青年は苛立っていた。訳もなく衝動が湧き上がる。カッカしていて、とてもじゃないが家でじっとはしていられない。そこで気分転換に近所にある公園まで散歩してみる事にした。公園には大きな池がある。平日の昼間という事もあり、青年の他にはほとんど人影はなかった。青年はただボーッと池を見つめる。波立っていた心をクールダウンさせるためだ。「自分でも何故こんなにイライラしているのか分からないんだ。ただ、今のこの状態は何かが違うって事だけははっきりと言える。その違和感の正体が突き止められないからずっとイライラのループ