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春分の日。ここから太陽がより長く顔を見せてくれる季節ですね。現代人の日常において「美しいもの」と「儚いもの」は完全にイコールとまではいかないまでも、部分的に重なる概念としてとらえられることがしばしばあります。けれども、西洋美術史に接しているときは儚いものは良きこと(美しいもの)として尊ぶよりも、むしろ、忌むことの方が多いように感じます。それは、西洋美術史や絵画そのものというよりキリスト教的価値観の反映とも言えそうです。絵画には、その時代、あるいはその社会の
内田ユミ(ルーヴルの魔女)です。ふたりの魔女によってあなたの人生に魔法がかかる会を開催します。絵画には、「美しい」とは言い難い作品もたくさんあります。むしろ、そういう作品の方が多いかも...ほとんどの人の人生も、美しいことだけで埋め尽くされてはいません。けれども、その「美しくはない」状態を知っているひとだけが本当の美しさに出会えるのかもしれません。美しさとはなんだろう?という問いは、素朴だけれど、探求しがいのあることです。私が人生をかけて追
※今日の写真はガラスのピラミッドに反射した陽光が建物で光る一枚✨◇早割り:明日2月12日(日)まで◇開催日:3月11日(土曜)午後新宿駅近く前半は『ルーヴル美術館展』を楽しむための西洋美術史セミナー(内田ユミ)休憩を挟んで後半は...本来の自分とつながり、自然体で楽しめる魔法のお茶会(しばたみか)です。=====集まってくださった方と幸せな時空間をともに楽しむというイベント趣旨もありますのでアーカイブ
パリのガイドブックなどで「ルーヴル美術案に行ったら見ておきたい作品〜点」のような記事をみかけることがあります。そんな記事などを参考に館内で目当ての作品を目指しても、作品がない(展示されていない)ことがあります。今日の上の写真は、17世紀フランスの画家ジョルジュ・ド・ラトゥールの展示室です。有名作品に、「いかさま師」というものがあります。画家のエリアをが探して行って見ると
私がはじめて、セミナーを行ったのは2014年の9月でした。テーマは「ルーヴル美術館のまわり方」。セミナールームは、総武線沿線のある駅に近い場所を選んびました。(便利なように)でも線路と近すぎて、時おり、電車の走行音が、窓から聞こえてきました。あのとき、何者かよくわからない私のセミナーに来てくださった方々。。。最前列の席で、あたたかい表情でうなづきながら聞いてくださった女性、熊本県から来てくださった母娘、帰り際に、わざわざ感
ルーヴル美術館、リシュリュー翼・2階。1980年代後半に実施された「ルーヴル大改造計画」(グラン・ルーヴル・プロジェ)まで、大蔵省として、実際に使われていた一画です。*ちなみに「ガラスのピラミッド」が出来たのも同プロジェクトです。ナポレオン3世の好みでもあり、時代の主流でもあった、「ネオ・バロック」と呼ばれる様式です。ヴェルサイユ宮殿のような建築の進化系といったところでしょうか。。。
「美しき絵ガラスの聖母」シャルトル大聖堂内のステンドグラス制作:1180年別名、「ブルーマリア」と呼ばれるステンドグラス。電飾が仕込まれているのでは???と不思議に思うほど、深く、濃い輝きを見せるステンドグラスです。12世紀から、よく残っていてくれたと感慨深さまで感じます。シャルトルは、パリから電車でおよそ1時間ほどの静かな街です。
本日、8月12日は、英国の画家・版画家・詩人のウィリアム・ブレイクの命日です。1757年-1827年享年は69歳でした。「ウィリアム・ブレイク」という名はおそらく、「知る人ぞ知る」という感じではないかと思います。特に、日本での知名度は、それほど高くはないでしょう。しかし、インパクトの強い作品を残しているので彼の作品を見かけると知っているように感じる
美術館は、行くだけでも楽しいところだと思います。ぼんやりと絵を眺めるのは、至福の時間ですね。西洋美術史の講師を仕事にしている私もこみ入ったことは考えずにただ雰囲気を楽しむこともあります。ときどき、ブログやメルマガの読者さんからこんなコメントをいただくことがあります。絵画の「知識」を取り込んでしまうと自分の感性で見ることができなくなるのではないでしょうか?たしかに、絵を見たと
