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ドン・キホーテの書庫にあった本の一つ、「ティラン・ロ・ブラン」。この1月に文庫版全4巻が岩波から出て、手軽に読めるようになったのは嬉しいことです。(それまではかなり高価なハードカバー版が1種類あるだけでした)全4巻をかいつまむと、「ブルターニュから騎士に叙任されたいとイギリスに出てきたひよっこティランが通りすがりの隠者ウォ-ウィック伯に騎士とは何ぞやを教えられて、国王の開催した武道試合で大活躍。世界一の騎士の箔が付き、シチリア島やロードス島でモーロ人を相手に活躍した後、請われて行っ
「この騎士が死んでしまえば、この世の騎士道も死滅するであろう」(第4巻帯より)ドン・キホーテ宅の焚書を免れた騎士道小説「ティラン・ロ・ブラン」の最終巻。途中、物語の進行がゆるゆるになりくじけそうにもなりましたが、第3巻後半から俄然と面白さが戻ってきて第4巻は怒涛の展開、あっという間に読み終わりました。やっぱり床屋の親方が持ち帰っただけはあります!面白かった!以下、ネタバレあります。第3巻は船の難破で北アフリカに漂着したティランが捕らえられ奴隷とされたものの、みるみる間に武将と
ドン・キホーテも愛読したという騎士道小説「ティラン・ロ・ブラン」の2巻さて、第1巻では、通りすがりの隠者騎士ウォーウィック伯に「何と申した!お主は騎士道の掟を御存じないのか!」と無知ぶりを驚かれたティランですが、イギリスでの武術試合で成功しナンバーワン騎士のお墨付きをもらったことから(証明書までつけてもらって!)、すっかり箔が付いた状態に…。何とモーロ人のスルタンの攻撃で追いつめられたコンスタンチノープルの皇帝から、シチリア王を介してティランの助力を乞う書状が送られてきます。つい
「ドン・キホーテが読むふけり、正気を失う原因となった「世界一の」騎士道小説」と、ここまで帯に書かれてしまっては、アロンソ・キハーノ氏のファンとしては読んでみないことには!!!と思わず購入してしまった本。「ティラン・ロ・ブラン」全四巻から成ります。J.マルトゥレイ、M.J.ダ・ガルバ作田沢耕訳岩波文庫舞台はイギリス。第1巻は後に主人公ティランに騎士道とはなんたるを最初に教えてくれる師ともいえるウォーウィック伯ウィリアムの話から。徳高き騎士としての半生を送って来た伯