ブログ記事4,081件
前評判が良かったので、今回はとても大きな期待を持って弁護士さんに会いに行った。良い人だったらそのまま依頼しようと考えていた。でも結論から言うと期待外れだった。一番問題だと感じたのは『モラハラ』に関して否定的だったこと。これまでのエピソードを伝えたのだが、反応はいまいちだった。「おじさんはね、そういう言葉は嫌いなんだ」と唐突に言われ、「今は何でもかんでもハラスメントって言うけれど。昔なら普通だったことがいっぱいあるんだよ」と諭すように言われた。
2.モヤモヤ解消眞木野がいくら前向きな言葉をかけても、落胆してしまった月美の気持ちを回復させるのは困難だった。体験で初めて話を聞いたとき、「落ち込みやすく、気持ちを切り替えることがなかなかできずに、どんどん卑屈になってしまう。」本人の口からそう聞いていたが、今まで数回会ったかぎりではそのような傾向は見られなかった。眞木野は今日初めて、その意味を理解した。本来ならこうなってしまったときの対処法を自分で見出し、気持ちをいい方向へ切り替えてほしいのだが、それを改善するには時間がかかるだ
3.甘えん坊悠一の後ろ姿を見つめながら、海はまだしくしくと泣いていた。「ほら海、行くぞ。裏の駐車場だから、ちょっと歩くぞ。」たかやんは海の顔をのぞき込み、自分で立ち上がるのを待った。「まったくおまえは、甘ちゃんだよな・・・。」海はたかやんの少し後ろをついて歩いた。「拓斗と環太は、大泣きして帰って行ったぞ。杉野先生が「お尻叩くから、パンツ脱ぎなさい」って言った時点で、もうべそかいてたもんな。母親の目の前でケツ丸出しにされて、若い女の先生からおしおきされるのは、相当きついよな。仕
3.たかやんの存在「もうパンツ上げていいですよ。」ひざの上でお尻を叩かれ、目の前に立たされてお説教された後、月美はやっとスースーしているお尻をしまうことができた。今となってはあんなにワーワー泣いてしまったことが恥ずかしくて、早くここから立ち去りたかったし、芳崎にどんな顔をして会えばいいのかと考えあぐねていた。そんな思いを見透かされてしまったのか、「月美さんは、ああやって普段からよく泣くんですか?」眞木野がからかうような言い方で聞いてきたので、月美は頬を赤らめ首を左右に振って、
3.特別なおしおき計画決行の日、明日は学校が休みなので、空と海は遅くまでリビングでテレビを見ていた。時計が夜中の12:00を回ったころ、悠一は2人に向かって突然言い出した。「おい2人とも、水着に着替えろ。」「えっ?」「何で?」2人の顔が引きつった。「お兄ちゃん、何言ってるの?」海が驚いて悠一の顔を見た。「もうこんな時間だけど。」空も信じられないという顔をしている。「今から学校のプールに行くから、早く着替えて来い。」「えー!」と海。「まじか!」と空。「おまえたちが
1.久藤整形外科あおいろ中学校の正門の脇には、小さな噴水がある。そのまわりのコンクリートはベンチのようになっているので、散歩中に休憩したり、待ち合わせで使われることが多い。時には、夜中に家を抜け出して友達同士がここで落ち合ったり、また酔っぱらいのおじさんが家に帰る途中でひと休みしたりすることもあり、住民の憩いの場所となっている。そこから歩いて2~3分の所に『久藤整形外科』がある。中学校から一番近いので、学校や部活でケガをした生徒はほとんどがここに通っている。院長、久藤恒(くどう
1.悠一と患者さん悠一が働いている市立病院に、海はたまに診察に行く。“内緒だけど、お兄ちゃんの白衣姿を見るのが好き。”家にいるときとは違って、『お医者さん』って感じでかっこいいし、みんなから『先生』って呼ばれている姿はすごく頼もしく見える。「私のお兄ちゃんなんだよ!」って、患者さん全員に自慢したいけど、それは心の中に留めておいて、悠一を取り巻く患者さんや看護師さん、他の先生たちを観察している。今日は学校にいるときから頭がズキズキと痛くて、学校帰りにそのままバスに乗って病院に来
