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Ⅸhappiness…失恋の傷というのは、なかなか癒えないもので、いまだに僕は多少の空しさを抱えて生きている。それでも、まだ生きていられるのは、おそらく今の彼女のおかげだ。この話の最後は、少しだけ今の彼女との出会いを話して終わりにしよう。彼女が亡くなってから、僕はある意味『燃え尽き症候群』になっていた。世界はモノクロに見えていたし、恋心なんてものは完全に忘れていた。ある種の人間らしさを、あの時期は失っていたかもしれない。それほど彼女の死は、僕を絶望と後悔の海へと突き落としたのだ。
Ⅷ彼女は僕の涙を奪ったみたいだ「…せつなさは、渇く前に拭わなきゃね」せつなさを拭う、という耳慣れない言葉を、最初、僕は理解できなかった。「…せつなさを、拭う…?」「そう。せつなさは跡になっちゃうからね」少し、寂しげな笑顔を浮かべて彼女はそう言い、続けた。「これ、お父さんの受け売りなんだけどね、涙っていうのは後悔とか悲しさとかの化身だから、跡になる前に拭わないと、しばらく後悔とかは残ったままになっちゃうんだって―」…彼女はこのあとしばらくして入院し、日に日に弱っていった。そして、
ⅦCrying~そうして、せつなさは流れていく~…さて、そろそろ僕と彼女の別れの話に入らなければいけない。15才までは、今までのような平凡な生活を送ってきた彼女に、あの夜の出来事からしばらく経ったある日、学校の健康診断結果で異常が見つかり、病院で精密検査をした結果、ある病が見つかった。病名は覚えていない。宣告を受けて泣きじゃくる彼女から聞いたことは間違いないが、どうにも当時の僕には小難しい病名だった。…その日が大雨だったことはよく覚えている。彼女は、そんな天気のなか傘もささずに、
ⅥMidnightRendezvous(後編)…彼女との長いキスが終わって、まだ彼女の色っぽさに惹き付けられている身体を、なんとか自分の思考の支配下において、吹っ飛びそうだった意識はどうにか元に戻った。「…ごめん、止めらんなかった」彼女が照れながらも申し訳なさそうに言う。「…別にいいよ。好きなんだから」それに対して、僕も照れながら返した。「…あんなに自分で『好き』って感情、抑えられなくなったの初めてだったの。だから、とりあえず、一緒にいたかったんだ」彼女が照れ笑いしながら、そう
ⅤMidnightRendezvous(前編)…よくよく考えてみれば、ここまでの流れのなかで、彼女と僕が『付き合ってる』なんて、はっきりと言ったことはなかった。2人とも、好き同士なことはわかっていたけれど、それでも『好き同士な友達』という曖昧なカテゴリーのなかで、未だに彼女と僕の関係は推移していたのである。そんな関係が変わっていったのは、彼女の父親が亡くなってから1年が経った頃の話だった。《彼女の父親が亡くなって1年》この日は、秋雨前線が活発になったとか、そんなような理由であいにく
Ⅳそうして、流した涙は愛になる《彼女の父親が亡くなって3ヶ月》彼女の父親が亡くなって3ヶ月が経った。彼女は、できるだけ、周りにはいつも通りに振る舞おうとしているが、やはりどこかぎこちなさを感じる。そして、自分のことよりも人のことを心配する性格の彼女は、あの一時期みたいに、もういい、来るなというぐらいのペースでまた僕の家に来るようになった。いつものように、満面の笑みで「遊びに来たよー!」と、僕を呼び、いつものように僕の部屋に上がる。親しい人が亡くなったという点で、僕も落ち込んでは
ⅢLifegoeson《8年前、僕・彼女ともに14才の夏》この頃の僕と彼女の関係に関していえば、しばらくはたいした変化もなく、日々は平穏に過ぎていっていた。ただひとつを除いて。この年の夏に彼女の父親が亡くなった。2年前の北海道の一件で、シャッターを切っていた張本人である。死因は交通事故。赤信号を無視してきたバイクが転倒、青信号で横断歩道を渡っていた、彼女の父親が巻き添えとなってしまったのだという。僕がそのことを知ったのは、彼女からの突然の電話だった。その声は、今までの彼女
Ⅱお互いに、少しだけふらつきながらあの北海道での一件からしばらくして、また、よくわからないのだが、彼女の家に遊びに行った。僕の両親もいたし、家族ぐるみで、ホームパーティでもやってたんじゃないだろうか。ちなみに、彼女との関係はというと、煮え切らない関係が続いていた。友達以上、恋人未満。この間の不意打ちで、彼女が僕をどう思っているかは、8割方理解してしまった。でも、お互いになにも言い出せないままで年は明け、今に至っている。彼女の方は、双方の親の目を盗んでは、あの時のように頬にキスを仕
