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本日発売の月刊正論で特集「国立劇場の再興急げ」をやりました。児玉竜一・早稲田大学演劇博物館長の渾身の6500字「伝統の灯消える危機感の共有を」、実演家の切実な声は歌舞伎の中村時蔵さん、京舞の井上八千代さん、一中節の都一中さん。私はこれまでの経緯など書きました。↓目次はこちら月刊正論2024年5月号日本の守りを固める-月刊正論オンライン月刊正論2024年5月号【特集日本の守りを固める】■島田和久/武器輸出のあり方ゼロベースで見直せ■小木洋人/強固な防衛産業に海外移転
芝翫/歌六/時蔵/梅枝/梅花/新悟/又五郎夜の部はこれのみ幕見しました。芝翫が権太を初役だったとはちょっと意外。いがみの権太は、私の場合は仁左さまで見慣れていますが、芝翫のやり方は東京式。骨太で威勢が良くて情が厚く、悪漢だけど何かスキッとしてカッコいいという作りです。これはこれでとてもいい👍芝翫は古典的な?💦外見なのもあり、見得も見栄え良く決まります。花道から出てきて実家の戸を開けかけたところで、中で妹お里(梅枝)と弥助(時蔵)がいちゃついてるのが見え、「こいつぁとんだところへ
花の顔見世夜の部拝見!*注意*お名前に敬称をつけていません。仁左衛門の「松浦の太鼓」が観たくて参りました~松浦候が、もう~ナニコレかわいいそして松浦の御家の行く末がしんぱ~い(*´艸`)しんしんと降る雪、更け行く夜に開かれる句会、まさに風流。松浦候は句会をお楽しみのご様子。こういう隠居生活を送ってみたいわぁ~(●´ω`●)松浦候は、ご機嫌でも、プンプンしていても可愛らしい。そして香り立つ品格。その口からはかれた煙草の煙すら、品がある気がしてくる。御当主としては、ち
国立劇場が閉場したので、来年の歌舞伎公演は新国立劇場。菊之助の石切梅枝の葛の葉新国立劇場お目見えの祝いの一幕勢獅子梅枝が石切の梢葛の葉の二役時蔵は保名と勢獅子ではたぶん芸者梅枝に大役が振られていく葛の葉は時蔵でも良いと思うが。一方菊之助は、岳父吉右衛門の当り役の梶原平三。音羽屋の当たり役もみたいのだが。これから、新国立劇場中劇場に移って上演されるが、舞台の形状、花道はどうなるなど、課題の多い門出。どう使うのか興味深い。新国立劇場の中劇場は、トイレ
時蔵/松緑/梅枝/萬太郎/橘太郎/坂東亀蔵/新悟楽しみにしていた舞台です。この義太夫狂言は通しで上演されることはあまりなく、直近でも1996年11月&12月に国立劇場で上演されたきり(場数は今回より多かった)。今回の久しぶりの通し上演は、国立劇場が建て替えのため10月で閉場する“さよなら特別公演”に相応しい力の入った興行だと思う。ちなみに「妹背山婦女庭訓」からの見取りでは、来月の第二部での「三笠山御殿」が掛かることが圧倒的に多いけど、次に多いのが今月観られる「吉野川」でしょう。こ
『妹背山婦女庭訓』(いもせやまおんなていきん)日本版ロミオとジュリエットの物語。とは言え、そこはやはり歌舞伎、シェークスピアをはるかにしのぐ展開そして結末。いいのか?というツッコミは今回も随所に健在あらすじはコチラ『テレビで歌舞伎♪』こちら昨年九月の歌舞伎座夜の演目で。だから行けなくて。そしたらテレビでやるって言うじゃーあーりませんかーーー幸い夫や息子は他に観たい番組も無くえ?誰ですか?そ…ameblo.jp対立する親の子ども同士が恋に堕ちます。それが萬太郎と梅枝。
国立劇場さよなら公演妹背山婦女庭訓山の段は大好きな演目大判事松緑久我之助萬太郎定高時蔵雛鳥梅枝山の段のまえに小松原と花渡しがつくから久我之助と雛鳥の出会いや、入鹿を巡る状況がきちんと説明されている。とても小さな座組。確かに、出演者は少ない。橘太郎の腰元小菊にはびっくり。達者な人だから危なげない。新悟の采女の局も及第。花渡しの段坂東亀蔵の入鹿ニンではない。どちらかというと久我之助だろうに。頑張って位取りしていると思うが、ちょっと良い人
