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現代彫刻、絵画、デザインの世界に多大な影響を与えた彫刻家がいます。その人は、コンスタンティン・ブランクーシ。日本での知名度はまだまだ低いのでは。前回、記事に書きましたがブランクーシの作品を堪能するのに最適な場所はアトリエ・ブランクーシ以外にありません。前回の記事をお読みでない方はこちら→☆☆☆それでは、ブランクーシの完璧な世界、アトリエに入りましょう。まずは、ブランクーシの作品を少し紹介します。右側にある背の高い白い彫刻は「ニ
階段を下り、エントランスホールに入る。「やっぱり来てよかった」と思った。屋根にはいつもたくさんのハトがとまっていて、トップライトはハトの糞だらけ。お世辞にもきれいとはいえない外観。手前にあるベージュの壁の建物です。パリの中心にある無料のこのギャラリーをみんなは知っているだろうか?ギャラリーの話をする前に1つ見て欲しいものがあります。入口となる階段の手前にパリではココでしか見られない、もしかしたら世界中でもココでしか見られないものが
ロンシャン礼拝堂には3つの塔があり、それぞれの塔の下には小さな祭壇があります。南側の入口脇の塔が一番高い塔です。内側から見上げると幅いっぱいの横長の窓、縦スリット窓、丸、正方形、長方形の小さな窓。光が入る面は北向きですが塔の下は明るい。もう一度、塔を外から見てみよう。横幅いっぱいの窓は上下2段に分かれて、ハの字の向きに縦ルーバーが付いています。これも直射光を拡散させる仕掛けです。塔の一番上に小さな十字架が付いているんで
四角い穴を通り抜けた光は礼拝堂の大空間へと四方八方に散っていく。建物の外観からは想像できない世界が広がっている。当たり前のように享受している光が、この空間に入ると特別な存在になる。礼拝堂の中で最も印象的なところはやはり、南側だろう。南側の壁は厚く、最も厚いところで3mもあるらしい。壁は下の方が厚く、上にいくにつれ厚みは薄くなる。四角い穴は外側から内側に向かって広がっている。壁の下の方が穴が大きいのは壁の厚みがあり、光を拡散させる距離が長い
礼拝堂の中へ。数歩進んで足を止めた。ぐるりと全体を見渡す。よく晴れた外からやってくると礼拝堂は少し薄暗い。心おどるような晴天の外とは正反対に礼拝堂の中は静寂が支配している。祭壇は他の教会と同じ東側。床は祭壇に向かって緩やかに下がり、天井は祭壇に向かって高くなっていく。天井も壁も東南(写真:正面右側)が一番高くなる。この礼拝堂にいると始めは気づかなかったものに少しづつ気づいてきます。静寂の中で、礼拝堂と対話をしているようです。
屋根と白い壁が塔と接する所に~ん、違う、違う。もとい、屋根と白い壁が塔と接しそ~な所に礼拝堂のメインの入口があります。白い扉には原色で絵が描かれています。この絵は礼拝堂の設計者ル・コルビジュエの作品です。ちょっと話を戻し、屋根や白い壁は塔と接してもよさそうなのになぜ?接しないの??これと同じような所が他にも2ヶ所。1つ目は東側。外の祭壇。祭壇の正面の壁と写真左端の白い壁の間にコンクリート壁があり、2つの壁は接して
ついに、ようやく礼拝堂が見えてきた!グレーの大きな屋根と白い壁。左側の塔が丘の下から見たときに木々よりも高く頭を出していた塔。まず、何といってもグレーの屋根の存在感がすごい!!あれ?この屋根を見て意外なものが頭の中に浮かんだ。それは日本建築の屋根。かやぶき屋根の軒下から見上げたときの屋根の厚みと似ている。それと屋根の右端がそり上がっている形状。これも日本の屋根にある。この礼拝堂の設計者はル・コルビジェ。彼が設計した他の建物を見てみた。大きな庇の
*限られた空間の中で変化をつけていく*丘の上から見たとき”その存在を消す!”この使命に従うと建物の高さは抑えしかない。十字架の置かれた礼拝室。そこは右も、左も、前も、後ろも、同じ均一な部屋にはなりえない。十字架へと引き寄せられる特別な場所なのだ。まずは、入口でがっつり天井を下げる。そして、山型のアール天井が十字架の掛かる奥の壁に向かって高さを上げていく。部屋の奥に向かって、壁の中央に向かって天井高のある空間をつくっている。