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前回までのあらすじ中2の春、横浜から神戸に引っ越して来た実里(みり)は「漫才部」たるものの創部を決意。マンションの隣人で新入生の隼世(はやせ)、クラスメイトの瀬戸が部員に加わり、創部のための職員会議の後、漫才部は正式に文化部の仲間入りを果たした。ある日の放課後、いつものように3人でネタを相談し合っていると、「壮樹」と呼ばれた男の子がやって来て…?「そうき」。瀬戸さんは男の子をそう呼んだ。「あや先輩、知り合いなんですか?」隼世くんが瀬戸さんにそう尋ねた。すると、さっきま
函館ちゃんちゃんこ物語36「函館ちゃんちゃんこ物語」毎年届く年賀状。その中には学生時代の懐かしい仲間のものもある。ここ数年多くなったのが、「退職」の知らせだ。いつの間にかみんな年を取った。道場海峡男(どうばうみお)は、ふと、大学の研究室の機関誌「学大地理」を本棚の隅から取り出した。色あせた機関誌だが、一瞬のうちに学生時代の記憶が蘇り、心がときめいた。「赤い手ぬぐいマフラーにして」「雀荘さとう下宿」を一年で出て、大学の向かいに部屋を借りた道場海峡男。大学の敷地をいつも眺
黒川裕子「奏のフォルテ」。高校入試に出題された作家さんの作品です。(出題は、「天を掃け」)児童書(ヤングアダルト)です。黒川裕子さんのデビュー作で、他の作品と違い主人公は最初から才能を持っています。タイトルと表紙のように、音楽に関する青春小説でした。ホルンを吹く「元天才少年」奏が、壁にぶつかりながら成長して行く姿が興味深い作品です。ギフテッドを持った者の悩みや挫折、子供の才能に親がどこまでついて行けるか、持つ者と持たざる者の壁など才能だけでなんとかはならない事を教えてくれます。
三月の閑話休題です。2024年3月のテーマ「歴史上の人物が登場する漫画」でおすすめしてまいりました。今月のテーマに合致する漫画はそれこそ星の数ほども存在すると思いますが、私の知る範囲で、しかも人におすすめしたいと思う作品ということで、あのチョイスとなりました。個人的には、ビックリ度NO.1が「パリピ孔明」、現在進行形ではまり度NO.1が「黒博物館三日月よ、怪物と踊れ」、実在のモデル多すぎて気になり度NO.1が「ゴールデンカムイ」って感じです。そのうちまたこのテーマでやっ
函館ちゃんちゃんこ物語35「函館ちゃんちゃんこ物語」毎年届く年賀状。その中には学生時代の懐かしい仲間のものもある。ここ数年多くなったのが、「退職」の知らせだ。いつの間にかみんな年を取った。道場海峡男(どうばうみお)は、ふと、大学の研究室の機関誌「学大地理」を本棚の隅から取り出した。色あせた機関誌だが、一瞬のうちに学生時代の記憶が蘇り、心がときめいた。快適な函館ひとり暮らし不気味な夜、階段を上がって西の方角、5,6件の家の屋根越しに見える、アパートの一室の「明かり」
額賀澪「タスキメシ」。高校入試出題の作品です。額賀澪さんの作品は、過去に何作も複数県の入試に出題されています。今年の青森県入試にも「ラベンダーとソプラノ」が出題されています。入試出題に大人気の作家さんですね。本作は、タイトルと表紙の通り「駅伝」と「飯」に関する青春小説です。部活中心の物語ではなく、分量的には「飯バナ」の方が多いので読んでいるとお腹が空いてきます。怪我からの復帰や引退の話など王道の展開もありますが、ネグレクトの問題や少し恋愛要素があったりと密度の濃い作品でした。
前回までのあらすじ中2の春、横浜から神戸に引っ越して来た実里(みり)は「漫才部」たるものの創部を決意。マンションの隣人で新入生の隼世(はやせ)、クラスメイトの瀬戸が部員に加わり、創部のための職員会議の後、漫才部は正式に文化部の仲間入りを果たした。ある日の放課後、いつものように3人でネタを相談し合っていると、見知らぬ男の子がやって来て…?「いやほんまに帰ってもうたやん!どういうことやねん!」言葉とは裏腹に、表情からは満足感が窺える。「邪魔すんでー」と言って入って来たと
