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蚊を叩きティッシュに並べ今二匹河野祐子蚊もちらりほらり是(これ)から老いが世ぞ小林一茶夏の猫ごぼろごぼろと鳴き歩く金子兜太酒過ぎし藪蚊やわあんわんわんと小林一茶じゃんけんで負けて蛍に生まれたの池田澄子さくさくと飯くふ上をとぶ蛍小林一茶『俳句いまむかしふたたび』(毎日新聞出版)から。同書の77ページから79ページの句を引いたが、一茶が活躍している。一茶は575の表現に腐心している。一茶の面白さを「表
(2022年12月1日発行)きょうは音読の会でした。私は池田澄子さんのエッセイの中で興味を持った師であるところの三橋敏雄に関しての章を2篇選んで持っていきました。三橋敏雄氏の俳句を写します。大正九年以来われ在り雲に鳥かもめ来よ天金の書をひらくたび少年ありピカソの青の中に病む酒を飲み酔ふに至らざる突撃鉄条網これの前後に血流れたり支那兵が銃を構へて来り泣く斥候が敵の斥候に会ひ黙せり絶滅のかの狼を連れ歩く昭和衰へ馬の音する夕
昨日新聞を読んでいたら「おおっ!!」と目にとまったコラムがありました。それは蛍のことを書いたコラムの中に昔出会った大好きな句があったから。「じゃんけんで負けて蛍に生まれたの」池田澄子句集『空の庭』(写真坂東寛司あおば出版)初めてこの句を目にした時子ネコの写真とともになんだか忘れられなくなりました。もうとにかく素敵!!!そっかぁ蛍になったのはじゃんけんで
(2021年12月1日発行)以下、Amazonよりの転写です。最新句集『此処』で2020年度の読売文学賞を受賞した俳人が、3・11からコロナ禍までの10年間に日経新聞や俳句雑誌に発表してきた60篇あまりのエッセイを1冊に編む。タイトルは自作句「本当は逢いたし拝復蝉時雨」から。時々のくらしを営む「此処」から「彼処」にいる本当は逢いたい人たちを思い綴る。彼処にいるのは――軍医として赴いた戦地で命を奪われた父、俳句の師、つい最近亡くなった夫、そして被災地で、猛威を振るう
池田澄子さんの記事、実は自分で何回もリブログしています。今年に入って3月にもリブログしています。テーマ自体はとてもいいと思うのですが、なにしろ、まとめ方が下手💦補いながら読んでいただけるとありがたいです。それに、どこかうわついているような書き方…。去年はコロナで大変でしたのにね。多分、島らっきょう漬けたので興奮していたんでしょう。父も元気だったし…。そう、父への手紙に「島らっきょう漬けました」って書いた気がします。一年でこんなにも変わる。
池田澄子句集『此処』その五「この道」36句からいくつか紹介します。湯に放つ刹那春菜の嬉しそう細切りの海苔を散らせばこぼれて春野よ川よ花よ人よと雨が降る藤重く垂れて心の端に触れる然る夏の靴ずれのことハグのこと・・・・・*なかでも好きな句をあげたわけですが、一句一句が池田澄子だなと思わせられます。もしこれらの句が、どこかの投句ページに匿名であったらどうだろうかと考えてみる―。やっぱり光っているだろう。たった12音なのに。静か
大阪は今日は雨。肌寒い、かなり。昨日のユキヤナギ。白い花の面積が一気に広がってきた。明日晴れたら、全面、白いかも。月・雪・花そしてときどき焼野が原池田澄子前へススメ前へススミテ還ラザル「雪月花」だから日本のことだろう。でも、世界ととらえる方がいいかな。穏やかな時代もあるけれど焼野が原の時代がいつもある。なんとも皮肉な言い回しで平和への思いが描かれている。戦争をもっとクローズアップしてとらえたのが「前へススメ」。威勢よく進んで行くのはいいけ
