項羽はまるで中国史上における英雄のように扱われているが、対秦の反乱では降伏して来た秦軍の捕虜20万人を生き埋めにした上、劉邦の助命を反故にして皇帝一族を皆殺しにし、首都咸陽で掠奪強姦を働いた上街を焼け野原に変えた。杜撰な論功行賞で新たな戦争の火種を蒔き、傀儡とはいえ主君であった義帝をご都合主義で殺害。それまで従えてた英布が離れた時彼の家族を殺害し(戦乱の中国史でも相手の家族を殺すのはタブーだった)、垓下の戦いにおいて10万の部下を見捨て僅かな側近のみで逃亡するなど、戦には強くとも人間的にはどうし