今回の熊谷守一展には、モリカズ作品を好きな方がリピーターとして何度もギャラリーに来てくれています。展示作品で唯一解説をつけていることから、注意深く鑑賞されているのが、スケッチとして描かれた『あをはずく』です。あをはずくとは、ふくろう(ミミズク)の仲間で、守一の画室に「主(ぬし)」として飼われていたコミミズクを描いたものだと言われています。作品をよく見ると、胴体のところを茶灰と色指定する書き込みがあります。実際の4号の油絵の作品は指定した色で描かれているので、その下絵であった可能性が高いと思われま