★★★★★心の中を爽やかな風が吹き抜ける。前作の『金環日蝕』同様、本作もひったくりの場面から物語はスタートする。本作の軸となる人物は、車いすユーザーの少女・渡辺六花と怪我がきっかけで陸上を辞めた荒谷伊澄。同じ高校、同じクラスの新入生となった二人。気が強い六花と、そんな六花にたじろぐ伊澄の関係が変化していく様子から目が離せない。青春小説でありながら、人が社会で共生していく為に必要、かつ不可欠な事を伝えてくれる。自分を大切にしつつ他者の気持ちをわかろうと努力する事、想像する
全米で禁書処分『ライ麦畑でつかまえて』は善か悪か?完全なる問題作「キャッチャー・イン・ザ・ライ」3月21日(木)[総合]午後11:00その作品は善か悪か―。人々の論議を巻き起こす問題作に迫るドキュメンタリー。「キャッチャー・イン・ザ・ライ」。世界的ベストセラーはなぜ全米で禁書処分を受けたのか?←予告動画その作品は善か悪か―。人々の論議を巻き起こす世紀の“問題作”に迫るドキュメンタリー▼J.D.サリンジャー著「キャッチャー・イン・ザ・ライ」。世界
函館ちゃんちゃんこ物語34「函館ちゃんちゃんこ物語」毎年届く年賀状。その中には学生時代の懐かしい仲間のものもある。ここ数年多くなったのが、「退職」の知らせだ。いつの間にかみんな年を取った。道場海峡男(どうばうみお)は、ふと、大学の研究室の機関誌「学大地理」を本棚の隅から取り出した。色あせた機関誌だが、一瞬のうちに学生時代の記憶が蘇り、心がときめいた。「闇の支配者、おくでたいそう」♪夢の坂道は~木の葉模様の石畳、まばゆく白い長い壁~
函館ちゃんちゃんこ物語33「函館ちゃんちゃんこ物語」毎年届く年賀状。その中には学生時代の懐かしい仲間のものもある。ここ数年多くなったのが、「退職」の知らせだ。いつの間にかみんな年を取った。道場海峡男(どうばうみお)は、ふと、大学の研究室の機関誌「学大地理」を本棚の隅から取り出した。色あせた機関誌だが、一瞬のうちに学生時代の記憶が蘇り、心がときめいた。「忍び寄る魔の手」♪夢の坂道は~木の葉模様の石畳、まばゆく白い長い壁~足跡も影も~残さな
「つきのふね」森絵都著中学二年生が主人公の青春小説だけど、20年ほど前の物語だからか、私が馴染み難い令和の時代背景ではなくすんなりと感情移入ができた。主人公世代だけでなく、心を病んだ大人の辛さなども描かれており、奥深い物語だと感じた。辛い時でも、この物語の登場人物の様に優しい人ばかりだと、きっと元気になれる。生きていくには不安はつきもの、でもそこに夢やロマンがあれば、何とか頑張れるのかもしれない。最終的には穏やかな気持ちになれた小説だった。
人気青春小説、主人公「成瀬あかり」に中毒者続出!『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈氏に聞く人気青春小説、主人公「成瀬あかり」に中毒者続出!──反響は大きいようですね。私自身は読者の方の反応をあまり見ないようにしています。確かに好評をいただいているようですが、どんなにいい感想でもずっと見ていると疲れてしまうので。前作『成瀬は天下を取りに…toyokeizai.net
ゴルフのレッスンの後吉祥寺で昼メシを食うことにした。いつもなら「キンテツ裏」に足を伸ばしてそこいら辺でメシを食い、そのまま歩いて帰るところだがこの日はみっちり苦行に励んだこともあってそういう気にならない。練習場から近いハモニカ横丁の時々利用する定食屋に行ってみたのだが、あいにく休業だった。う~むどうしたものかと暫し悩んでいると、「そうだ『くぐつ草』でカレーを食ってみよう」とひらめいた。(吉祥寺ダイヤ街創業1979年)私がくぐつ草なる店の存在を知ったのは今から2
theCATCHERintheRYE3月21日(木)午後11時~【NHK】完全なる問題作J.D.サリンジャー著キャッチャー・イン・ザ・ライライ麦畑でつかまえて世界30ヵ国語に翻訳され発行部数8000万部以上を誇る青春小説の金字塔。一方で、暴力的な描写や不道徳な表現から全米で禁書処分が多発。完全なる問題作その作品は善か悪か―。人々の論議を巻き起こす世紀の“問題作”に迫るドキュメンタリー。J.D.サリンジャー著「キャッチャー・イン・ザ・ライ」。世界
