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新年あけましておめでとうございます。本年も当ブログ「てるてる風雲録」をよろしくお願いいたします。第55回気象予報士試験がいよいよ今月に控えていますので、元日から早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技2・問1(4)今回は、図5の気象衛星赤外画像において、破線で囲っている雲域に関連して300hPaトラフを解答図に記入する、という作図の問題です。これまで54回を数える気象予報士試験で300hPa天気図にトラフを作図するという問題は多分なかったっと思いますが、
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・一般知識(a)「一般気象学」p183の「温帯低気圧の発達の模式図」を見ながら考えてみることにします。図の上段が500hPa面天気図、下段が地上天気図を表わしており、また図の左側から、発達の初期段階を「第1期」、中央の発達期を「第2期」、右側の発達過程が終了した段階を「第3期」として表わしています。また図中において、塗りつぶしで表している範囲を寒気、ドットで表している範囲を暖気、500hPa面の低気圧と地上低気圧
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。(a)(b)まず、気温について考えてみます。二つの等圧面間の高度差のことを層厚(そうこう)とよんでいるんですが、実は単位面積あたりの気柱で考えた場合、Aの等圧面間の気柱の重さとBの等圧面間の気柱の重さは同じになります。それでは、AとBの気柱の重さは同じなのに高度差、つまり層厚に差が生じる原因は何かといいますと、気温の違いによるものです。A付近では層間の空気密度が小さい、つまり空気を構成する気体の分子が活発に飛び交
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・一般知識まず、図について問題文の冒頭に説明があり、「北半球中緯度において水平方向にも高度方向にも一様な西風が吹く場があり、ある波動がこの場に重なった状況を考える。」とし、さらに「図は、そのような状態における東西方向の鉛直断面図で、等圧面pおよびp+Δp(Δp>0)の高度を細い実戦で、気圧の谷の軸を太い実線で示している。」とあります。ここで、pとp+Δp(Δp>0)がわかりにくい方は、例えば、p=500、Δp=200
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第51回試験・実技2・問2(1)トラフの解析の問題につきましては、これまでも何度か採りあげました。今回の問題も解析の基本的な方法を交えて考えてみます。解析は正渦度域で等高度線の曲率の大きな部分に着目して行います。今回のケースは一見わかりやすそうに見えて十分にトラフが深まってなく不明瞭な感じですので、正渦度の強い領域で、正渦度の極値、すなわち+141×10-6/sや+141×10-6/sを参考にして記入しますと、下の図の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問2(3)今回は、図5(下)の地上気圧・降水量・風12時間予想図を用いて、太破線で示されている地上の気圧の谷付近で予想されている地上風の分布の特徴について気圧の谷の両側の違いに着目して述べよ、という内容の問題を考えてみます。まず、前回の問題編でも少し述べましたが、地上の気圧の谷を挟んでこの付近の南西側と北東側の風向・風速を示す矢羽のデータに着目しようにも、そのデータが乏しく、したがって、矢羽
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問2(3)今回は、本文を読みながら、空欄に当てはまる適切な語句を考えてみます。(第一段落)「地上の気圧の谷の上空の大気の成層状態は、680hPa付近より下層では相当温位が上空ほど(ア)く(イ)だが、それより上層は安定しており、680hPa付近を境に大きく異なる。」とあります。まず、相当温位とありますので、図8(上)の地上の気圧の谷の予想位置を示す▲印付近の成層に着目します。等相当温位線の太実線は3Kごと
こんばんは。今回は、図2(下)の500hPaの実況天気図と図6(上)の500hPa高度・渦度12時間予想図を用いた500hPaトラフの移動についての問題です。まず初めの①では、図2(下)ですでに太線で描かれているトラフが12時間後ではどこまで移動したか、という内容で、12時間後に予想されるトラフが5580mの等高度線と交わる経度、移動方向、速さを解答せよ、というものです。この12時間後におけるトラフの解析の方法が正しく理解できていないと正解できない少し厄介な問いですが、トラフの解析の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問2(3)今回は、東経135°付近における地上の気圧の谷の予想位置は、24時間後には12時間後に比べてどの位置にあるのか、ということで、考えてみます。図5(下)の気圧の谷を図6(下)に重ねて考えてもわかるのですが、(3)①で既に700hPa面の上昇流域および850hPa面の温度場の尾根に対応していることがわかっていますので、よりわかりやすくするため、図7(下)に重ねてみました。12時間後の東経135°
こんばんは。今回は、図5(下)を用いて地上の気圧の谷付近で予想される地上風の特徴について気圧の谷の両側の違いに着目して述べよ、という問題です。この気圧の谷付近の風のデータは?と見てみますと、風向・風速を表す矢羽のデータが乏しく、矢羽のデータで述べるのは困難です。そこで、何に着目して特徴を見つけるのか、一般知識で学習した内容を思い出しながら考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問2(3)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援セン
こんばんは。今回も、前回に続き図5(下)の地上の気圧の谷についての問題です。東経135°付近における地上の気圧の谷が24時間後には12時間後に比べて北にあるのか南にあるのか、それとも同位置なのかを考える内容です。これまでの考察を踏まえて、図6(下)の24時間後ではどこに解析されるのか考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問2(3)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。26日分の考察編は次
こんばんは。今回は、図5(下)の点線PQに沿った鉛直断面図である図8についての問題です。この図8を用いて、地上の気圧の谷とその周辺およびそれらの上空で予想される気象状況を説明した本文中の空欄を穴埋めする内容です。これらの鉛直断面図でどのような大気の成層状態が読み取れるのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問2(3)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。28日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回の一般知識は、大気の力学についての問題です。本文の下の東西鉛直断面図のようになっている場合、気圧の谷の軸と南北方向の熱輸送について述べられた本文中の下線部は正しいと判断できるかどうか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・一般知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。27日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回は、図6の500hPaの高度・渦度の5日9時の予想図について、5日21時にすでに太実線で示されている低気圧に対応するトラフの予想位置と同様に記入する作図問題について、一緒に考えてみたいと思います。第51回試験・実技2・問2(1)解答用紙はこちら→(一財)気象業務支援センターHP「過去の試験問題」※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの許可を頂いて使用しています。13日分の考察編は次回更新する予定です。