おもだか屋の四ノ切と違って、音羽屋の四ノ切は、ケレンも少なくじっくりと芝居する。冒頭川連法眼と妻の飛鳥の会話を徹して、義経の現在の状況が観客にわかるようになっている。東蔵の法眼は、歩くの危なっかしいと思っていたら、階段の手すりに袖が引っかかって転んでしまった。すぐ起き上がって持ち直したが、手は震えているしちょっと痛々しい。門之助の飛鳥。法眼の妻たる格式あり。腰元していても威張って見えるの難だったが、このような役なら大丈夫。時蔵の義経は、悲劇の御曹司の哀愁が漂う。その中にもう少し
おはようございます🌅今日の名古屋は、晴天〜☀梅雨の晴れ間を楽しむ日となりました。が朝起きて、衝撃💥なニュース。あの永山絢斗さんが大麻所持で逮捕されてしまいました。とても残念でなりません💧💧💧💧💧💧💧💧💧先ずは、罪を償うのが先決です。私的には、その後も注目させて貰います。作品に罪はないので、作品は作品として楽しみます。永山絢斗さんが出演した時代劇、井上昭監督の【こぬか雨】は、好きな作品です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・藤沢周平作品出会いと別れをテーマにした短編集【こ
昼夜二部制になって2ヶ月目、見応えのある夜の部。すし屋には木の実、川連法眼館には法眼とその妻飛鳥の件りがつくので、それぞれの物語の核心がより鮮明になる、歌舞伎が描き出す人間のドラマ魅力的だし、深いなぁと思いました。木の実・小金吾討死・すし屋本当はもっと泥くさい役である権太、仁左衛門が演じるとカッコ良すぎるのですが…やはり役の性根がきっちりと作りあげられていて感心します。荷物を取り違える時に笠でさりげなく隠す時の目なざし、花道に出てチラリと振り返ってほくそ笑む、嬉々として善太(秀之介)とサ
会社の飲み会でリクエストしました、【時蔵】さんです。回らないお寿司です。日本酒です。まずはお通しとビールから。お刺身またまたお刺身日本酒とめちゃめちゃ合います。サザエさんブリのあら煮ここらへんから芋焼酎に切り替え。久しぶりに富乃宝山いただきました。でも宝山は吉兆の方が好みなんだけどね。お寿司お寿司お寿司😍梅干しのお吸い物最後はお茶会社の集まりなんで話はともかく、美味しいものが食べれたので良しとします。ごちそうさまでした。
襲名を寿ぐ一幕。豪華な顔ぶれで、襲名らしい華やかさがいっぱい。萬太郎、種之助、鷹之資、青虎の獅子舞い男寅、莟玉、玉太郎の手古舞が初々しい。梅枝の芸者はスッキリ。そこへ鴈治郎、孝太郎、錦之助の頭と芸者が花道から。鴈治郎は立派になった。孝太郎もらしくみえる。錦之助は、お顔も姿も素晴らしいが、所作がちょっと残念。もともと、踊りが得意ではないので、こういうときは残念。そして梅玉の頭と時蔵の姉さん芸者。梅玉は、風格出て手慣れたもの。深川不動に御札を頂きにという設定。そして襲
国立劇場2023年の初春歌舞伎は、遠山桜天保日記。なかなか発表されなかったのでないのかしらと思っていたが、例年とおり菊五郎一座の公演となった。チラシをみると遠山金四郎は菊五郎がつとめるようだ。歌舞伎の恩人とはどういうことなのだろうか。詳細が発表されるのをまつばかり。
吉右衛門が松貫四の筆名で、姫路のイベントのために構成演出したもの。幕開けに腰元たちが状況の説明をするが、京蔵、芝のぶの存在感が、半端でない。米吉、梅枝の腰元名月、白鷺が美しく踊りもみごと。梅枝は、お顔が優しくなった。以前の、古風で少し険のあるお顔が好きだったが、いまは、オールマイティー。歌六の宮本武蔵は、巌流島の戦がたりを見せるが、古武士の風格。時蔵の千姫は、赤姫の衣装が似合って豪華。立女形になったということ。踊りは素人だが、女形の踊りは、肩を落とし、膝をくっつけて踊るものだと
團菊が観られる第二部4月は旅行とダブルブッキングしたので久しぶりの歌舞伎座。第二部の後半は菊之助の土蜘蛛たぶん長唄は、勝四郎さん。覆面でよく見えなかったが、あの美声は勝四郎さん。菊之助丈はあとにまわして保昌の又五郎丈の旨さに感動。ナンバー2の役はピカイチ。胡蝶の時蔵丈は、もともと増女のようなお顔立ち(能では小面か)なので、能の舞台を見ているよう。賞賛に値するのは丑之助くんの太刀持ち。小さな体なのに、しっかりした動き。揺れない体。凛々しい眼差し。初お目見えのときが夢のよう