わたしは母を傷つけた。たった一人の肉親を、言葉のナイフで――。あれから13年、後悔ばかりで大人になった。でも、孤独に負けずにいられたのは、母の、仲間の、「うた」があったから――。うたうAmazon(アマゾン)歌いたくなる小説!中学生の時、絹枝は合唱に誘ってくれた母、君枝に断った。絹枝本人は母を傷付けてしまったことをずっと引きずる。高校生になり、バンドでボーカルをするようになる。大学ではカニザノビーというバンドを組む。そこからはギターの伊勢航治郎ベース
コチラは、ビーズアクセサリーと読書、ときどき脱線を楽しむブログです^^リアンは、4人で活動しております。リアンではビーズアクセサリーキットを中心にアクセサリー販売していますhttps://lian.base.shop/ブロ友さんがお読みになられていて初めて知った本書砂村かいりさんの本、気になる題名ばかりで読みたかったのですが、どうも恋愛小説らしい…私、まったく今恋愛小説興味なくって保留こちらは青春小説とのことで砂村かいりさん初読みは本書に『苺飴には毒があ
函館ちゃんちゃんこ物語32「函館ちゃんちゃんこ物語」毎年届く年賀状。その中には学生時代の懐かしい仲間のものもある。ここ数年多くなったのが、「退職」の知らせだ。いつの間にかみんな年を取った。道場海峡男(どうばうみお)は、ふと、大学の研究室の機関誌「学大地理」を本棚の隅から取り出した。色あせた機関誌だが、一瞬のうちに学生時代の記憶が蘇り、心がときめいた。「夢の坂道は~木の葉は模様のちゃんちゃんこ」朝である。道場海峡男は時計を見た。10時10分・・・・。西洋
前回までのあらすじ中2の春、横浜から神戸に引っ越して来た実里(みり)は「漫才部」たるものの創部を決意。マンションの隣人で新入生の隼世(はやせ)、クラスメイトの瀬戸が部員に加わり、創部のための職員会議の後、漫才部は正式に文化部の仲間入りを果たした。ある日の放課後、いつものように3人でネタを相談し合っていると、突然扉が開き…?「邪魔すんでー」そう言って突如私たちの前に現れたのは、関西弁特有の圧を含ませた声とは裏腹に、女子の中で平均的な身長である私とほぼ変わらなさそうな背丈
土佐の郷士の家に生まれ、維新の立役者となった坂本竜馬の奇跡の生涯を描く長編歴史小説。著者は司馬遼太郎。文庫本第8巻は、武力によらずして将軍に政権を返上させる大政奉還が稀世の妙案であることを、京を拠点として土佐の同郷の中岡慎太郎の協力を得て、武力討幕主義を貫き武装蜂起の計画を熟させていた薩長両藩を粘り強く説き理解を得ていく過程、またその実現に向けて公卿の岩倉具視の賛成を得たり大胆にも大目付など幕府高官を直参して地ならしする動き、長崎の水兵斬り事件を機とした長崎と二
函館ちゃんちゃんこ物語31「函館ちゃんちゃんこ物語」毎年届く年賀状。その中には学生時代の懐かしい仲間のものもある。ここ数年多くなったのが、「退職」の知らせだ。いつの間にかみんな年を取った。道場海峡男(どうばうみお)は、ふと、大学の研究室の機関誌「学大地理」を本棚の隅から取り出した。色あせた機関誌だが、一瞬のうちに学生時代の記憶が蘇り、心がときめいた。「10時10分、一気に顔面が熱くなった」歴史情緒豊かな街「函館」で、大学の前庭を借景に、道場海峡男は、新しくaudio-
(ややネタバレあり)初の瀬尾作品。書店で例によって未読作家の作品を探していて、平積みされている本書が目に飛び込んできた。代表作「そして、バトンは渡された」は何度か手に取りかけてやめたことがあるが、こちらは映画館サイトのスケジュールで見かけた同名映画の原作というのが何だか気になって読んでみることにした。重度のPMS(月経前症候群)の影響で月に1回怒りを爆発させて人に攻撃的に振る舞う藤沢美紗、パニック症候群で突如立ってられないほどの体調不良に襲われ、何事にも意欲を失った山添孝俊。ともに前の職
『小説は書き出しが命(ジッド編その1)』『アンドレ・ジッドという作家(2)』『アンドレ・ジッドという作家(1)』『シュテファン・ゲオルゲ「うっとうしい夕べ、しらじらしい朝」』StefanGeorg…ameblo.jpユベール火曜日五時頃、大気がひんやりしてきたので、ぼくは部屋の窓を閉めて、書き始めた。六時に親友のユベールが入ってきた。競馬場からの帰りだった。彼は言った、「おやっ!仕事かい?」ぼくは答えた、「『パリュード』を書いているのさ」「何だい、そりゃ」--「本だよ
