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『ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。』秋もだんだん深まってきた感じです。夜、というか、夕方の空気はひんやりとしています。読書日記。読了。アンデシュ・ルースルンド(著)ベリエ・ヘルストレム(著)ヘレンハルメ美穂(翻訳)『ボックス21』北欧ミステリ、です。おもしろですね。普段あまり読まないミステリ小説なので、新鮮に感じます。登場人物の心理描写とか、舞台となる土地の情景とか。とくに、舞台となっている都市の地理をよく
緑衣の女アーナルデュル・インドリダソン著柳沢由実子訳創元推理文庫前回の「湿地」に続き、同じ作家の同じシリーズです。・警官による犯人探し・舞台はアイスランド・約70年前の事件の解明・ひっそりと行われた、辛く痛ましい「ある事」(語彙力ーーー、すみません)本の裏にはこうあります。『世界中が戦慄し涙した、究極の北欧ミステリ登場』あまり書くとネタバレになるので書きませんが、途中読み進めるのが難しいくらいの内容も。最後はほっと出来ますのでご安心を。日本でも最近は痛ましいニ
∂湿地アナールデュル・インドリダソン湿地(創元推理文庫)[アーナルデュル・インドリダソン]1,058円楽天∂海外ミステリを脈絡なく読んでいたら北欧ものに行きつき、はたまた本作に流れ着きました。そしてアイスランドのことも初めてウィキペディアで読みました。レイキャビクの地名を聞いたことがある程度の知識でしたので、いろいろ驚きましたが、なんといってもその人口の少なさ!私の住んでいる市の半分でした!それでもどこでも変わらない現代の都市型の犯罪や問題が高
昨日は仕事が終わった後、スウェーデン大使館で開催された『北欧文学サロン』へ行きました。翻訳者の方々が開催する本のイベント、というだけでワクワクします。第1部と第2部でそれぞれ2種類のセミナーがあり、どちらか選べました。私は第1部:スウェーデン・ミステリ・フェスティバル特別コラボ企画第2部:『あるノルウェーの大工の日記』公開読書会を選びました。仕事が終わって急いで向かったのですが、やっぱり18時には間に合わず遅れて到着。スウェーデンのスンツヴァルという街で毎年行われているミステリ本
幸福感ってのは、つまりは自己満足。人に決めてもらうものではなく、もっと言うと「人が何と言おうと」自分でいいと思ったらそれでいい。雨が止んだので、ずーっと気になっていた玄関を掃除する。外に置くわけにいかないため(泥棒さんお使いくださいってことになるので)脚立を玄関に置いていたのだが、一念発起して物置の中の不用品を捨ててスペースを作り、移動した。玄関がだいぶ広くなった〜。築22年目の安普請・建売住宅。それをちょっとずつ掃除するのも結構楽しいもんです。これは玄関前のトレニア…あと、今楽
特捜部Qキジ殺しユッシ・エーズラ・オールスン2008年ハヤカワ・ミステリ文庫2013年カールとアサドの特捜部Qの部屋に20年も前の双子殺しの資料が置かれていた。犯人は自首して服役中すなわち解決済みの事件であった。過去に同じ寄宿学校に在籍していた数人の悪ガキグループは、自らの中にある残虐性と攻撃性に目覚め、徒党を組んで、悪の道に進んで行く。そのメンバーたちは現在ではデンマーク社会での成功者として、多大な権力と富を振るっていた。その中で中心的存在だった少女の今と、
特捜部Q檻の中の女ユッシ・エーズラ・オールスン2008年ハヤカワミステリ文庫2012年またまた翻訳ミステリナビゲーターkonstanzeさんお勧めの北欧ミステリシリーズの第1作目。私は彼女に倣って、アマゾンプライムの映画版を先に見てしまったので、内容については既に知っていた。デンマーク刑事警察のカール・マークは、事件捜査中に逆襲され、チームの部下1人を喪い、もう一人は脊椎損傷で寝たきりになり、自身も重傷を負う。そのショックで抜けがのようになったカールには、閑職が用意され
どーもシンペーです。ポールのおかげで久しぶりの名古屋。せっかくなので街ぶらしました。行き先はまずラシック、PARCO周辺と決め込んでいましたが、その前に腹ごしらえ。あっ、ちなみに交通手段は高速バスで行きました。あまりの快適さに驚きました。お陰で積ん読してた、ミレミアム4の前後巻と特捜部Qのシリーズ4を往復で読破しました。しっかし北欧ミステリ面白い。話はそれましたが、名古屋駅に着いて行った場所は名駅裏太閤出口から徒歩で5分ちょいの本郷亭さん。ギトギトのラーメンをこの日は解禁しました。いやぁお
アマゾンプライムで『檻の中の女』『キジ殺し』を見たのを機に、シリーズを通して読んでみた。こんな話だったのか!と、1巻ごとに驚いてしまった。以前読んだはずなのに、話をさっぱり覚えていない。というのも、どの話にも1点強烈なものに印象づけられてしまって、記憶がそれ一色になってしまっているのである。『檻の中の女』なら、圧。『キジ殺し』なら、狩。以下、P、妊、童、宗、狂・・・・・・巻それぞれを表わすのは、もはや一文字だ。より正確に言えば、「圧!うわー!!」「狩!