「芸術」と呼ばれるものには、有形・無形さまざまのジャンルがあります。(かつてセーヌ川のクルーズ船から撮った一枚)建築物の場合は、実際に、人々が利用するという実用面での機能の大きさに特徴があります。絵画や、彫刻作品は作家が作って完成させたら、その後に、第三者が手を加えることは基本的には、ありません。けれども、建築
ルノワールは、現代とても愛される画家のひとりです。本日はご命日。享年78歳1919年12月3日に亡くなりました。今日で没後102年です。子どものかわいらしさや女性の美しさなどの見た目の美点だけでなくモデルの内面的な長所を最大限に引き出す表現が魅力のひとつです。本人の明確な意図として、絵の題材にするものは愛
今日(11月24日)は、フランスの画家アンリ・トゥールーズ=ロートレックの誕生日です。1864年11月24日、パリで生まれました。もしも存命であれば、157回目のバースデーです。2017年10月三菱一号館美術館「ロートレックとアートになった版画・ポスター展」にてロートレックの作品には、パッと見て印象に残る強力なインパクトがあります。急ぎ足で歩く人々の眼を惹きつけ
生涯の間に、画風が変化していく画家は多いです。いや、「多い」というより画風の変わらない画家はいないと言ってもよいでしょう。>>最初の記事(毎年行われるゴッホ展と今回の違い)>>2つ目の記事(コロナ禍で変わる美術展)今日も、ゴッホ展レポの続きです※秋の日の穏やかな上野公園ただし、その画風の変化の様相はさまざまです。年齢を重ねるごとに、果物が熟していくようなゆるやかな変化の画家もいれば、実が熟したのではなく、まるで別の果物に変わってし
2020〜21年にかけてコロナの広がりで多くの美術館はしばらくあいだ閉館を余儀なくされその後は、予約制のシステムに移行するところが増えてきました。>>ゴッホ展レポ(前の記事はこちら)今回の「ゴッホ展」も事前にインターネットで予約して支払いを済ませると入場チケットに相当するメールが送られてくる仕組みです。▽ここから予約できますゴッホ展─響きあう魂ヘレーネとフィンセント270点を超えるゴッホ作品を集めたヘレーネ。彼女のコレクションを中心に52点
10月25日は、20世紀の、いや、西洋美術史全体を見渡しても最強といえそうな画家パブロ・ピカソのお誕生日でした。PabloPicasso1881年10月25日-1973年4月8日仮に存命であれば、140回目のバースデーです。スペイン、マラガに生まれ、主に、パリを中心に活動しました。**********幼少期に「喋る」よりも先に「描いた」といわれるピカ
10月4日は、画家ミレーのバースデーです。近代フランス(バルビゾン派)を代表する画家のひとりです。ジャン=フランソワ・ミレー(Jean-FrançoisMillet)1814年10月4日生まれよく知られているのは、農村の風景を描いた作品です。見た目として、全体的に茶色っぽく題材としても、物静かな印象です。派手さや、インパクトの強さはないものの心に染み入る郷愁のようなものがあ
★この投稿は、西洋美術史セミナーや映像商品などのご案内や、購入ページリンク先のまとめとして随時更新しているページです。>>お問い合わせはこちらから(*随時更新:最新更新日2021年10月1日)「絵画巡礼」西洋美術史オンライン講座10月22日から第一回目のセミナーをスタート以後、毎月1度、西洋美術史のセミナーをZoomで行います。2015年以来の公開収録に参加いただけます。>>詳しくはこちらのページから
8月15日はナポレオン・ボナパルト(ナポレオン1世)のバースデー1769年コルシカ島で生まれましたNapoléonBonaparte252回目のバースデーです。「アルコレ橋のナポレオン」(習作)ジャン・グロ1796フランス好き(フランス絵画好き)の人にとってはとても、馴染み深い人物です。ナポレオンと聞いて、私が思い浮かべる作品は、
ひまわりを目にする時期になると、連想する一枚。大きな家の前で背の高い花々が揺れています。眩しい光を浴びて、幼い子どもが佇む様子が描かれたこの絵は、「幸福」そのものを表したかのようです。「ヴェトゥイユの画家の庭」クロード・モネ作1880年「ヴェトゥイユ」は、パリの北西部にある、セーヌ河下流域の小さな街。モネの作品にはよく登場します。
6月15日は、ニコラ・プッサンの誕生日。NicolasPoussin(1594〜1665)17世紀をフランスを代表する画家のひとりです。もし生きていたら、427回目のバースデーです。人生の大半をローマで過ごしていますがルイ13世からお呼びがかかってパリに、一時期戻って活動していた時期があります。画家の代表作「アルカディアの牧人たち」はその頃にかかれました。別称(我