1.発覚久藤整形外科に女バスの1年生、奥津夕菜(おくつゆうな)さんが診察に来たのは、6月のある金曜日、pm6:00ごろのことだった。部活中に右足をひねってしまい、早退して来たという。恒は初対面だったが、明るくハキハキしていて、とても元気のいい女の子という第一印象だった。足首を診察するのに右足のハイソックスを脱いでもらうと、足首の腫れ以上に、ふくらはぎやすね、ひざの上の内出血が目についた。“ん?”恒は一瞬、嫌な思いが頭をよぎったが、まず足首のねんざに気持ちを集中させて診察を始めた。
1.あの子がいるのに…月美は予約時間より10分ほど早く、ヒップハートに到着した。着替えを済ませて待合室のソファに座っていると、ガラス張りになっているトレーニングルームの様子がよく見えた。残念なことに、今トレーニングを指導しているのは眞木野だった。ということは、余程の事情がない限り、ヒーリングルームに入っている芳崎が今日の月美の担当となるだろう。眞木野は高校生ぐらいの男の子と、見るからにハードそうなトレーニングをしていた。いつも月美が取り組んでいる初歩的な動きとはまったく異なり、
1.ハプニング1月半ば、あおいろ中学の2年生では職場体験が行われる。星は市立病院へ2日間行くことが決まっていた。地域密着性を重要視している市立病院では、ここ5年間、毎年中学生の体験を受け入れている。当日の朝、実習する診療科目が言い渡されるのだが、星はクラスの友達、大和(やまと)と一緒に内科に割り振られた。星たちの面倒を見てくれるのは、お馴染みの看護師の坂本さんだった。まず始めに顔合わせが行われた。悠一ともう1人の医師、星と大和、そして看護師のお姉さんたち数名があいさつを交わした
奈良の唐招提寺には、鑑真さんがおられます唐招提寺の蓮の花🌸見事です😊鑑真さんの御廟に続く道。静謐です。鑑真さんは唐(中国)から渡ってきたお坊さんです。何度も航海に失敗し、失明してまでも日本にやってきて仏教を伝えました。教科書に絶対載っている、超有名人ですその鑑真さんに、母がお説教されたことがありました。母が、大神神社と檜原神社で神様にカタツムリをつけられた後のお話です。(「神様の叱り方」という記事で書いています。)「鑑真さん!聞いて下さい
3.こんなおしおきって、ありか・・・楓を玄関で見送ると、悠一は大きく深呼吸をしてから2階の空の部屋へ向かった。海だったら確実に籠城している状況だったが、空はそんなバカなまねはしない、ということは分かっていた。ドアを開けると、ベッドに横になり、何食わぬ顔をして壊れた携帯を手にゲームをしていた。悠一は無言で空をベッドから引きずり出すと、両肩を押さえ込み、その場に正座させた。空もさっきのように反抗することなく、素直にそれに従った。「高也先輩から夕方連絡があった。自分の口できちんとオレに説
4.思わぬ展開今回のテストでは英語と数学が同じ日だったので、数学よりも英語の勉強を優先した。今までテスト前は数学ばかりやっていたのに、今回は問題集のつまずいた箇所を見直すことしかしなかった。好きな教科を勉強するのは簡単なことだったが、星はあえて苦手な英語に力を注いだ。ヒップハートであれだけ時間を割いて教わったのだから、今までよりもいい点数を取りたかったし、眞木野を見返すためには避けてはいけない過程だった。眞木野に言われた「次のテストで数学1番をとれ」というお達しを忘れていた訳ではなか
書斎にいても、結の泣き声が聞こえる…何て大きな声なんだろぅ…(笑)泣きながら、『航ちゃん……航ちゃん、ごめんなさい』を繰り返している。しばらく放っておくと、泣き声が聞こえなくなった…。(まさか、寝たのか!?)すると「(コンコン…)こ、航ちゃん…💧入れて…」「(カチャリ)何?」書斎のドアを開けると、すぐそこに結がぺタンと座っていた。「ごめんなさい…わからない事、教えて‥(グズ💧スンスン‥💧)」「わからないなら、もぅそれでいいよ。結にとったらどぅでもいい事で、お説教も鬱陶しい
2.反発心しか生まれないヒーリングルームでは芳崎と月美が話をしている傍らで、中学生の男の子が勉強している状況だった。芳崎は月美に「毎日ストレッチをするように。」と指示を出したのだが、月美は上の空でまったく見当違いのことを答えてしまった。芳崎は月美をにらみつけ、「先週、オレに何を怒られた?」「先週は、えっと・・・集中しろって。」「そうだよな?それに関してきっちり反省させたよな?1週間後には忘れちまうぐらい、オレのおしおきは甘かったってことか?」「いえ、そんなことないです。」