最近は夜になると肌寒さを感じるようになりました。エアコンも扇風機もそんなに使わなくなったなー。でもこの土日は雨が降ってじめじめ。ドライだけどエアコンをつけましたよね( ̄ー ̄;そして、また新たな台風も発生したみたい。まだ進路は分からないけど、かなり強い台風のようです。怖いなー。まだ先日の台風の影響のある地域もあるし、注意しなくては!本を読むのが好きなのですが、新たに読みたい本が見つけられず、最近は前に読んだ小説をもう一度読み直すのがブーム。ブームって言うのかな?笑今は北欧ミステリの特捜部Q
ミレニアム5復讐の炎を吐く女ダヴィド・ラーゲルクランツ2017年早川書房2017年京都の旅を書きかけなのに、ミレニアムの長い長い旅がついに終了しました。再びラーゲルクランツの手によって蘇ったミカエルとリスベットの物語は、新たな展開を見せていき、リスベットのドラゴンタトゥーの謎と、彼女の生い立ちに迫って行きます。前巻で、その不死身ぶりがあまりに荒唐無稽に描かれていたリスベットは、流石に作者も反省したのか、彼女が前の事件で図らずも法律を犯した結果として、ごく短い懲役
『特捜部Q檻の中の女』ユッシ・エーズラ・オールスンハヤカワミステリ文庫暑いので北欧ミステリ。いや、読んでても全然涼しくならないけれど。それはともかく、前々から気になっていたデンマークミステリのシリーズ第一弾。仲間をふたり失う(ひとりは死亡、ひとりは半身不随)という事件の後、警察署内でビミョーな立場に置かれるようになった刑事カール・マーク。未解決事件を専門に扱う新設部署『特捜部Q』統率を命じられる…というと聞こえはいいがていのよい厄介払い。署の地下に部屋をうつされ、助手にと
デンマーク映画『特捜部Q』シリーズ、『Pからのメッセージ』を観ました。Biccamera海岸に打ち上げられた古いボトルには、過去に誘拐されたと思われる子供からのメッセージが入っていた。かなり古く傷みが激しいため解読が難しいが、頭文字が"P"という名前の子供が書いたらしい。カール率いる特捜部Qは過去の子供が失踪した事件を調べたところ、宗教が絡んでいる事を突き止める。その最中、新たな誘拐事件が発生。子供たちを救う事ができるのか?以上が簡単なストーリーです。これ、本を買おうか迷ったので
『樹脂』エーネ・リールハヤカワポケットミステリ(またまた、デンマークつながり)児童虐待、が苦手だ。(…いや、得意なヒトはいないと思うけど)ミステリにしろエンタメにしろ、幼い子供が酷い目にあう小説は、とにかく苦手だ。舞台はデンマークの僻地。ほぼ自給自足で暮らすホーダー一家。父親イェンスが収集するゴミで、住居は完全なるゴミ屋敷。母親マリアは自力で身動きできないほど巨大化し、寝たきり。外の世界とは隔離されたまま育つ一人娘リウ。話相手(?)は幼い頃に死んだ双子の弟カール。そん
