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刑事ものの話ってえと、主人公はかっこいい刑事か、そこそこかっこいい刑事かどちらかってのが相場である。が、この話の主人公は56歳の警部、ちょっとぽっちゃり(と自分では思っている太鼓腹)だが有能(と思っている)な男である。「ミルク殺人と憂鬱な夏中年警部クルフティンガー」フォルカー・クルプフル&ミハイル・コブル著である。ドイツの片田舎、事件らしい事件など無い町で殺人事件が発生。死体を見て吐きそうになるし、初めての殺人事件にどう捜査していいか判らなくなるし、何とも頼りないおじさんである。がっ
ドイツ人作家二人の共作によるミステリー長編。―――酪農がさかんな南ドイツの片田舎の警部クルフティンガーが活躍するユーモアあふれる本格推理小説です。殺人事件などめったに起こらないドイツ最南部のアルゴイ地方。―――この地のケンプテン地方刑事局に勤務するクルフティンガー警部はわが耳を疑った・・・。地元の乳製品工場に勤める技術者が殺されたというのだ。動機や容疑者がハッキリしないなか、警部は事件の裏に食品業界の事情がからんでいると見た・・・。というのは被害者ヴァハターが大手の
ミルク殺人と憂鬱な夏──中年警部クルフティンガー(ハヤカワ・ミステリ文庫)フォルカー・クルプフル・ミハイル・コブル岡本朋子早川書房2016-07-22売り上げランキング:57291Amazonで詳しく見るbyG-Toolsドイツのケンプテン地方刑事局の警部であるクルフティガーは、自身が住む片田舎の小さな町で起きた殺人事件の捜査に乗り出す。被害者は地元の乳製品メーカーに勤める“食品デザイナー”クルフティガーは、容疑者や動機が見付からない中で、もともとは都会の大企業の“