私が初めてそのクラブチームで走った「駅伝の反省会」という名の飲み会の席で、私は監督(実際にはマネージャー役の熊谷さん)から「ゼッケン部長」を命じられた。具体的に何をする役目なのかは分からなかったが、クラブ最年少の私に拒否権は無く困惑交じりの笑顔で「了解しました!」と言った。「部長」という肩書きはあるものの当然その部下は一人も居ない、私だけで全員だ。当時、規模の小さい駅伝では各選手が身に着けるゼッケンを各チームが大会要項に則って自ら準備するようになっていて、それを準備するのが「ゼッケン部長」の唯一