『赤ん坊は川を流れる』エルスベツ・イーホルム創元推理文庫(デンマークつながりということで、evaといっしょに)デンマークは国連の世界幸福度ランキングで1位を何度も獲得しているんだってよ。でも、そういうお国だって、悪人はいるし犯罪はあるよ…ね?というわけで、デンマークを舞台にしたミステリ。さて、本作を手にしたきっかけは、裏表紙のあらすじと『ライトミステリ』の文字。かる~くさく~っと読めるかと思い手に取ったのだ。あらすじからして、三人のアラフォー女子が偶然赤ちゃんを拾って、
アイスランドドラマ『トラップ』シーズン2の予告編ができたようです!↓↓↓rvk.studioアイスランド語でサッパリわかりません。でも今回は残酷な事件が起きそうですね…アイスランドらしく、羊と羊飼いの人びとが出てくるようで、『ひつじ村の兄弟』を思い出しました。たぶん内容は全く違うと思いますが。そして、アンドリの涙にイヤな予感。あぁ、何が起こるのだろう⁉︎早く観たい。過去の北欧旅行記はこちらで読めます!
スウェーデンドラマ『THECASE/ケース』をNetflixで観ました!cinema_scandinaviaスウェーデン国家警察の刑事ソフィーは仕事に熱中し、上司の指示も聞かず暴走しがちなためノールバッカという小さな町へ飛ばされてしまう。イギリスのセント・アイヴスの冴えない刑事トムは未だに事件をひとつも解決できないため、スウェーデンのノールバッカで起きたイギリス人殺害事件の担当にさせられる。意図せずパートナーとなったソフィーとトムは、スウェーデンの小さな田舎町で起きた残酷な殺害事件に挑
(2010/久山葉子訳、創元推理文庫、2018.2.16)スウェーデンの作家レイフ・GW・ペーションの本邦初紹介作品です。ミドルネームの「GW」というのは解説によればGustavWillyの略だそうですがなぜ「G・W」という表記にならないんでしょうね。脳梗塞で倒れた国家犯罪調査局の元長官ラーシュ・マッティン・ヨハンソンが入院中に担当医から牧師だった父親が生前いまだに解決されていない25年前の少女強姦殺人事件の犯人を知っているという懺悔を受けた
NETFLIXで放送される、北欧ドラマ『TheRain』。What's_on_netflixBBCのサイトによると、デンマークのドラマだそうで、ミステリどころかスリラーらしい。ようやく日本のNetflixでも予告編が公開されましたね!「雨に濡れてはいけない」って、ウイルスか何かで世界が破壊されたのかな?荒れ果てたTivoli公園の門が写ってましたね〜。検索したらUK版の予告編がありました。おもしろそうー!!早く観たい!!過去の北欧旅行記はこちらで読めます!