1.怒られても仕方ない月美にとって、この1週間はとても長く感じた。ドキドキしながら今日を迎え、高鳴る鼓動を押さえつけてヒップハートのドアを開けた。“今日の担当が芳崎さんだったらどうしよう・・・。”電話で眞木野は何でもないことのように、冗談っぽくアドバイスをしてくれたけれど、いざ芳崎と顔を合わせるとなると、ものすごく気まずかった。きっとそう思っているのは自分だけで、相手はまったく意識していない気もするが・・・。お尻を出されて直に叩かれたことはもちろん恥ずかしかったが、それをあん
若い男性と話す、ということがあまりない日常を送っているので、なんだかとっても楽しい。彼も既婚者だがセックスレス、という話も聞く。なんか、男性と話をすると絶対レスなのだが。なぜ夫婦でしないのだろう。どうなってんの、日本男児。結婚って愛する男女が好きなだけセック.スしていいっていう制度じゃないのか!(んー、ちょっと違うのかな、私の観点)私はしてますよ。それでは、足りないだけで。まあ、そんなこんなで盛り上がってはいたのですが。急にマスター、真顔でぶっこ
1.たかやんからの報告それから1か月ほど経った2月の日曜日。『それから』というのは、眞木野が「どいつも→月美・こいつも→魁」発言をしたとき。月美がトレーニングが始まるまでの時間、待合室で待機していると、1人の男性が入って来た。“いつかここで会った、確か眞木野さんの元同僚で中学の先生だっけ?”受付で眞木野と話す声が、月美のところまで聞こえてきた。「春臣、どうだ最近?お尻屋さんは繁盛してるか?」「おまえなー、その言い方やめてくれないか。」「お尻を鍛えて、お尻に言い聞か
1.おしおきの魔力あっという間に1学期の期末テスト1週間前を迎えた。月美が家庭教師を始めて、約1か月半。おそらく今回のテストでは、まだ何の成果も出ないだろう。星は勉強以外にも生活面や性格的なことなど、両親からの要望も含め改善すべき点が山ほどあった。いくら家庭教師をつけたからといっても、この短い期間では成績アップに繋がるはずはない。月美自身、次のテストに対する意気込みもなかったし、星に期待する気持ちもなかった。『期末テストで平均点+10点を取る』という目標に関しても、今回は見送
1.お尻に注射6月の第1日曜日、あおいろ中学の運動会が行われた。空も海も運動会大好きっ子で、今日は目一杯、汗を流した。そして中学生の運動会のもう一つの楽しみと言えば、終わった後の打ち上げ。途中で急に、どしゃ降りの雨が降ってきたけれど、興奮している彼らにはまったく関係がなかった。普段やや冷めている空だが、今日はハメを外してクラス男子全員でバカ騒ぎをしていた。夜ごはんのとき、「運動会どうだった?盛り上がったか?」と悠一に聞かれ、海は、「うん、すごく楽しかったよ。」と元気に答えたが
3.スパルタ指導…水・木・金〈水曜日:3日目〉“せっかく部活が早く終わって、本当なら夕方家でのんびりできるのに、何で毎日毎日、恒先生の所へ行って、変な課題を出されて、おまけにケツ叩かれなきゃいけないんだ・・・。”空はだんだんとこの与えられた使命をうっとうしく感じ、何とか理由をつけてサボることばかり考えていたが、結局いい案が浮かばず、今日も仕方なく久藤整形外科のドアを開けた。珍しく患者さんは1人もいなくて、恒が待合室のソファに座って雑誌を読んでいた。「何だ、空。ずいぶん不満そうな
1.海のやきもち10月のある日曜日、珍しく朝から恒がやって来て、大量の資料をリビングのローテーブルに広げ、悠一と2人で勉強している。am10:00「ふぁー。」と大きなあくびをして、海が2階から下りて来た。「お兄ちゃん、何で起こしてくれないのよー。」ふと見ると、恒がいる。「恒先生、何でいるの?」「ずいぶんなあいさつだな。海ちゃん、おはよう。もう10:00だけどね。」「おはようございます。」ばつが悪そうに答え、ダイニングテーブルでマンガを読んでいる空の向かい側に座って、朝ごはんを