ども、OKKAです。今回紹介するのは、「同志少女よ、敵を撃て」で本屋大賞を受賞した逢坂冬馬のこの本!「歌われなかった海賊へ」(逢坂冬馬著早川書房)です!1944年、ナチ体制下のドイツ。父を処刑されて居場所をなくした少年ヴェルナーは、体制に抵抗しヒトラー・ユーゲントに戦いを挑むエーデルヴァイス海賊団の少年少女に出会う。やがて市内に敷設された線路の先で「究極の悪」を目撃した、彼らのとった行動とは?──本屋大賞受賞第一作。読んでみた感想は…。ほろ苦い結末…でも、ほん
函館ちゃんちゃんこ物語30「函館ちゃんちゃんこ物語」毎年届く年賀状。その中には学生時代の懐かしい仲間のものもある。ここ数年多くなったのが、「退職」の知らせだ。いつの間にかみんな年を取った。道場海峡男(どうばうみお)は、ふと、大学の研究室の機関誌「学大地理」を本棚の隅から取り出した。色あせた機関誌だが、一瞬のうちに学生時代の記憶が蘇り、心がときめいた。「勝手に、海峡床屋・ミリンダオレンジ果汁入り」今日も、「神の人差し指」と言われる道場海峡男の指が、変幻自
前回までのあらすじ中2の春、横浜から神戸に引っ越して来た実里(みり)は「漫才部」たるものの創部を決意。マンションの隣人で新入生の隼世(はやせ)、クラスメイトの瀬戸が部員に加わった。3人は創部のための職員会議で「M-1でナイスアマチュア賞」という目標を発表。会議の最後に、隼世と実里のコンビ「みもさと」が漫才を披露した。あの後、漫才部は正式に文化部の仲間入りを果たした。どうやら職員会議に出席していた生徒会メンバーの誰かが色々周りに話したみたいで、「日向川さん、ほんまに部活作っ
村上しいこ「空はいまぼくらふたりを中心に」。高校入試模擬試験に出題された作品のシリーズの一冊です。3部作の2作目で、他2作品と主人公が違います。今回の主人公は、他の2作目の主人公の先輩にあたる男子高校生です。水泳部と「うた部」の兼部をしています。体を壊して水泳部では結果が出ませんでしたが、うた部で「甲子園」に出場するために活動中です。そこに、LGBTQや恋愛関係の問題が降りかかり悩みまくります。他2作品より、学生目線の主題なので読みやすそうです。シリーズ通して読んでもらうことをおす
函館ちゃんちゃんこ物語29「函館ちゃんちゃんこ物語」毎年届く年賀状。その中には学生時代の懐かしい仲間のものもある。ここ数年多くなったのが、「退職」の知らせだ。いつの間にかみんな年を取った。道場海峡男(どうばうみお)は、ふと、大学の研究室の機関誌「学大地理」を本棚の隅から取り出した。色あせた機関誌だが、一瞬のうちに学生時代の記憶が蘇り、心がときめいた。「神の人差し指・海峡床屋」3月というともう春のはず。心は春の暖かさに浸りたいのに、関東、甲信地方がまた雪だそうだ。
村上しいこ「うたうとは小さないのちひろいあげ」。高校入試対策模擬試験に出題された「青春は燃えるゴミではありません」のシリーズ最初の作品です。3部作の最終巻から読んでしまったので、本来と違う視点で読んでいます。(連作のシリーズだと思わず読み始め、面白くて後から全巻購入しました。)最終巻までメインキャストが変わらないので、成長の過程を噛み締めて読ませてもらいました。面白く読めましたが、この最初の巻から読むのをおすすめします。主人公は、中学生時代のイジメから引き篭もりになった友人を気にし
ゴールデンタイムの消費期限(文芸単行本)Amazon(アマゾン)${EVENT_LABEL_01_TEXT}自分の消費期限は、もう切れているのかーー小学生でデビューし、天才の名をほしいままにしていた小説家・綴喜文彰は、ある事件をきっかけに新作を発表出来なくなっていた。孤独と焦りに押し潰されそうになりながら迎えた高校三年生の春、綴喜は『レミントン・プロジェクト』に招待される。それは若き天才を集め交流を図る11日間のプロジェクトだった。「また傑作を書けるようになる」