ミレニアム5ミレニアム5復讐の炎を吐く女上(早川書房)Amazonまだ上巻のみ。北欧ミステリのヒット作、シリーズ半ばで作者死亡するも別の作家が引き継いで、の2弾目。やはり少し前とは違う雰囲気だよな。面白かったけどウチはずっと携帯は別々のキャリアだったのだけど、ついに家族割を組んでみた。なんか色々変更するのが面倒くさかったんだけど、9000円位掛かってたのが3000円位になるという。というのも、オット氏が主回線であっちは6000円ちょいでワタシより諸々負担額が多くなる。MN
物語は、過去のシーンから・・・祖父母の家で過ごす少女が、父親がどうも祖父母や母ともめて出ていったらしい・・・と気づくところから始まります。家の中をあちこち探検していて、少女は軍人であった祖父のコレクションの写真を見つけます。どうやら祖父はナチスの高官であったようなのです。そこから一気に現在へ。捜査資料の報告が使われていないメールへ提出されていたために、特捜部が無用とみなされ解体の危機に瀕するというドタバタな物語のスタート。怒り狂うカールの元に、元殺人捜査課課長から
久しぶりに面白い本に出合った。デンマーク生まれのエーネ・リールという女作家の「樹脂」という作品だ。北欧最高のミステリ賞の<ガラスの鍵賞<>と、<デンマーク推理作家賞>の二冠に輝いたというのも分かる。この作品は単なるミステリに留まらず、ある意味スリラーでもあり少々児童文学的でもあり少女の目を通して語られる物語に、思わずぐっと涙するところもある。北ヨーロッパのミステリ作家の底力を感じる。数年前に読んだ「ノック人とツルの森」アクセル・ブラウンズに通じると
クリスマスシーズンの大賑わいのホテル。その地下室で、サンタの扮装をしたドアマンの男の死体が発見されます。ズボンは引き下げられ、性器の先にはコンドーム。胸をめった刺しされていた男。長年ドアマンをしていたというのに、従業員の誰も彼のことをよく知らないという。捜査を進めていくうちに、ドアマンの男、グドロイグルは、子供のころ、奇跡の声を持ったスターでしたが、あることをきっかけにスター街道から転落し、今では誰もその過去を知る人のいないホテルで地味に仕事をしていました。ホテルに
弟が友達のお誕生日会に参加していたので、お迎えにきた若者。はしゃぎ倒す男の子たちはなかなか帰ろうとせず、ここで待っていてと知らない家の居間で所在なく待たされていた彼は、赤ちゃんが何かをしゃぶってだらだらよだれを流しているのを目にします。よくよく見るとそれは人間の骨ではないですか!医学部の学生である彼は、母親にそう告げます。その骨は誕生会の主役である赤ちゃんの兄が、新興住宅地の建設現場で見つけたというので、皆でぞろぞろ現場に行ってみることに。そして、男の子が示した
十月のレイキャビク。北の湿地にあるアパートの半地下で、頭をガラスの灰皿で殴られた、七十歳前後の男の死体が発見される。「おれはあいつ」死体の上には、紙に鉛筆で書かれたメッセージが置かれていました。汚くて無意味、証拠を消すとか足跡を隠すとか何もしない、ずさんで不器用な典型的なアイスランドの殺人だ、という捜査官のシグルデュル=オーリ。確かに、と思うものの、死体に置かれたメッセージは何だ?と思う主人公、捜査官のエーレンデュル。エーレンデュルは五十歳。かなり前に離婚し、さ
物語は、北欧の小さな風光明媚な村で、六歳の女の子が、男の運転するヴァンに、言葉巧みに誘われて乗りこんでしまうシーンから始まります。セーヘル警部とスカッレ巡査は、行方不明の届け出を出した、少女ラグンヒルの母親に事情を聞くために自宅へ。ところがあっけなく、ラグンヒルは自分で歩いて帰宅。どうやら山の上に住む、ダウン症のライモンに送ってもらうと誘われ、ライモンの家でうさぎと遊んでい他だけだった様子。やれやれ、事件でなくてよかったと一安心したのもつかの間、ラグンヒルの母親か
2015年に放送されたアイスランドドラマ『トラップ』。私のお気に入りドラマのひとつですが、本国ではセカンドシーズンが今年2018年秋の放送予定!その第一弾の予告編が公開されました!Trappedseason2公式Facebookより。ほんの少しですが、やっぱりまた冬が舞台になるようですね。イギリスBBC_Cultureでも2018年の楽しみなドラマのひとつとしてリストアップされています。ちなみに"Sleeperhitdrama"と紹介されていて(笑)、訳すと「静かにヒットした
見つかった男子学生の遺体には黒魔術の痕跡がーーー魔術と魔女の奇怪な古書がトーラを巻き込む!◇魔女遊戯◇-ÞriðjaTákið-イルサ・シグルザルドッティル戸田裕之訳アイスランド大学のコピー室でドイツ人留学生ハラルドが、両目を抉られた絞殺死体で見つかった。祖父の莫大な遺産をつぎ込み、異常な熱心さで魔女研究に没頭していた被害者を、呪い殺すように殺めた犯人の目的とは?両親の依頼で事件を調べ始めた女弁護士トーラは、次第に魔女の火刑、奇怪な古書が絡むグロテスクな謎に嵌り