初対面で出会った相手に対して、「この人ともっと話したいな」と思うことはないでしょうか。その相手は、恋愛対象に限ったことではなくまた、ビジネスで有益な関係性を作れそう、などの利害関係のつながりでもない。純粋に、人としての魅力を感じてそう思える相手が生涯のうちに、何人かは現れるのではないかと思います。「この人と、もっと話してみたいな」という日常に訪れる感情を、
本日(6月8日)はミレイの誕生日。今日の絵は、ミレイの代表作でシェイクスピアの歌劇「ハムレット」の一場面を描いた「オフィーリア」です。「オフィーリア」を題材にした作品は、他の画家の作品でも西洋美術史上にたくさんあるのですが、現代では、「オフィーリア」といえば、なんといってもミレイのこの作品で、ミレイといえば、「オフィーリアの作者」という認識になっていると言ってよいでしょう...。
本日(6月7日)は画家ポール・ゴーギャンの誕生日。PaulGauguin(1848.6.7~1903.5.8)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜私のまわりには絵画好きな方が大勢いらっしゃるのですがゴーギャンが好きという方はそう多くはいらっしゃいません。けれど、その数少ないゴーギャンファンの方々はゴーギャンが大好きなことが多いように思います。決して、万人受けする画風ではないけれど一度好きにな
絵画には、長らく「タイトル」というものがありませんでした。このことは、絵画が制作される社会的背景が関わっています。題材を決めるのは、発注元であって、制作者(画家)ではなかったので、タイトルをつけるという必要(というか発想)がそもそもなかったのです。この状況が変わってくるのは、ざっくり言って、18世紀半ばころから。現代の芸術作品においてはタイトルも作品
5月11日画家サルバドール・ダリのバースデー1904年、スペイン__フィゲラスで生まれました。仮に生きていたら、117回目のバースデーです。ダリ展の撮影コーナーにてダリの誕生日です〜個人的に、わたくし、ダリには思い入れが強すぎて、「好きな画家は?」と聞かれてもダリの名は、あえて挙げないことが多いです〜2016年8月に、「ダリとシュルレアリスム
アンリ・ルソーは素朴派(プリミティヴィスム)と言われる20世紀フランスの画家です。「素朴」という単語はあたたかさや、誠実さのような魅力を表せる言葉ではありますが洗練されていない、単純な、単調な、というニュアンスも感じさせます。とくに人柄ではなく、作品について「素朴」と表現した場合、発言者の意図としてはネガティブに偏った印象を受けやすいように思いま
右に描かれた男性は、竪琴を掲げて、頭には、葉っぱで出来た冠(月桂冠)を乗せています。ここだけでは、芸術の神「アポロン」という可能性もあるのですが※オルフェウスはアポロンの息子なのでアトリビュート(持ち物)が似ています後ろ手に、女性の手を引いて歩いている場面設定から、彼が「オルフェウス」で、冥界から妻を連れて帰ってきたところだと判断できます。▼参考記事モロー「オルフェウスの首を運ぶト
4月19日はルネサンス後期の画家パオロ・ヴェロネーゼのご命日。今年は、亡くなってから433年目。享年は60歳でした。1528年(月日は不明)〜1588年4月19日ヴェロネーゼは、一般的に「とても有名」とまでは、言えないかもしれませんがルネサンス好き(とくに後半の…)の方ならばティツィアーノと並ぶくらいに親しみを感じる画家で
4月6日はラファエロ・サンティの誕生日。1483年4月6日イタリア・ウルビーノ生まれ盛期ルネサンスを代表する巨匠のひとりです。RaphaelSanti(1483-1520)「美しき女庭師(聖母子と幼き洗礼者ヨハネ)」ルーヴル美術館もし、生きていると仮定したならば・・今年は、538回めのバースデーです。ラファエロは、お誕生日と亡くなった日が一緒なので6日は、ご命日でもあ
2月25日は、フランスの画家・ルノワールの誕生日。仮に存命なら180回目のバースデーです。Pierre-AugusteRenoirピエール=オーギュスト・ルノワール1841/2/25〜1919/12/3「黒は色彩の女王」1841年、フランス中部の都市リモージュに生まれ、幼い頃(3歳)に一家でパリに移ります。13歳で、陶磁器の絵付け職人の見習いになりました。