仁左衛門一世一代の舞台。お柳孝太郎義経時蔵弁慶左團次相模五郎又五郎入江丹蔵隼人安徳天皇小川大晴孝太郎は、お柳が良い。局は、位取りが、もう少し。時蔵の義経は結構だが、局を見たい。弁慶の左團次。足が弱って痛々しい。最後の法螺貝も短くて物足りない。(これは友人も同意見)又五郎は、そつがないが愛嬌もたりない。隼人は、これから。小川大晴くん。じっと知盛を見ているしキョロキョロしなくて行儀もよい。拍手。そして仁左衛門。比べ
今朝の横浜の空、モクモクと広がる厚い雲間から青空が覗いています。比較的暖かい1日になりそうです。さて昨日は寒風の中、今月3度目の歌舞伎座観劇に向かいました。出かける前に長女から恒例の「GODIVA」を貰いました。6年前までは妻と長女から頂いていたのでしたが、その年の7月14日に予期せぬ高熱による急病で入院した妻は、思いもかけず52日目に帰らぬ人になりました。ですから5年前からバレンタインのチョコは長女から貰う1つだけ。でも仕事で向かう場所で義理チョコを頂けないのはむしろ有り難いこと。会社員時代
今朝の横浜の空、昨日とは一転快晴です。予想最高気温が9℃と聞いて「寒い」と言うと、北国の人に笑われてしまうでしょうが、でも寒いです。昨日は朝から降っていた雨が止んだ頃合いに国立劇場に向かいました。開場55周年記念の「初春歌舞伎公演」、演目は「通し狂言南総里見八犬伝」です。私が初めて国立劇場に行ったのは大学1年生の時だったので、およそ50年前のこと。歌舞伎座は建て替わったけれども、国立劇場はそのままです。この演目で菊五郎劇団は国立劇場で過去4回上演して来て、今回が5回目に当たります。私は初め
十世坂東三津五郎七回忌追善。主な役は工藤菊五郎十郎時蔵五郎巳之助大磯の虎雀右衛門少将梅枝朝比奈松緑鬼王左団次幕が開くともう、工藤は、定位置に座っている。菊五郎の足を考慮したのか、時間の関係か?全てにコンパクトな感じ。喜瀬川も、舞鶴もでない。ならびの大名も少なめ。時蔵の十郎は、流石だ。巳之助は、若々しい五郎。お人形のよう
「寿曽我対面」菊五郎/巳之助/時蔵/松緑/雀右衛門/梅枝/團蔵/坂東亀蔵/権十郎/彦三郎/萬太郎/左團次/秀調59歳という若さで旅立たれた三津五郎さんの七回忌追善狂言として、巳之助が曽我五郎を初役で。これはちょっと意外でした。だってニンだから、もうとっくに勤めていると思った。巳之助によると「菊五郎のおじさまが先頭に立ち、父の追善をやろうと言ってくださり、おじさまをはじめ先輩方が、それをお許しくださいました」とのことで、五郎は松緑に習ったそうです。これ読んだだけでも涙だわ😭曽我五郎は
梅玉/時蔵/梅枝/又五郎/扇雀/歌昇/萬太郎/市蔵/秀調/莟玉よく上演されるのは「油屋店先」と「奥庭」ですが、今回はその前の幕をつけての上演。この前段階があると、妖刀「青江下坂」とその折紙にまつわる背景、遊女屋「油屋」での人物関係など、後半とのつながりがよく分かるんですよねー。お家乗っ取りを企む悪党がいて、家老の息子万次郎(扇雀)が主君に渡すべき青江下坂を盗まれてしまっているところから始まります。「相の山」「妙見町宿屋」では、刀の折紙も悪党の家来岩次(市蔵)に偽物とすり替えられ、
コロナのせいで松竹座恒例の7月歌舞伎も2年続けパスしたまんまです。久し振りに歌舞伎を観たくなり家にあるズラーッと並んだ歌舞伎ダビング💿1枚抜取り、目を通し選んだ演目をみました👇2006年の仁左衛門と勘太郎(現・勘九郎)福助のやり手中居が上手くてくどくて思わず笑ってしまう😊人を斬る場面が見所で、大向うの声が掛り釣られ客席拍手が起こると待ったとばかり仁左衛門が見得を切る。人斬りはドラマや映画では残酷で目を背けたくなるリアルが、歌舞伎では様式美で絵になる不思議。歌舞伎ド素人でも嵌りました。仁左