池田澄子句集『此処』その四「何処」の52句のうちから昨日は5句をご紹介しました。本日も5句をご紹介して「何処」は終わります。こころ此処に在りて涼しや此処は何処手首ほそきおとこ可愛や萩すすき食欲さびし赤い木の実に来る鳥も人類に玄関の戸の結露あり首の根に脈あることも桜の夜「何処」52句中の最後に首の根に脈あることも桜の夜が置かれています。連句の式目のように最後が「春・花」で終わるのはほっとしますね。・・・・・*「何処」の次
池田澄子句集『此処』その三「体」の次は「何処」の52句。そのうちからまず5句をご紹介。「何処」は「いずこ」ではなく「どこ」と読むのだと思います。数の子の薄皮ほどの自愛かな胸に入る空気春です春ですと落梅を拾って嗅いで投げて帰る結局は話し足りない筆生姜青あらし柱は斧を夢にみるかいいですねえ。落梅を拾って嗅いで投げて帰るとか・・・なんと瑞々しいこと。私も落梅見つけたらそうするかも。でも100%それで終わります。・・・・・*
池田澄子句集『此処』その二『此処』目次の最初は、「体」と名づけられた四十句から成っています。そのなかから五句紹介します。※昨日紹介した二句はこの「体」の冒頭に掲げられています。花ふぶき体がこころを捨てたがる独り歩みきて君よ新樹のように立つきりたんぽいのちあるものさびしがり逝きし人々木の葉しぐれの光の中綿虫よ此の世ひろすぎではないかひたひたと胸をうちます。・・・・・*お付き合いいただきありがとうございました
池田澄子句集『此処』その一池田澄子さんの第七句集『此処』が届きました。黒い表紙に見返しは深紅です。…心臓がトクンとします。でも慌てない慌てない。まず一句目。此の世の此処の此の部屋の冬灯※冬灯(ふゆともし)―冬の季語続いて二句目春寒の夜更けに亡師と目が合いぬ今日ご紹介するのは冒頭のこの二句です。一句目は句集のタイトルの「此処」が出てきます。グーグルマップでカメラが高い位置から「私」がいるこの部屋に寄っていくようなイメージ。二句目の季語「春寒」は春
★やっぱり大好き!池田澄子ウクライナ戦争と呼べばいいのでしょうか。暗い春になりそうです。そして、戦争といえば池田澄子さんを思い浮かべます。俳人の池田澄子さんです。▶じゃんけんで負けて蛍に生まれたのという句が有名です。私のブログ内検索で「池田澄子」と入力すると7件もヒットしました。わたし、やっぱり相当好きなんですよ、澄子さん。「池田澄子さんを深掘る」と題したこのリブログ記事、今読んでみて、さらに心に深く沁みてきます。師ともいうべき三橋敏夫さんへの思い。
断捨離の途方にくれて冬薔薇冬薔薇は「ふゆそうび」と読む。今回の通信句会で代表から特選を頂いた!参加39名195句の中で代表の先生がトップに選んでくれたのだからこれは超嬉しい。そうなのだ。夫の回復期リハビリ病院での入院期間は6ヶ月。退院したら、おそらく介護用ベッドを入れなければなるまい。訪問診療や訪問看護も頼むとなれば、我が家の大改造が必要になる。そのためには先ずは断捨離だ。わかっちゃいるが、進まない。私は物をため込む人なのだ。衣類は定期的にうわ~っと棄てる
チェーホフさんです。いいですね。桜の園・三人姉妹(新潮文庫)Amazon(アマゾン)1〜1,800円※昨年の本日の日めくりから池田澄子さんの軽みの句です。『謹製日めくり池田澄子さん1/2』池田さんです。他人なので好きというのは、わかる気がしますよね。池田澄子句集(現代俳句文庫)Amazon(アマゾン)1,705〜26,358円池田澄子百句…ameblo.jp
年の瀬に立ちて。今年の終(しま)い事を中途半端なまま、ブログを書いています。ふとマリンを見ると、可愛い表情。カメラを向けると、目をそらし、後ろを向いて毛づくろい。笑後ろ姿も、愛おしい。随分、大きくなったね。日本料理の板前をしている歌人・松崎英司さんの歌。(新聞の短歌評〈短歌はいま〉「職業詠驚きと新鮮さ」参照、沖縄タイムス、日付・執筆者不明)解凍せし海老を揚げたるくれなゐはいまなほ残る命の色ぞ生身(いきみ)を扱う職人さん。短歌集『影もめだか』所収。日々の食卓を
