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主要な血管は人により大きな差はありませんが、その他の血管の走行は個体差が大きいです。傍大動脈リンパ節郭清の際に、左腎静脈の背側にも腎動脈本幹はありましたが、左静脈と下腸管膜動脈の間に左腎動脈が走行している症例を経験しました。術前のCTで認識していたため安全に行うことができましたが、術前にCTで血管の走行を確認しておく大切さを再確認しました。
傍大動脈リンパ節郭清、特に下大静脈周囲のリンパ節郭清についてです。【完治性の高い傍大動脈リンパ節郭清が大切な理由】下大静脈はひとたび損傷すると止血に難渋し、また多量出血のリスクもあります。一方で再発高リスクの子宮体癌ではリンパ節郭清の治療的意義も示唆されており、完治性の高いリンパ節郭清が大切と考えます。つまり、血管腹側のリンパ節だけでなく、背側までしっかりと郭清する必要があります。下大静脈には卵巣静脈や腎静脈などの比較的太い血管以外にもリンパ節から流入するいわゆるフェローズベインや背側か
はじめに先日子宮体癌の再発低リスク群と考え手術(子宮全摘、両側付属器摘出、骨盤リンパ節郭清術)を行ったところ、筋層浸潤1/2以上、骨盤リンパ節転移陽性で術後再発高リスク群と判明した症例を経験しました。本症例では、追加で傍大動脈リンパ節郭清術を施行し、術後補助化学療法を行う方針としましたが、追加の傍大動脈リンパ節郭清術の治療的意義について疑問をもったため調べてみました。子宮体癌の術後再発リスク分類子宮体癌の主治療は手術治療ですが、術後は再発リスク分類によって追加治療が検討されます。再
今週腹腔鏡下傍大動脈リンパ節郭清術(Lap-PAN)の症例を経験しました。忘れぬうちにエッセンスをまとめました。Lap-PAN保険収載について2020年4月から子宮体がんに対する腹腔鏡下傍大動脈リンパ節郭清術が保険適用となりました。現在の適応は子宮体癌1A期のみで、ⅠB期やⅡ期では保険適応は認められていません。Lap-PANとして独立で行った場合にのみ保険算定できるため、子宮全摘や骨盤リンパ節郭清とともに行った場合は別に算定できません!現在適応拡大を要望している最中のよう
おはようございます吐き気が続き、救急病院に行ったらそのまま緊急入院となって、子宮と卵巣の全摘出手術をしてから早いもので3ヶ月が経ちました3ヶ月間、色々な事がありすぎて、本当にあっという間でした。1回目の子宮と卵巣の全摘出手術の後の病理検査で卵巣癌判明リンパ節に転移しているかどうかはリンパ節郭清手術して病理検査しないとわからないとの事。しかもおへその下から切る開腹手術。更にはリンパ浮腫になる可能性もあるそれにプラスして抗がん剤治療(TC療法)を6回実施。脱毛もあるし、その他の副作用も
今日はいよいよ手術昨日はいつの間にか寝てしまい、今朝は5時半に自然に目覚めました気持ちの良い朝です胸の下あたりから、長ーく下の方まで切る手術との事でドキドキしますが無事に終わる事を願って頑張りますにほんブログ村にほんブログ村
ほとんど眠れないまま、朝になる。術着から、持参した寝巻きに着替える。着替えるといってもルートだらけなので、寝返りのみ自分でやって、あとは看護師さんに着替えさせてもらう。しばらくすると、主治医とは違う婦人科の先生が数人回診に来てくれた。元気だから、とにかく身軽になりたいと訴えると、硬膜外麻酔と左腕の点滴ルートのみ残して、バルーン(尿管)や他のルート抜去の指示を出してくれる。"まだ起き上がってないし、もちろんトイレも行けてないけど、大丈夫かな。。。?まぁ、いいか"と、大喜びで抜去してもら
手術当日。手術は午後一番らしい。11時頃に家族が来てくれる予定。当初、旦那は会社があるので、早上がりさせてもらって夕方以降に来る予定だったけど、会社のみんなの好意で11時に来てくれることになった。その代わり、会社の会長の父が会社でお留守番。周りに助けられ…感謝です。最後に浣腸をされる。めっちゃ痛い。全然我慢出来なかった11時前に、叔母(母の妹)が来てくれる。おばちゃんは、わざわざ仕事を休んで来てくれた。程なくして、母と旦那が一緒に到着。一気に病室が賑やかになる。そこに同意
2010年11月17日(木)つづきです。「あのう、腫瘍の先生にお聞きしたいことがあるのですが」看護師さん、感じの良い笑顔で「どのようなことでしょうか」「稀なガンで、情報も少ないので、そのあたりのことと、子宮体癌治療ガイドラインには中リスクの場合、手術と術後の抗がん剤治療がセットのようにかかれているので、それについてもお聞きしたいです。」看護師さん、それを伝えに(裏が繫がってます)行き、戻ってくると、「では外でお待ちください。」と。
2016年11月13日(日)11月10日(木)に手術日の予想をお聞きするために、KR病院の担当医K先生に電話をしたら、「PET/CTを撮りましょう。」ということになりました。考えてみたら、ワタシが小石を投げ込んだからかも知れません。明細胞癌なら、傍大動脈リンパ節の郭清は必要ないの膀胱子宮じん帯の温存はできないのみたいな質問をしたので、先生方も卵巣転移や、膀胱子宮じん帯に近い子宮頸部に浸潤はないのか、術式の再確認が必要になったのかもしれません。卵巣に転移が認めら