中学3年の校内ロードレースは戦前からの予想通りサッカー部の下田くんとの一騎打ちだった。折り返しの前に2人だけになり、そこからはマッチレースとなった。彼はスプリント力もあったので(というか私が無い…)学校のグランドへ戻ってからのラスト勝負では勝ち目が無いことは分かっていた。だから、その前に勝負をつけなければならなかった。折り返し後に何度かスピードの上げ下げをして揺さぶってみたものの、その都度直ぐに彼はピタリと私の後ろについてきた。学校近くの最後の上り坂で残っている力を振り絞って何とか引き離した…、