出たばかりの池田澄子さんのエッセイ集。句集は今年の読売文学集を受賞した「此処」があるがエッセイ集は5年前の「思ってます」以来?中身を紹介したいがほんのほんの最初だけを。(私もまだ途中までしか読んでない。)水無月の当て無き櫂の雫かな池田澄子この句がデビュー作。ということになっているが、実は死ぬ気などなくて死にざま思う秋この句が第1作であるという告白から始まる。私は池田さんの10歳ほど年下である。「死ぬ気など」の句は確かに若いときの作であろうがい
今日はクリスマスイブです。(※これをアップするのは25日付です)▸スーパーにロブスター並ぶ聖夜かなと思わず詠んでしまいましたが、スーパーは(毎年のことだけど)クリスマスも正月も一緒に来ていてやたら華やかです。ケーキあり、餅ありで。そんなとき池田澄子さんの句に出会ったのです。▸冬の蚊のさびしさ大工ヨゼフほどドキッとしますよね。ヨゼフさん、父親ですらないのですから…。この句の解釈は三宅やよいさんです。今日は
こんばんは。俳人池田澄子さんの新刊エッセイ集「本当は逢いたし」を購入しました。本当は逢いたしAmazon(アマゾン)2,420〜7,018円東日本大震災から新型コロナウイルス禍までの10年間に綴られた60余篇を編んだ、待望のエッセイ集。「あう」という字は、逢うもあれば、会うもあれば、遭うもありますよね。誰にも真似できない口語俳句を詠まれる池田さんのエッセイ集、しっかり咀嚼しつつ、今年を締め括るべく読もうと思います。池田さんの最
見事なエンタシスの柱。天井の彫りも素晴らしい。もっとちゃんと撮影して掲載したいのだけどなにしろ銀行なので、遠慮してほんの一部分を。味わいだけでも感じたい、ということですよ。それにしても凄い!棒持って家を廻れば蔦紅葉朝涼のゴムの乳首を五分煮る校庭をひとりが歩く西日かな池田澄子さんの第一句集「空の庭」(1988年刊)はいまでは手にすることはほとんど不可能。私もまとめては読んだことがない。で、国会図書館にコピーを依頼した。ただ、ふらんす堂の現代
昨年の秋頃、俳句に興味が湧き図書館に行った。コーナーには、たくさんの入門書や季語の本があり目移りするばかりだった。借りた本のなかで気になる俳句を300句ほどメモアプリに書き写しました。それっきり三日坊主で興味が別の方向に行ってしまいましが…。そのメモから自薦の夏の俳句•二つです。夏と言ってももう立秋も過ぎてしまいましたが…緊急事態宣言下、爆発的感染拡大でさすがに足が止まってしまい「名所江戸百景シリーズ」も休止状態です。そこで、今日は夏の名句•二句についてのお話…兼メモアプリ上書き
孵化前のセミ。昨日の夕方撮った。夕暮れて、暗くなると孵化が始まる。セミは何かに掴まっていないと孵化ができない。草いきれ振り向きて振り向かれけり池田澄子振り向くと、相手も振り向いていたそんな意味だろうか。振り向くことが多くなった。後悔があったり、反省があるのだけれどもう、戻れない年齢である。そんな思いもこの句から見える。だからといって後悔するようなことをしてはいけないとか反省するようなことをしてはいけないなどとは思わない。そして、若い頃はこんなに後
海の日や水道はぬるい水を運ぶ池田澄子出来かけのゼリー何回揺すられる池田澄子句集「此処」からひいた。実はこの句集から作品をひくのは2度目である。なので、句集の前半のこの季節の作品であまり人が話題にしない作品を選んでみた。前回、池田さんを取り上げたのは読売文学賞を受賞されたときでその後、現代俳句大賞を受賞。その受賞の理由に●文語調・口語調を駆使した多彩な表現技法、エスプリを内包した独特の俳句世界を確立。●日常生活に根ざした題材の他、戦争や生死など重いテ
