ブログ記事283件
リハビリや治療院に通ったことはありますか?その際に「生活指導とかエクササイズとかばっかりで、あんまりマッサージしてくれなかったな」とちょっと不満に感じる方もいるかもしれません。けれどあまり触ってくれなかったその先生は、もしかしたらあなたの未来のことを真剣に考えてくれていたのかもしれません。腰痛や頚部痛患者さんの大多数は、病態の仕分けとそれに沿った対処を適切に行えば、セラピストの手に頼らずとも十分対応可能といわれます。しかし一部のケースは本人自身によるエクササイズや生活習慣の改善だけでは効果が
両膝の痛みと骨盤の歪みが気になる30代女性出産後1ヶ月頃から両膝や両アキレス腱に痛みが出るようになりました。その後、腰痛も徐々に出て来ました。骨盤の歪みから来ているのか心配になり来院されました。腰は時々痛みがあり、起き上がる動作で痛みが出るそうです。膝も時々痛みがあり、しゃがみ込む動作や低い椅子から立ち上がるときに痛みがあるそうです。骨盤輪不安定症を訴えるような問診項目はなく、睡眠不足以外は、異常ありません。腰・膝の可動域制限はなく、痛みは誘発されません
KeeleSTarTBackスクリーニングツールは、その腰痛が慢性化するリスクがどの程度あるかをスクリーニングするのに有効な評価法です。この方法は世界的に採用されており、日本では2013年に松平浩先生たちによって日本語版が紹介されました。利点はなんといってもその簡便さ!簡単な9つの質問に答えるだけで予後予測が可能なアンケート形式となっており、また予後予測の妥当性にも大変優れています。(HillJC,etal.Lancet.2011.)合計得点が3点以下であれば慢性化低リスクと予
右胸部の痛み70代男性10ヶ月前から症状があり、複数の医療機関を受診するも症状は改善していません。facebookで「糸島こどもとおとなのクリニックのマッケンジー法症例ファイル」を見て当院を受診されました。http://itoshima-ko-clinic.com痛めたきっかけは、はっきりとしていません。体幹を左にひねったり、くしゃみをすると時々痛みます。くしゃみをする格好は右胸部を手で押さえ「背中を丸めて」います。座っている姿勢は非常に悪く、「猫背」です。胸椎
先日、麹町中学校の現役の校長を務める工藤勇一先生の著書を読んでいると、その中に気になる一節がありました。『今、日本の学校は自律を育むことと、真逆のことをしてしまっているように感じます。(中略)そうして手厚く育てられた子どもたちは、自ら考え、判断、決定、行動できず、「自律」できないまま、大人になっていきます。そして、大人になってからも、何か壁にぶつかると「会社が悪い」「国が悪い」と誰かのせいにしてしまうのです。』(学校の「当たり前」をやめた。-生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革-
腰痛予防に関する体系的レビューの結果、柔軟体操、ウイリアム体操、マッケンジー法などの運動療法には筋力・持久力・柔軟性向上以上の利点があり、動作や活動に対する自信、損傷に対する恐怖心、疼痛の捉え方を変化させる可能性あり。http://1.usa.gov/vi52lt実に見事な考察です。運動を認知行動療法のひとつと考えればすべて辻褄が合います。国民の利益になるかもしれません。いちいち承諾を得る必要もなければ、TMSジャパンも愚拙の名前も出す必要はありませんので、SNSはもちろんブログやサイトに引
先日、順天堂大学・大学院のチームによるある研究論文が発表されました。(※)簡単に説明すると、・自己効力感の向上によって、慢性的な痛みを有する患者の疼痛関連障害の減少が期待できる・自己効力感の改善に焦点を当てることは、慢性疼痛治療における効果的な戦略になり得る。といった内容です。自己効力感(self-efficacy)とは、簡単に説明すると「私でもできるじゃん!」と感じられること。いわば『自信』みたいなものです。自己効力感はモチベーションを高く保つために大事な要素です。自己効力感が高
マッケンジー法とアスリートマッケンジー法はスポーツ障害のマネージメントにも使われています!今回は、10日後に陸上競技の大会を控えた女子中学生のお話です。きっかけは、外出先で沢山歩いた際にアキレス腱に痛みを発症。悪化する動きは、歩行や爪先立ち。体重をかけなければ痛みはありません。昨年も同じ場所を痛め、復帰まで2ヶ月かかったそうです。マッケンジー法は、手や足の痛みでもまずは「脊椎から評価」を行います。脊椎から評価をすることで、脊椎由来の痛みを除外します
腰が歪んでいる!?患者さんの第一声は、「左側の骨盤が上がってカラダが右に歪んでいる」この情報を聞いた時に、マッケンジー法ではある分類を想像します。痛みは左側の腰から大腿前面部にあり、痛みの度合いは10点満点で7点です。きっかけは、「長時間右側に寄りかかり座っていて」立ち上がった時に痛くなったそうです。可動域制限も特徴的で、前後の制限もありますが、左右の制限がはっきりしています。マッケンジー法は、【自分で治す】方法を第一選択とします。まずは自分で動かしてもらいます。前後の動きは痛み