それなりに暑かった、あの夏の思い出を、僕はバルコニーに出て月を眺めながら、ほどよく冷えた缶チューハイを飲みつつ、夜風で冷ましていた。後ろにある僕とキミの部屋ではホームパーティをしている。そんな空間から抜け出して、オレのあとを追うようにバルコニーに出てきたキミが近づいてきて、笑顔でこう言った。「なーにしてんのっ?」「…え?」「となり…、いい?」「…あぁ」そのあと、一瞬の沈黙が、2人を包んだ。「…で、何してたの?夏になると、よく1人で月見てるよね?」興味津々に聞いてくる彼女に、僕は
こんばんは、お久しぶりです。神崎です。最近は、きなこさんが主にこういう記事を書いてくれていましたが、こうして書いていかないと、サークルの中での私の存在が空気になってしまうので(笑)、久々に書かせていただきます。きなこさんに任せっきりで、申し訳ないなぁなんて思っていたところでしたし…さてさて、最近はすっかり鳴りをひそめてしまった我々3人ですが、3人ともこのところ忙しくしておりました。なかなか、こちらに割ける時間が確保できず、本格的な更新としては、合同企画『またいつか会えるよで始まる世界』
01お名前(PN・HN)を教えてください。01神崎日歩02その名前の由来は?日進月歩から。神崎は適当に…03今の名前、気に入ってますか?気に入ってます04ライターですか?ポエマーですか?ライター05使っているPC、機種は何?pcは不使用強いて言うならレノボ06愛用のPCソフトは?Word07物を書くときは紙?PC?ノート、ガラケー併用08どんな時書いてます?暇なとき通学中09物書き時の自分の精神状態は?別人格だと思ってます10PC打ち込
コンニチハー((((o´ω`o)ノきなこヨーグルトです。合同企画が今週からスタートします!それに伴ってトップバッターの告知などをさせていただきます!前回の記事で神崎日歩がトップバッターだと言ったな。あれは嘘だ。今回はスマホのアプリでランダムに決めました。その結果を報告します!トップバッターは…覚醒カレー粉!!!!!!!こうなりました!ちなみにこうなったことは誰にも言ってませんwww今回実はカレー粉先生にはある程度の縛りを追加してます。百合禁止銃器による戦闘描写、およびそれに伴
どうも皆さん。知っているでしょう?水曜どうでしょうでございます。(ちげーよ)きなこヨーグルトです。最近、ブログに割ける時間が多くなったと思っていたら少なくなってきている空気感を感じております…さあ、皆さん。何か気付くことはありませんでしたか?(唐突)この「いつかまた会えるよで始まる合同」の中で。考えて下さい。(宗教かな?)↓↓↓↓↓今回実は寄稿して下さった方がいらっしゃいました!と言っても、ブログの前から繋がりがあった友達なのですが…wwwまぁ、もう気づいている方がほとん
あとがき夜の街はいいですよね。どうもこんばんは、神崎です。今回は1話完結、恋愛ものの短編を書いてみました。いかがでしたか?完成度が低いのは、ご愛嬌ということで…(汗)さてさて、実は、今回は自分が小説書きを趣味としてから、はや4年。非公開だった時期を含めたとしても自身初めてとなる企画ものです。これがアップされる頃には、このサイトの事実上の編集部業務とかを担当していただいているきなこヨーグルトさんがすでに編集を終えて、その模様がアップされているかと思いますが(なにもかも任せっきりでご
気がつくと彼女はそこにいて、「久しぶり」と、僕に微笑んだ。「…あぁ、久しぶり」その笑顔に少しクラッとして、ドキドキしているのを押さえながら、少し目をそらすようにして、僕は返した。彼女、宮野恵麻は、僕が高校生の時、仲の良かった女友達で、結局言い出せなかったけれど、その当時、僕は彼女のことが好きだった。高校を卒業してから2年、一切連絡を取ったことがなかった宮野に、友達とのカラオケが終わり、特に用もないままぶらぶらとしていた夜11時のとある繁華街の大通りで、この日、僕はばったりと再会したの
Trinity-saga特別企画始動!きなこヨーグルトです。ついにこういう企画ができるとは…!楽しみです。事の発端は、先日の座談会の帰りに神崎氏と「なんかテーマ決めてやりたいよねー」「そうだねー」「何にする〜?」「また会えるよとかは?」「それだ!!!!!!」ってな感じで決まりました…wwwいつも通り過ぎて笑うwwwこれからよろしくお願いします!ルール説明登場人物主人公…二十歳前後ぐらいヒロイン…詳細未定全般的なベースとしては、夜の街が舞台。(↑現実世界か異世界は