俳句なのだ!◆ふけとしこ俳人・ふけとしこさんの巻です。先日池田澄子さんの句・「ボケとツッコミ」をお届けしましたが、その流れで今回は、ふけとしこさんの「おとぼけの味」俳句を紹介します。(※前回同様、ひらのこぼさんの本からの引用です)■のほほんとした時間柿買うて人に持たせてよく晴れて*後の月インコに肩を貸してゐて*おとうとをトマト畑に忘れきし※まず、こののほほんぶりに笑ってしまいます。ふけさんってどういうか
ボケとツッコミ・池田澄子■ブロガーさんに「ひらのこぼ」さんを紹介いただきまして、こぼさんの説かれる作句の発想法にただ今夢中でごわす!*たとえば、池田澄子さんについては私のブログでもすでにとりあげましたが、こぼさんは、「澄子さんが作られる句は、上質の漫才に相通じるところがある」と言われています。「澄子さんのボケに、あなたはどうツッコミますか?」と挑発してきます。さぁ、ではでは、ここはひとつ「こぼワールド」に挑発され
池田澄子を深掘る■池田澄子さんの句をこの回で、ただただ、どどっと紹介してしまって、ちょっと後悔。↓もういちど、今度は深掘りしたい!ということで、ネット上ではありますが、端緒となりそうなページを見つけました!https://sheishere.jp/interview/201808-ikedasato/2/たった17音の俳句に広がる、刹那と永遠と題して、池田澄子×佐藤文香対談、ですが―今回は池田澄子さんに絞って要点をご紹介。*
この時季「蛍」つながりで■昨日、そっときて昼蛍のゐるといふという句を紹介しました。作句者のお子さんか、そっと近づいて来て「蛍がいるよ」って教えてくれる。どこ、どこ?あ、見つけた!…と、そのときです。葉陰にかくれていたその蛍が急に、ゴマ粒のほどの口をひらいてあなたに向かってこう言ったらどうします?じゃんけんで負けて蛍に生まれたの「あ、じゃんけんで…、負けたのね…」突然の展開にそういうしかありません。蛍のこのセリフ、実は、池
4月の読書メーター読んだ本の数:3読んだページ数:820ナイス数:28今月は全然読めませんでした。鳥見に出かけてばかりだからかな。桜前線開架宣言の感想生まれが1970年代以降の歌人のダイジェスト。まとめて読むとよく出てくる言葉が見えてくる。死、海、心臓、花火、手紙、悲しい、うれしい、プール、ポカリ、コンビニ等々。夏を感じさせる歌群が多かった。死とか性愛が続くのはお腹いっぱいって感じになる。しんくわの「卓球短歌カットマン」黒瀬珂欄のサブカルチャーをモチーフとした歌群が面白い。読
食べた子にシールあげます菠薐草/佳作池田澄子選「世界」5月号岩波俳句掲載菠薐草の嫌いな子って、案外多いですよねさて、今、NHKBSプレミアムで「ウルトラセブン」の4Kリマスター版を放送しています子どものころから大好きで、何回も再放送を見続けてきたんですけどね今回、初めて気づいたこと・・・・ポインター号って、左ハンドルだったんだ~~~にほんブログ村
犬派である。子供の頃、家にはネコが2匹、犬が2頭いた。どうしても犬とよく遊んだ。いまも犬を飼っている。それでネコとの遊び方を知らない。今朝、犬と散歩していたら目の前にネコが現れた。いきなり戦闘態勢。睨み合いも一瞬、ネコは逃げ去った。こういう風景はよくある。でも、寒い季節にはあまりネコを見なかった気がする。強引だが春はネコが外出する季節でもあると納得した。池田澄子さんの句集「拝復」の春の句を探した。夕桜あなた御身を大切にスミレタンポポこの後に及び我に名あ
あんな日があってこんな日ねむり草横に動く空気尊し沈丁花春日遅遅男結びの場合は切る春の雨なので、池田澄子さんの句集「拝復」を読み始めた。句集の「後記」で「春日遅遅」の句をあげ「私の固定観念の狭さと堅さは、男結びの結び目を思わせた」と述べられている。「男結び」に固定観念が含まれているのだとこの句を何度も口にしている。普通の「焦れったさ」以上の気合いを感じなければと。雨が小降りになってきたのでマンションのさくら通りあたりを散策。今日の雨でかなり咲いたようだ