町屋cafe朋花さん(猿沢池から歩いて直ぐ)綺麗の源になる食を追求する町屋café朋花は近鉄奈良駅で母娘が営むカフェ料理好きの母と食べることが大好きな娘が、近鉄奈良駅にある町屋で切り盛りするどこか懐かしい雰囲気のカフェを営業しています。白米のように炊くとパサパサの食感で食べづらい玄米を、寝かせて発酵させることで食べやすいモチモチの食感です。machiya-cafe-tomoka.com入り口のしつらえ七夕🎋さんお盆いっぱいの小鉢小鉢調味料や食材にもこだわられていてお味がなんと
こんなに「仕事の多い」辛抱役なのに、自然に勘平を演じてしまう菊五郎さんは、やっぱりすごいです。78歳。あと何回見られるか。【鑑賞眼】歌舞伎座「六月大歌舞伎」作為を感じさせない菊五郎全く作為を感じさせず、サラサラと水が流れるように自然だが、実はすごい舞台をやっていた-と後から気づかされるのが、「仮名手本(かなでほん)忠臣蔵六段目」の尾上(お…www.sankei.com
仮名手本忠臣蔵「道行旅路の花聟」錦之助/梅枝/萬太郎浅葱幕が落とされると、そこに寄り添って立つ錦之助と梅枝。この2人の組み合わせはちょっと意外だったけど、2人ともスーッとした上品なお顔と柔らかな所作で、お似合いの美しいカップルでした✨後悔に苛まれる柔な勘平、しっかり者のお軽という感じ。綺麗な踊りをボーッと見ていがちだけど、勘平はここで「主君に申し訳ない」と切腹しようとするんですよね。そんな勘平をおかるが勇気付ける。梅枝の芯のある感じがぴったりだし、相変わらずへたれが似合う錦之助ですな
團菊祭(ことしは、團菊祭でないが)に海老蔵が出ないショックで、前売りを忘れていた。昨日、歌舞伎座で友人に指摘されて、気づいた。歌舞伎会会員前売り日だった。ゴールド会員の特典いかせず。迷ったが、錦之助の落人の勘平はみておきたいので、チケットをかった。それでも、三階東のいちばん後ろの席。これなら、花道も舞台もなんとかみえるか。落人のお軽は、梅枝。伴内は萬太郎、切腹のお軽は、時蔵、よろずやファミリーに菊五郎という布陣。魁春のお才も楽しみ。お才をやってもおかしくない東蔵がおかやに
ふつう直侍といわれているが、外題は雪暮入谷畦道黙阿弥らしい。江戸の底辺にいきる人々が息づいている。菊五郎の直次郎は、いるだけて江戸の風情。時蔵の三千歳も遊女のあわれさ、悲しさをみせる。それだけで、江戸にタイムスリップしたみたい。ほかにも、京妙の新造橘太郎の蕎麦屋東蔵の丈賀團蔵の丑松みんな、存在感があって、芝居を引き締めている。蕎麦屋で直次郎がする股火鉢に、場内から笑いが…。しかし、みていてなんとも粋。雪の降るのをあらわす太鼓も効果的で、江戸の外れのさびしい
●一谷嫩軍記「熊谷陣屋」仁左衛門/孝太郎/門之助/錦之助/歌六/松之助/坂東亀蔵/仁三郎/松十郎昨年12月、京都南座顔見世興行で観て感動したとき、これ絶対歌舞伎座でもやってほしいと密かに願ったのですが、こんなに早く実現するとは‼️しかもメインのお役は南座とほぼ同じ配役(堤軍次、亀井六郎、片岡八郎などが南座とは違っている)。それにしても観るたびに新鮮な感動があるなー。今回も何度も涙腺が緩みました。自分がまだ若かった頃は、こういう「主君のために我が子を犠牲にする」話にシラけて、周りで
恒例の菊五郎を中心にした公演。今回は、平将門の息子の良門源頼光と四天王という対立関係である。常磐津の将門、土蜘蛛、暫風のエピソードと登場人物によってくりひろげられる。幕開きには劇中劇ふうに三番叟。萬太郎、尾上右近が前後半をわけあう。今日は萬太郎きびきびした動きは、小気味良い。右近のも観たい。菊之助は、女郎花咲実は土蜘蛛。大宅太郎光圀(大詰め)美しい花咲。滝夜叉ふう。面灯りつき。土蜘蛛は、いつもの蜘蛛の糸のほかに、晒しを振るみたいなふりつけ。晒しを細い帯状
「三人吉三巴白浪」芝翫/時蔵/松緑/新悟/萬太郎/坂東亀蔵/松江時間制約のため伝吉内と御竹蔵の場はカット、大川端からいきなり吉祥院に飛ぶという構成です。そこまでして今これを出すのはなぜ?この座組みゆえ、そこを観られないのはもったいないと思ってしまう(出す場合、伝七は団蔵ですね😊)。カットされたそれらの場は、親が犯した罪と改心、親子&兄妹の因縁、人の手に点々と渡っていく百両など、物語の要になるエピソード満載で、ドロドロした情念の世界を味わえるのに😞芝翫の和尚は貫禄十分、大川端で