4.2日目の失敗…夜中の脱走<2日目>夕食が済み、お風呂から上がると、海はロビーをブラブラしていた。そこへ綾がやって来て、「海、これ見て。」1枚のパンフレットを手渡した。「ここって『夜空のライブ』の舞台になった所なんだって。」「えー!本当に?すごーい!」海は目を丸くして、パンフレットと綾の顔を交互に見た。『夜空のライブ』・・・皆さん、覚えていますか?≪中2の第8話観たかった映画≫で海と綾が強行手段で観に行って、結局はおしおきされてしまったけれど、2人とも大ファンにな
4.対照的な2人「風守先生には、ちゃんと謝ったのか?」悠一に聞かれ、海が首を横に振ると、「今すぐ謝れ!」怖い顔でにらみつけられ、海は月美の方に顔を向け、「ごめんなさい。」とぶっきらぼうに言葉を発した。「もっとちゃんとできないのか?」悠一の荒々しい口調に、今度は頭を下げて「ごめんなさい。」と謝った。「私の方こそ、すみませんでした。」月美は戸惑いながら、悠一に向かって頭を下げた。以前病院で会った悠一は、決して怒鳴ったりしない優しい雰囲気のお医者さんだった。今、目
4.もう嫌だ!「何で?」星が驚いて尋ねると、「あっ、うん。ちょっと気になって。時間あったから。」はにかみながら首をかたむけ、顔をのぞき込まれた。いったい月美は、いつからこの場所にいたのだろう?何時に終わるか分からないのに、外でずっと待っていてくれたのか?この辺りは大通りに面しているので暗闇という感じではないが、10月の夜の空気は冷ややかで、1人で長い時間たたずんでいるのは物寂しかったに違いない。中に入って待合室にいてもよさそうなものを、そんなことをしたら、眞木野から過保護だと責
3.大丈夫!?星と月美がいい雰囲気で話しているところに、芳崎がやって来た。「スクワット、あんなに何回もやらせたのに情けないな。また1から鍛え直しだな。」相変わらずきつい言葉を浴びせられ、月美は「ふぅー」とため息をついた。そこに眞木野も戻って来てマイクのスイッチを入れると、「次にヒップリフトというのを紹介します。これも2人に同時にやってもらうので、よく見ていてください。」2人は床にひざを立てて仰向けになり、お尻をグイッと持ち上げた。2人の違いは明らかだった。これはやり方云々
2.カウント再びヒーリングルームに戻って来た眞木野のうしろには、嬉しそうに微笑んでいる月美の姿があった。「えっ?何で?」突然のできごとに星は戸惑い、眞木野が悪魔に見えた。これから自分の身に起こるであろうことを想像すると、とてつもない危機感を覚えた。“今すぐここから逃げ出さなきゃ!”という思いとは裏腹に、足がすくんで、いや勇気がなくて一歩も動くことができなかった。たとえこの部屋から飛び出すことに成功しても、そのあとの最悪の光景をはっきりと思い描くことができたから。一方、月美
2.本当に反省できたのか?芳崎はヒップハートに勤めて4年になる。『トレーニング』の方は大学で勉強してきているので、始めからある程度1人でやらせてもらっている。しかし『おしおき』に関してはもちろん取り立てて勉強してきたはずもなく、元々そういった嗜好もなかったので、最初の2年間は眞木野の傍らで様子を見て勉強してきた。どちらかと言えば、人に説教するよりもされる方の人生を歩んできたので、なかなかこの手の業務を習得することは困難だった。ただ単に『おしおき=お尻を叩く』ではなく、その前後の過程も
5.和解電話からきっちり20分後、玄関の鍵がガチャリと開く音がした。右手で引いているキャリーバッグがなければ、普段の仕事帰りと何ら変わらぬ様子で、悠一はリビングに現われた。「恒、悪かったな、迷惑かけて。」明るく振る舞う悠一に、「おまえ、いい年していい加減にしろよ!オレに連絡ぐらい入れろ!」渾身の力を込めた足蹴りが、悠一のお尻に1発入った。「痛っ!」「オレからの説教は後回しにして、空と海ちゃんとしっかり話をしろよ。」と言うと、恒はソファの方へ行ってテレビをつけた。残さ
4.健全なお付き合い診察室で恒におしおきをされた後、空は待合室のソファに座っている悠一の所に向かった。「お兄ちゃん・・・さっきは逃げちゃってごめんなさい・・・。」空は心の底から謝った。「おまえ、自分がやったこと分かってんのか?ますます状況を悪くしてるんだぞ。おまえがこんなにもバカだとは思わなかった。で、挙句の果てこのざまかよ。まったく情けない男だな。」病院中に響き渡るぐらいの声で怒鳴りつけられた。「何で逃げ出したんだ?」「・・・。」「答えろっ!」「ごめんなさい。」「理