まった。するとハムレットの芝居を観に来て欲しいとテリィからお誘いが。その公演がテリィにとってアメリカでの最後の公演であることを知らないキャンディは、指折り数えてニューヨークへ行く日を待ちわびていた。テリィはイギリスの劇団へ移籍することが決まっていたのだ。2章NY⇔シカゴ★★★2-1テリュースが所属するストラスフォード劇団は、シェ
★★★6-9小鳥のさえずりが聞こえてくる。時折コンコンと窓をつつく。空がしらじらと明け始めた頃、不意に目を覚ましたテリィは、勢いよくとび起きた。「やばい、大おばさまの起床時間ぎりぎりだっ」「もう戻るの?あれはひばりの鳴き声じゃないわ」まだ大丈夫よと、急いでシャツを着るテリィの袖をキャンディは引っ張った。「ジュリエット・・、あれはナイチンゲール(小夜鳴鳥)だとでも言いたいのかい?」「ん~もう、ひばりじゃないって言っただけ、あれは鳩よ」尚も着替えの邪魔をするキャンディの手に、テリ
★★★1-2翌日は朝から空が重く、午後になるとぽつぽつと降りだした雨が地面をぬらし始めた。「はあ~・・、降ってきたの」「・・ぬかるんだ地面に足をとられない様に・・気を付けて行って来てください・・」マーチン先生は、覇気がないキャンディの様子が気になっていた。今日のキャンディは包帯を巻く部位を間違えたり、診療代をもらい忘れたりと、集中力に欠けていた。(・・地に足がついていないのは、キャンディじゃろ)マーチン先生は一抹の不安を覚えつつも、往診に行く準備を終えた。「新患が来たら待たせてお
★★★2―22マンハッタン区。路地裏の隠れ家的なレストラン。テリィの馴染みの店のようだ。窓際のテーブルに向かい合って座った時、キャンディは気が付いた。「あら、変装してなかったのね。もういいの?」「変装なんかする気は無いって言っただろ。事実を撮られたところで痛くもかゆくもないね」今日一日散々変装していた人のセリフかと、キャンディは半笑い。「それに帽子やサングラスをしたままで食事なんかできるか?マナーに反する」テリィはすました顔で答えた。「マナー?」学院の礼拝堂の机を土足で踏ん
★★★7-11「のどが渇いちゃった。次の列車まで時間もあるし、この町を少し散策しない?」キャンディの提案で、行きずりの町に降りてみることにした。大きくも小さくもない町。二人とも声には出さなかったが、その町はロックスタウンにどことなく似ていた。「ん~、しあわせ・・・」「さっき喉が渇いたって言ってなかったか?この寒さの中でよくそんなものが食えるな」アイスクリームを頬張るキャンディに、テリィはあきれ眼だ。「テリィも食べる?間接キッスできるわよ?」「冗談。君とそんなことをするぐらいなら、